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官民連携による、関係人口の創出を。「おてつたび」と市原市が実証実験

日本各地の素敵な地域へ行く人が増えて欲しい――そんな想いで生まれたという「おてつだび」。地域の困りごとをお手伝いすることで、報酬を得ながら旅行をすることが可能になるサービスです。

2019年1月にベータ版をリリースし、地域の関係人口創出を強みに、これまで小田急電鉄JTBなどの企業や自治体と連携し、事業を拡大されてきました。昨年12月には、プレシリーズAの資金調達もおこなっています。

そんな同社は3月2日、市原市役所・市原DMO(市原市観光協会)と連携し、関係人口の創出に向けた実証実験を開始すると発表しました。

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最初の取り組みとして、市原市内にあるお寺「光福禅寺」で、お寺のお掃除などのお手伝いをするプランを公開。4日間の日程で、3月に3回実施される予定です。募集ページによると、お寺での宿泊が可能で、朝食も用意してくれるとのこと。希望者は座禅や茶道、陶芸体験ができるほか、作業後に佐是(さぜ)城の案内ツアーもおこなってくれるそうです。

報酬は2万円。地域の人々との出会いや、現地ならではの体験をしながら、報酬も出るのは魅力的に感じます。残念ながら、掲載開始3日で申し込みが殺到したらしく、既に募集は締め切られました。おてつたびでは今後、市内事業者への説明会をおこなうことや、地元鉄道との連携なども視野に入れ、多種多様な関係人口が生まれる仕組み作りを進めるといいます。

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東京から約1時間で訪れることができ、川や湖等の豊富な水辺や、のどかな里山の風景、幻想的な夜の工場地帯と様々な景色を楽しめる市原市。人口は27万人ですが、2003年をピークに人口減少が続いており、近年は関係人口に力を入れていることから、今回の連携に至ったそうです。

(余談的にですが)おてつたびに近いサービスとして、サンカネットワーク社の「ボラバイト」や、福祉領域だとプラスロボ社の「スケッター」もあるなと、リリースを読みながら思いました。さまざまな情報があふれる中で、移住や転職など自分の人生における大事な意思決定をするのは、とても難しくなったような気がします。こうしたきっかけ作りや新たな出会いを生むサービスの存在は貴重だと思うので、今後も応援し続けたいです。

(画像出典:おてつたび プレスリリース

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