奥山陽子

スウェーデン在住。ウプサラ大学経済学部助教授。経済学博士(米国エール大)。@yoko_okuyama_jp https://www.okuyamayoko.com/

奥山陽子

スウェーデン在住。ウプサラ大学経済学部助教授。経済学博士(米国エール大)。@yoko_okuyama_jp https://www.okuyamayoko.com/

最近の記事

ノーベル経済学賞2024

今年も、スウェーデンからおめでとうございます。 プレスカンファレンスでの、スウェーデン人レポーターの質問とその答えが、今日的にとても重要だと思いましたので取り急ぎ備忘録。 https://www.youtube.com/live/GX55YHSjZWA?feature=shared&t=1320 22分目から。 [A reporter from the Swedish Newspaper DN] Can you comment on how you assess th

    • 【日経Think!参考資料】東京大学、女性教授ら300人採用 新ポストで多様性向上

      東京大学、女性教授ら300人採用 新ポストで多様性向上: 日本経済新聞 (nikkei.com) こちらの論文を引用しました Scott E. Carrell, Marianne E. Page, James E. West, Sex and Science: How Professor Gender Perpetuates the Gender Gap, The Quarterly Journal of Economics, Volume 125, Issue 3, A

      • 【日経Think!参考資料】ENEOS前会長の辞任、女性への「不適切な言動」で

        ここのところ日本では(著名人の)性加害報道が続いているようです。 今回の件も、「一部報道」が事実なのであれば、「不適切な言動」以上の、大変な加害だったようです。人の尊厳にかかわる問題で、一市民としては読むのが大変しんどい内容でした。 ただもしこれらの深刻な現状が、どうしても、人の尊厳の尊重という理由だけでは「わたしごと」にならない人がいるならば――その方々にももしかすると届くかもしれないということで、一経済学研究者として、経済学実証研究をご紹介しました。 フィンランドの

        • 日経Think!スウェーデン国政選挙

          英語で読める、スウェーデン国政選挙最新情報 Radio Sweden The Local (有料会員になると、選挙特集が読めます) https://www.thelocal.se/20220911/swedish-election-live-blog/

          日経Think! 出生率とジェンダー平等

          「子どもを持つか、持てるか、は私的な問題だ。歴史が示唆するように、出生率を政策課題として議論するとき、私たちは政治の力をひとの身体に及ばせる。このデリケートな点は、気にとめておきたい。」 という大前提が、私個人にはあるのですが、その上で、いくつか出生率関連の記事に #Think! しました。 このテーマでぜひ読んでおきたい経済学展望論文は Doepke, M, A Hannusch, F Kindermann and M Tertilt (2022), “The Eco

          日経Think! 出生率とジェンダー平等

          日経Think! 育休の効果にかんする研究動向

          こちらで、育児休業の処効果に関する経済学の実証研究群をまとめた論文 Canaan, S., Lassen, A., Rosenbaummat, P., & Steingrimsdottir, H. Maternity Leave and Paternity Leave: Evidence on the Economic Impact of Legislative Changes in High-Income Countries. Oxford Research Encycl

          日経Think! 育休の効果にかんする研究動向

          日経Think! 参考資料

          男女賃金格差はシンプルなようで、とても複雑な現象を一つの数字に落とし込んでいる指標だと、私自身は捉えています。開示義務化の議論ををきっかけに、 そもそも男女賃金格差とは何か? 男女格差はなぜ生じるのか? なぜ我々はそれを気にするのか? 開示を義務化すると、どういうメカニズムを通じて格差が解消する(可能性)があるのか? 開示することの副作用はないか? いつか男女賃金格差はゼロに収束するのか? などなど、疑問が湧いてくるかもしれません。疑問が次々と湧いてくるトピック

          日経Think! 参考資料

          日経Think! 参考資料

          女性の身体と政治 Norgren, T. (2022). Abortion before birth control. In Abortion before Birth Control. Princeton University Press. 田間泰子(2006) 『「近代家族」 とボディ・ポリティクス』 働き方と出生率 Melanie Wasserman (forthcoming) Hours Constraints, Occupational Choice, and

          日経Think! 参考資料

          日経Think! 参考資料

          川口大司・東京大学教授「女性活躍へ政策的障害除去 人的資本を生かすには」。 私のThink!のベースは以下の資料です。 Selin, H. (2014) "The rise in female employment and the role of tax incentives. An empirical analysis of the Swedish individual tax reform of 1971". Int Tax Public Finance 21, 89

          日経Think! 参考資料

          日経Think!

          2022年6月1日より日経Think!のメンバーになりました。

          日経 経済教室「民主主義の未来(下)」 参考文献

          2021年8月20日(金)づけの『日本経済新聞』に、「男女均衡参加、再生への鍵 民主主義の未来」を寄稿しました。 拙稿は、「経済教室」の連載「民主主義の未来」の(下)になります。 沢山の方にお読みいただき、コメント頂戴しましてありがとうございました。 こちらのノートで、参考文献をご紹介いたします(登場順、8月末日まで公開予定)。 女性比率増は政府予算配分の優先順位を変えるーインド農村の実証研究からR. Chattopadhyay and E. Duflo "Women

          日経 経済教室「民主主義の未来(下)」 参考文献

          「第14回Zoomで経済学」Q&Aの続き

          2021/08/21 追記: 「Zoomで経済学」でお話しした論文の日本語解説は、こちらからもお読みいただけるようになりました。https://premium.toyokeizai.net/articles/-/26445 【2021/08/31 まで再公開】 2021年1月20日に、UCBerkeley Haas Business Schoolの鎌田准教授に「Zoomで経済学」にお招きいただきました。 ご参加くださったみなさま、ありがとうございました。時間の都合でお答

          「第14回Zoomで経済学」Q&Aの続き