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アイヌの伝統楽器ムックリ④

北海道は世界の北緯45度前後にある国々の中で唯一の島だ

北海道に限らず日本全体がそうであるように、島という個性は独自性を保持しつつ外からの影響は交易によるものしかない

アイヌは平和を愛する民族で、土地は神のものとして自分たちは借りているのだという考えであった

この考えは土地に限らず信仰と呼べる彼らの思考で、何かあればチャランケという議会のような話し合いで解決が行われた

神に借りているという概念が、領土の拡大等の考えには及ばず、長い歴史の中で民族間の争いもほとんど起こらなかった理由だろう
歴史的な戦いについては彼らが自らの欲望の為に起こしたものではない


現在でも北海道は面積に対して人口は密度は低い

アイヌ民族しかいなかった当時はもっとほぼ未開の広大な地であっただろう


アメリカについてもアメリカインディアンが暮らしていたが、笛などの楽器は存在したようだ
アメリカ大陸はコロンブスの発見以前から多くの民族が出入りをしていたし、ソメアメリカ文明やアンデス文明など紀元前から文明が存在したことは大きい


ヨーロッパについては、紀元前より戦争につぐ戦争が行われ、歴史のほとんどは戦争と言っても過言ではない

戦争で領土が拡大されるたびに民族が入り混じり、文化が混ざり合って発展していく

音楽も例外ではなく、あらゆる音楽が溶け合って西洋音楽へと発展する


温かい地域であればフェスのような現象が起きるし、寒い地域であればクラブのようなところで音楽が行われる

しかし、そこには常に金、権力、性、薬などの何かしらの人間の欲望が付いて回る

また、音楽は社会などに対して言葉で訴えかけることのできない場合に用いられることで発展してきたという側面は多分にある
(ブルースを始め、ロックなどはその代表例と言える)
もちろん、その反対もある

北海道の話である

世界を通して北海道を見た時、どれほど特異な地域であったかがわかる

民族のコミュニティのクオリティが日本の明治期まで維持されていたということは相当に恵まれていたと言える

ほとんどの人間は変化を嫌がり、コミュニティが形成されるとその輪を見出すことは厳しく非難される
閉ざされたコミュニティであればあるほどなおさらである

アイヌは、平和を重んじる民族である

外からの脅威も少なく戦争もない、四方海に囲まれた広大な土地で形成されたコミュニティは穏やかに維持されてきた

こういった環境の中では音楽はなかなか発展しにくいものなのかもしれない

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