安井高志氏の歌集『サトゥルヌス菓子店』。
この歌集は一筋縄ではいかない。
難解だが透明感がある。
イメージ詠で詩寄りの世界観の短歌も多い。
「水に沈んだ町」という連作も収録されており、
本の装丁の水色を思わせる。
好きで付箋を付けた短歌から、
水に関するものを一部紹介する。
※海、雨など水を連想させる言葉がある短歌。
※収録順。
ディストピアのような危うさと、水のような透明感が魅力で、
美しいだけではなく不穏さや怖さもある。
この作者にしか作ることが出来ない作中世界だと思う。
最後に歌集から一首。