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『現代俳句女流百人』を読む-殿村菟絲子-

『現代俳句女流百人』より、俳句を紹介する連載。

今回は殿村菟絲子氏。


作品の選


ポスターの彼を老いしむ街薄暮

殿村菟絲子

街の光景から街全体の憂愁を感じさせる句。


ひとり祝ぐことなり秋刀魚一尾買う

殿村菟絲子

夫の急逝後、「万蕾」を創刊したとのことで、その頃の句。
そういった事情を加味すると、更に深みを感じる。

「祝ぐ」は「ほぐ」で、意味はことほぐとほぼ同じ。

Wikipediaより

また、お名前の漢字表記が正しいかを調べるついでにwikiを読んだ。

その一文に

少女期に短歌を学んだが、結婚により中止。

Wikipedia

とあり、考えさせられるものがあった。

今の時代でこそ、趣味と結婚の両立は出来るが、この時代は色々難しかったのだろう。

その後、「毎日俳壇に投稿」ということで、創作活動を俳句で再開した点が興味深い。


まとめ

夫との死別の苦しみを、俳句や「万蕾」の創刊などの創作活動により乗り越えていく姿は、現代でも参考になる生き方だと思った。

女流百人の俳人それぞれに、ライフスタイルや人生経験が異なる。
作風の様々で、改めて多様性を感じた。

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