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KDPで自作小説のペーパーバックを作る 其の肆 「出版してみる」編

※この記事は2024年5月26日時点での各サービス内容に基づいています。

前回までのあらすじ。

其の壱では、とりあえずKDPでペーパーバックを校正刷りまで。サイズとか見栄えとか気にせず、自作小説をペーパーバックとして入手しました。

其の弐では、フリーのOfficeソフトウェアを使用して、本文用PDFデータを作成しました。当たり前ですが一番時間のかかった部分です。

其の参では、Canvaを使用して表紙データを作成しました。
また、二回目として校正刷りされたペーパーバックについて、実物の余白や通常の文庫本との高さの違い、本文の見やすさ等々、書いています。

ということでした。

今回は其の肆(四)として、KDPにてペーパーバック出版の手続きをしてみます。手続き自体はデータさえ揃っていれば簡単です。


最後のページに奥付を入れる

奥付は、KDPにてぺーバーバックを出版するだけなら要らないのかも。
しかしそれでは記事にならないので、一応つけておきましょう。

・本のタイトル
・著者名
・発行年月日
・版
・表紙画像をAIで生成したこと
・この記事の其の壱へのリンク

上記6項目で作ってみました。

奥付っぽいな?

発行年月日は、適当です。そもそも審査を通過するか分からないのですけれども、本日2024.5.26からみて4日後にしておきました。

捨てアドであってもメールアドレスは記載したくないため、この記事の「其の壱」へのリンクURLとQRコードを載せてあります。

本文PDFデータを書き出す

最後に改行や空白の数、妙なところで改頁していないか等々を確認します。

「…」となっている文字は、PDFにすると縦に並びます

そうして、PDFファイルとしてエクスポートしたものを再度確認します。
ファイルサイズは847KBでした。

誤字発見!

Canvaから表紙PDFデータをダウンロードする

校正刷りで気になった、背表紙が裏表紙に若干侵食している状態に手を打ちます。少しズレているとしても、1.2mmは出過ぎです。

右端を幅「1」だけ左に寄せました。この判断は吉と出るのでしょうか。

表紙が完成。裏表紙の左下はバーコード部分となるため、空けておきます。バーコードが結構大きいので、そこを避けるためのデザインに苦慮した結果、こんな感じになりました。裏表紙に色々詰め込まない方が良いかも。

カラープロファイルCMYKでPDFデータとしてダウンロードし、PDFを開いて特に問題ないことを確認します。ファイルサイズは4.35MBでした。

KDPペーパーバック出版の手続き

手続きについては、其の参までに校正刷りを2回しているので、あとは本文と表紙のPDFファイルをアップロードして、出版へ進むだけです。

小説なら用紙はクリームの方が良さそうです
本文をアップロード
表紙をアップロード

プレビューア―で最後の確認をします。

表紙は問題ないかな
本文も多分、大丈夫
「承認」をポチッとな

特に問題なさそうだったので、「承認」を押して進みます。

さて、次画面では価格を決めなければなりません。
参考までに、この本の希望小売価格を1,500円とした場合は以下。

(希望小売価格×0.6)-印刷コスト=282円 となります。
希望小売価格のロイヤリティレート60%を先に計算し、そこから印刷コストを引くと、ロイヤリティを算出できるようです。

そして今回の価格は以下。

ロイヤリティは「0」円

たとえ何冊売れても、自分には1銭も入ってきません。
記事が書けたらそれで十分です。よって最低価格で進みます。

ペーパーバックを出版をポチッ。ドキドキ……
表示されるダイアログ
レビュー中は変更操作不可

ここまで。

さぁ、ちゃんと出版されるのでしょうか。
出版されたら、著者用コピーを購入してみようと思います。

出版後の著者用コピー注文

2024.5.28、KDPにてペーパーバックが出版されました。

19:30頃には、レビュー中 → 出版準備中 となっていました。

で、その後このようなメールが来まして。

メール着信と同時に、出版準備中 → 販売中 へと変わりました。

2024.5.26 17:00頃に出版申請して、2024.5.28 20:20頃に販売開始メール。
レビューという名の審査で、51時間程度かかったということですね。こんなものなのか、もっと早いパターンもあるのか、現時点では分かりません。

このシリーズ記事のまとめ用にもう一つペーパーバック出版する予定なので、その際にも審査にかかる時間を確認してみます。

さて、非ログイン状態でAmazonの商品ページへ。

タイトル検索で引っかかりました。最低価格でも税込み1,133円……
サンプルは目次と最初の1ページまででした

それでは、KDPにログインして著者用コピーを注文します。

「著者用コピーを注文」
注文数を入力、マーケットプレイスを選択し、「カートに追加」
「注文を確定」で注文完了

審査通るかなって結構心配していたので、出版されてホッとしました。

著者用コピー、届く

2024.5.31に著者用コピーが届きました。なぜか配送予定より1日早かったです。このへんはAmazonさんの気分次第なのでしょう。

表紙の発色は良好でした。やっぱりCMYKカラープロファイルで入稿するのがベターのようです。背表紙が裏表紙にはみ出す問題は、若干調整したおかげで解消されていました。0.5mmなら許容範囲でしょう。

ぺ、ペンネーム間違えた!

なぜか紙で読むと誤字やら脱字やらを発見しやすいです。
誤字とルビの調整をするために、いったん出版停止しました。

「紙書籍の出版停止」で取り下げると、こうなる

幾つかお直ししたあと、また出版状態にしておきます。1,000円超えの代金に見合う内容ではありませんが、せっかく時間をかけて作ったのですから。

次回「其の伍」は、まとめ記事となります。新しく1つの小説ペーパーバックを出版し、ダイジェストのようなかたちで記事にします。

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