見出し画像

自分のルーツミュージック

「動物は子どもの頃に食べた食べ物が好物になる」

と教えてくれたのは、同級生の獣医だ
絶対的ではないだろうが、たぶんそういうものなのだろう

人間にも同じことが言えそうだが
文明とともに料理も発達し様々な調味料によって旨味を覚えてしまったので違う気もする
母の味とかいうけど、僕はあまりそういうのないからわからない

動物だって人間の食べ物の味を覚えてしまうとそれを欲するので
やっぱり人間だけではなく動物は味覚が変わるものなのかもしれない

音楽についてはどうなのだろう

幼少の頃に聴いた音楽が好みということになるのだろうか
例えば、僕なんかはクラシック音楽を小さい頃に聴いた記憶などないので
いまだに進んで聞こうとは思わない
音楽大学なるところで学んだので、聴いていたという程度だ

僕の周りだけかもしれないが、クラシック音楽が好きな人は
幼少の頃からピアノをやっていた人が多い気がする
やってても聴かない人もいるのであくまで感覚的なものだけど

小さい頃は父親が演歌しか聴かないし、歌わなかったので
その影響で演歌歌手になりたかった
にもかかわらず、今は演歌は好きではない

僕が心にとって心の故郷を感じるような音楽はブルーグラスだ
ブルーグラスを聴くと心が踊る

「オーブラザー!」という大好きな映画を初めて見た時に流れた

「Man of Constant Sorrow」

この曲を初めて聴いた時に「僕が探していた音楽はこれだ!」
という気持ちになり、ブルースやカントリー、ジャグ、ラグタイムなどを聴いて行き着いたのがブルーグラス
今作っている音楽は全く違うのだけど、何かあるとブルーグラスを聴く
(考えたらブルーグラスをやりたいとか作りたいと思ったことはないなぁ)

別に帰国子女でもなければ、アメリカナイズされた幼少期を過ごしたわけでもない
うちは一般中流家庭というやつだ
一番小さい頃に好きで聴いていた記憶があるのは、なぜか家にあったガッチャマンのレコードだったと思う
父親にかけてほしいとおねだりしてたのを覚えている
(だけど、あの有名なガッチャマンのテーマソングではないから、あの歌はなんだったのだろう)

とはいえ、僕が音楽に目覚めたのは長渕剛さんの影響なわけだけど
長渕さんはアメリカンルーツ音楽を下敷きにしているので
よくよく考えるとこれが僕のルーツになるのかもしれない

日本では、中高生くらいになると色々な音楽を聴く機会が増えてロックに傾倒したりギターを始めるすることが多いだろう
思春期で受けるたくさんの刺激の一つで、大人になると結局はやりの歌しか聴かなくなる人がほとんどのような気がする

「あー、それ、中学の時よく聴いたなぁ」っていうおっさん、よく居酒屋とかでいるっしょ

それでも、誰にでも母の味のように「これだ!」という音楽が心の中にあるのだろうか
自分のルーツミュージック


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?