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『現代俳句女流百人』を読む-黒田杏子-

『現代俳句女流百人』より、俳句を紹介する連載。
好きな句と作者を紹介したいと思う。

今回は
黒田杏子氏。

馬の眼に大白鳥のぎつしりと

黒田杏子

馬と白鳥がいる場所だということが一句から分かる。

景と構成の巧みさ。


たかんなや怨みてひとをなつかしみ

黒田杏子


怨みの句だと内容が重くなるが、
この句の内容はどちらかというと
結句の「なつかしみ」に比重がある。
そのせいか重さは少ないように感じた。

たかんなは筍の古語。

磨崖仏おほむらさきを放ちけり

黒田杏子

オオムラサキは蝶の名前。

場所も蝶も固有名詞で、
「特別な瞬間である」
という印象を強めている。

まとめ

景の切り取りや空間把握と、それを一句にする際の構成が上手いと思った。

固有名詞や季語の選択も上手いと思う。

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