裏の情


なんでも借りて使い回し
そういうものを身にまとって中身にして、
死んでいくのが人間なのかと、
私たちは訳の分からないことも
容易に、愛してると翻訳して、
こんなにも身近に平和を感じている。

気持ち悪さも感じているのに
泣くこともできてしまう。
自分が見事に自分を操って、
程よく棘も入れながら次に繋がるようにと
かわいく終わらせる。

もう全て決まり文句のように聞こえてくる言葉は
飽きる感情よりも、もっと酷で、
声自体を閉ざすように動かしている。
20年弱で言葉に1度、それは空っぽだったと思ってしまうこと。
押しつけの感情がセットになって多用されて、
それしか表に出てこなくなるのが辛い。

恥ずかしそうに話したあの子の感想は、
どんなものよりもきっと、あの時、
1番憎くて耳障りだった。

分かったふりで生きている
そんな内容と伴う言葉で、毎日話している。

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