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【ラグビーW杯2019】決勝戦をもっと楽しく観戦する方法

ラグビーW杯盛り上がってますねー!!元ラガーマンの端くれとして、家で観戦しながら、学生の頃を思い出し、いちいちリビングでアドレナリン出してます。

今日で準決勝も終わり、いよいよ来週は決勝戦!!!後一週間で終わってしまうのが寂しすぎて、しばらくW杯ロスになりそう。。決勝戦の対戦カードは、”イングランドvs南アフリカ”。下馬評ではオールブラックスを破ったイングランド優先と予測されていますが、個人的には日本代表を破った南アフリカに頑張ってほしい。勝負のポイントは、両チームの鉄壁ディフェンスをどう打破するか。軽トラみたいな南アフリカの選手もイングランドの出だしの早いディフェンスには、苦戦しそう。。

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一方、惜しくも日本代表は、準々決勝で南アフリカに敗れちゃいましたが、前回大会から引き続き大躍進してくれたおかげで、周囲でもラグビー熱の高まりは予想以上。

今までラグビーを全く知らなかった同僚が”ルールを教えてほしい!”ってよく言ってきたり、仕事の手離れが遅い後輩には”ノットリリースザボール!”と罵声を浴びせたり、人の手柄を横取りする上司は”ジャッカル!”と呼ばれていたり。と、弊社の日常にも徐々にラグビーが浸透してきています。W杯をきっかけに、こういった”にわかファン”が増えたことは、大いに嬉しいことだし大歓迎なことだけど、一番大事なのはこの熱気を持続させること。冬には学生ラグビー、年明けにはトップリーグも開幕することだし、W杯はチケット高くて観に行けなかった人も、ぜひ実際にスタジアムに足を運んで、生のラグビーを楽しんでほしいです。

そして本題は、ここから。

W杯期間中に、最も同僚から受けた質問は、「どうして日本は強くなったのか。」個人的な見解としては、前回W杯時のエディー・ジョンズ監督から始まったチーム改革。世界一と言われる地獄の練習とテクノロジーを導入した質の高い分析が個々の選手の能力やチーム力を上げたのは確かだと思うけど、欠かせないのは外国人選手の存在。キャプテンのリーチマイケル選手をはじめ多くの外国人選手が日本のラグビー界の底上げに貢献しています。

でも、そもそもどうして日本代表なのになぜ半分が外国人選手なの?って思う人は多いはず。これは、日本国籍でなければ代表選手にはなれない野球やサッカーなどと違い、ラグビーは国籍にとらわれない独自の選考基準があり、それはラグビーというスポーツのルーツと関係していてとっても大事なこと。

ラグビーのルーツは、大英帝国時代のイングランドにまで遡ります。

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“ラグビーは、19世紀初めにイングランドで誕生したスポーツ。その後、ウェールズやスコットランド、アイルランドなどにも広がっていき、パブリックスクールや大学でも盛んに行われました。当時は大英帝国が拡大していた時代、ラグビーを経験したエリートたちは世界各国に散らばり、生活するようになります。それにともない、彼らは赴任先でラグビーに取り組み、彼らの地で普及させていった――といわれています。そのような背景があるからこそ、選手の国籍よりも、彼らが生活している国や地域の協会を重視する『所属協会主義(地域主義)』と呼ばれる考え方が生まれ、現在まで続いているとされています”

こういった背景があるからこそ、現在「ワールドラグビー」が規定する代表条件は以下のようになっており、実際リーチマイケル選手も③の条件で代表権を得ています。

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ラグビー日本代表が多様化する現代を象徴するような存在として、メディアで語られることが多いけど、そこにある背景は、大英帝国時代の”支配する側”と”支配される側”の国が存在していたということ。歪んだ時代に発展したスポーツ独自のルールが、結果的に多国籍な代表チームを生み出し、彼らが「ONE TEAM」として戦っている姿を観るとラグビーって奥ゆかしいな〜と思いますよね。

そして、決勝戦を戦う南アフリカ代表もまた、階級や人種差別を乗り越えてきたチーム。今回の大会では、かつては白人のスポーツと言われてきた同国で、初めて黒人選手が主将に選ばれました。迎え撃つのは、ラグビーのルーツが生まれたイングランド代表。

一週間後に迫った決勝戦は、こういった両チームの文化的背景や歴史を知った上で観戦すると、新しいラグビーの楽しみ方ができると思います。

とりあえず、日本代表は本当にお疲れ様でした!!!

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