チャットbotの質問に答えると、利用可能な公共制度が分かる。「Civichat」と熊本県がベータ版サービスを発表
「必要な福祉を必要な人に届け、選択格差を是正する」
このミッションを掲げ、2020年10月に設立された株式会社Civichat(シビチャット)。設立1年強のスタートアップが提供する「Civichat」は、チャットbotの質問に答えると、自分にあった公共制度を教えてくれます。
同社は3月30日、熊本地震の支援制度に特化したサービスのベータ版リリースを発表しました。TwitterのDMで質問に答えていくと、被害状況や再建方法、世帯の状況に応じた支援制度を計115個の中から案内してくれます。
▲Civichatの利用イメージ
公共制度は紙面やPDFで検索するのが一般的ですが、(災害に限らず)種類が多く、自分に合ったものを見つけるのが困難です。手続きも煩雑で、利用者が申請の手続きができる状況にあることが前提とされています。
今回、熊本市と共同で開発したCivichat独自のアルゴリズムを採用。これにより、スマホで容易に該当する支援制度に辿り着くことができ、気になる制度は「詳しくみる」ボタンから詳細を確認することが可能です。同社ではCivichatを利用すると、冊子での検索よりも「10倍早い」としています。
今後は、検索の精度をあげる他、新たな制度が出たときの通知サービス、スマホからの電子申請を可能にすることを計画に挙げています。
▲「Urban Innovation Kumamoto」のプロジェクトページ
Civichatと熊本市の協働は、「Urban Innovation Kumamoto(アーバンイノベーション熊本)」によって生まれました。このプロジェクトは、スタートアップと市職員が地域や行政の抱える課題の解決策を開発し、実装を図り、市⺠サービスの向上と新たなビジネスの創出の実現を目指すもの。
もともと神戸市で始まりましたが、多くの課題解決につながったことから、今は全国に広がっています。以前、神戸市の取り組みを取材させてもらったことがあるのですが、ステキな取り組みだと思っていました。
Civichatと熊本市の取り組みに関する詳細は、こちらのページで成果報告会の資料が公開されています。なお、当初はチャットbotのプラットフォームとしてLINEの活用を想定していましたが、LINEの個人情報に関する騒動があり、現在はTwitterのDMのみ利用できる形としているそうです。
(画像出典:Civichat プレスリリース)
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