「ありがとう」というあいさつ【デイサービスの日々】
こんにちは。デイサービスで働いているナース、沖山りこです。
私が働いているデイサービスでは、ご利用者様が帰るときに「ありがとうございました!」と言って見送ります。
ある日、帰られるご利用者様、佐藤さん(仮名)に「佐藤さん、ありがとうございました!」と言うと、「何がありがとうなの?」と聞かれました。
「佐藤さんにお会いできて嬉しかったです。ありがとうございます。」と答えると、佐藤さんは「あら、私も嬉しいわ、ありがとう。また来るわね。」と、素敵な笑顔で車に乗りました。
佐藤さんは、その約2時間前から何度も席を立ち「ちょっと帰りたいの。」と言っていました。
1時間半前には「私の上着、どこかしら。つるつるした素材のジャンバーなの。」と。ハンガーにかかった上着を1枚ずつ、一緒に確認しました。
1時間前には麦茶を飲んで目を丸くして、「こんなにまずいお茶はじめて飲んだわ。」と驚いていました。(普通の麦茶です。)
20分前にはおやつを食べ、「こんなに美味しいクッキーがあるのね。はじめて食べたわ。」と感動していました。(普通のクッキーです。ムーン〇イト。)
10分前には、「あれがないわ…。」と不安そうにカバンの中を確認していました。
「さようなら」ではなく「ありがとう」
私たちの「ありがとう」には、来てくれてありがとう、ここで過ごしてくれてありがとう、介護をさせてくれてありがとう、ありがとうと言ってくれてありがとう、など、たくさんの気持ちがつまっています。
佐藤さんの「あら、私も嬉しいわ、ありがとう。また来るわね。」という言葉、とても嬉しかったです。これからも、「また来るわ」と言ってもらえる場所でありたい。
今日も、頑張ろう。
読んでくださって、ありがとうございます。
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