よく知らない会社に就職する
就活が6月に終わった。
内定をくれたのは、第一志望でもなんでもない、
とりあえず採用人数多そうだし、面接とSPIの練習もしたいし出しとくかー、くらいの会社だった。
だから、その企業のことを私はよく知らなかった。
結局、そこから内定をもらった後、なんだかもう満足してしまって、他の企業の選考は断ってしまった。
今考えると本当に謎である。
よく知らない会社からの内定を理由に、よく知ってる会社の選考を片っ端から断った。
第一志望にしていた企業からは早々に御祈りメールが届いていて、モチベーションが下がってしまっていた事もあったと思う。
でもそれ以上に、なんだか自分の居場所が見つかった気がして、満足してしまったのだろう。
第一志望の企業に落ちた時も物凄く落ち込んだ訳ではなく、ダメだったかー、くらいだったから、そもそもそこまで就職先にこだわりがなかったんだろうか。
未だによくわからないけど、その時の私は特に躊躇することなく、ほかの選考も辞退した。
そして、自分で決めたことだけれど、こんなにも呆気なく未来が決まるのかと、拍子抜けした。
オンライン面接で、会社に直接足を運ぶこともなく、画面越しに何度もされた質問に練習通り答えるだけ。
たったこれだけで、人生が決まってしまうのか。
今まで将来のために、勉強して、内申点を取るために委員もやって、問題行動も起こさないようにしてたのに、そんな努力なんて本当はどうでも良かったのではないか、と思ってしまうほど呆気なかった。
けれど納得がいってない訳ではない。
内定を貰えた時はよく知らなかったが、その後調べてみると、その企業は割と大きくて安定した企業だったし、なんだかんだ採用してくれた、ということは私の事を認めてくれた会社な訳である。
つまり、縁があったんだと思う。
というか、そう思うことで私は納得したいのだと思う。
縁があった、という事にすれば綺麗で神秘的な話になるから。そうすれば自分の努力不足とか、そーゆーことを気にする必要がないから。
でも私は頑張ったと思う。
就活から逃げなかった。
上を見ればキリがないけど、私は頑張ったのだ。
だから、縁があったということでいいのだ。
こうして、私はこれからも、縁があった、ということで就職活動を終わらせることに納得する。
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