見出し画像

かん違いから、できたっぽい|kindleから始まった編集ライターの道

「在宅ワークをしたい」
「収入を上げるスキルがほしい」
「好きな場所や好きな人と働きたい」

欲しかない私は、フルで働いていた仕事をセーブしつつ、Webライターで月収5万円を手に入れました。

「これ......本格的に学べばライターとして独立できるんじゃない?」

ふわっと考えていた時に目にとまった、電子書籍を出せるライティングスクール(以下、もキャン)のポスト。

何か、変えられるかもしれない......。
新年に始まる講座に新しい予感を感じ、いつの間にかポチッていました。

それから3ヶ月間、基礎からライティングを学びました。

(しかし......何者でもない私の本を誰が読むんだ)
この問いが頭から離れません。

パソコンに向かっては、書いては消すの繰り返しです。

自信のなさを隠すように、忙しさにかまけて......電子書籍を出さずに卒業しました。

チャレンジと現実

「私、絶対に本出すから」

夫にはそう伝えていました。

しかし......現実は、出版にかける時間をクライアントワークで補う日々。

ものきゃんを卒業と同時に会社を辞め、新しい仕事を決めていなかったことが失敗でした。

そんな私をみて、夫は「子供たちを泣かせるなよ」といいました。

(あなたより、私の方が何倍も子供たちのことを考えているのよ!)
心の中で叫びたかったけど、口から出ようとする言葉をぐっと抑えました。

夫が口を出すのも無理もありません......。
子供たちの成長にはお金がかかる......。
息子には、ちょっと大きいランドセルを購入し、新しい生活が始まったのです。

夫の言葉が脳裏に刻まれた私は、子どもたちを見送った後、夕日が沈むのも分からずにパソコンに向かい打ち続けます。

目の前の仕事へ没頭するほど、目の下は黒くなり、迫りくる納期と共に家の中は足の踏み場もなく散乱し始めました。

山のように積もった本がデスクから床に落ちた瞬間、私の周りも小さく崩れていきました......。

睡眠不足のせいか、いつの間にかお腹がズボンの上にのる姿に......。
「はぁ......」と、深くため息をつくのが聞こえ......夫に対してイライラが募ります。

鏡に映る自分の姿をみて、情けないと思ったことはいうまでもありません。

また、ひとりで寝れない娘が泣きながら「ママ〜一緒にねんねしよ〜」と訴えてくるのです。

かわいい娘が煩わしく感じたとき、このままではダメだと......イライラしながら床につきました。

壊れていくのは娘だった

それでも納期に追われて夜中起きていると、「うぇ〜ん。マ〜マ〜」と娘の泣き叫ぶ声が聞こえてきました。

静かな夜が急に騒がしくなります。

慌てて寝室へ戻ると、腕や足の膝うらをかきむしり、洋服やシーツ、小さな娘の手は赤い絵の具をいたずらしたかのよう......。
「大丈夫、大丈夫だからね。」と、泣いている娘をなだめながら着替えさせ、手を一緒に洗い、傷になった手足に薬を塗る日々の繰り返しです。

だんだん治ってきていると思っていた娘のアトピーは、酷くなっていました。
自宅にいるのに、娘の肌が乾燥していることに気付かなかったことに......自己嫌悪しました。

このままでいいのか......。
私は何のために家にいるのか......。
夫の「子供たちを泣かすなよ」という言葉だけがフラッシュバック......。

一冊の電子書籍で道が変わった

目の前の小さな仕事をこなす日々なら、休みが決まっている会社員の方が断然いいよね......なんて考えがよぎることもありました。

本業があった頃の方が安定し、精神的にもラクです。

とはいえ、今まで頑張ってきた自分を否定するのも嫌でした。

「そうだ、電子書籍を出版しよう」

ライターとして何か爪痕を残したあと、再就職を考えればいいやと、半ば諦めかけていた電子書籍を進めることにしました。

謀殺されていた案件も、徐々に減りつつあったことが転機になったのです。

誰かのために書く道

もしかすると、在宅で働きたいママがいるかもしれない。

欲にかられてライターになったものの、私の書いた書籍が誰かの役に立てばいいなと思い、また書き始めました。

実際に、私の周りではフリーランスで活動している方や起業した夫婦、本業がありながら収入を得るスタイルをしている方と、さまざまなママがいます。

色んなママの働き方があるからこそ、何かきっかけになればいいなと思い、インタビューも行いました。

どんな本が売れているのか、ニーズがあるのか、色んな視点をリサーチし進めていくのは案外楽しいものです。

2万字というロングな執筆はラクではありませんが、これから出会う人のために発信できることが嬉しいなと感じました。

いよいよ出版日

ピピピピッ。ピピピピッ。
体温を測ると38度......。

頭がボーっとする......ムリかもしれない......。
初めてのことで、何をどうしたらいいのかもわからず、手探りで行いながら出版!

読者の皆さんのおかげで新着1位を獲得しました。

実績もない、コネもない、そんな私が書いた書籍が販売されただけでも嬉しかったのに、Amazon1位という実績ができました。

大切な友達からも「勇気をもらった」
などというメッセージをいただき、目の奥から溢れだす温かさを感じました。

文章力がない私が......副業で5万円を稼いだことをきっかけに、独立できるのではと勘違いし......。

娘に泣かれ......。

ライターをやっていたことを残したくて出版した電子書籍。
世の中には、拾う神様がいると信じてやみません。

それからというもの、娘に泣かれたくない一心で私は働き方を模索し始めました。

新しい仕事を探す

ライターを続けたいものの、今のままでは、子どもたちをちゃんと見てあげられません。
そこで、電子書籍で培った「戦わない戦略」を書き始めました。

この世の中、優秀なWebライターは多くいます。

得意分野がない私は、相手がするどい剣を持っているのに、爪楊枝でできた剣で戦っているのと一緒です。

私が選ばれる場所が絶対あるはずと、根拠のない自信がAmazon1位の実績とともにつきました。

私の強みや弱み、ライバルについて分析を行いリサーチを行いました。

雑誌の編集・ライターの道


沖縄の仕事へ進みます

縁とは不思議なもので、探している仕事と出会います。

今までWebの仕事ばかりでしたが、紙媒体を視野に入れることで可能性が広がりました。

さらに強みを活かせる「沖縄」に絞ったこともよかったのでしょう。

電子書籍を出版したことでブランディングになり、沖縄に関する雑誌を作ることが私の仕事になったのです。

そんな私が編集した雑誌には、編集者として名前が記載されていました。

それを見た夫から「名前載ってるよ!」と喜ばれました。

編集スキルを手に入れて

編集業務をこなしている私は、新しいスキルを手に入れました。

ひとりで作業する時間は多いものの、チームの一員として働けることを嬉しく感じています。

かん違いばかりする私ですから、未だにポンコツなところはあるかもしれません。

しかし、着実にスキルアップできる環境を手に入れました。

今の目標は、ご縁を頂いた方の電子書籍のサポートや沖縄のファンを作っていくことです。

出版によって大きく道が開けることの喜びを、たくさんの方に体感してもらいたいなと思います。

WebやSNSの時代に、本?雑誌?ウソでしょ?なんて思う方もいるかもしれない。また、めちゃくちゃ稼げた!なんて話ならもっと良かったかもしれません。
しかし、これまでライティングを続けて学んだことは「どこで花を咲かす」のかだと思っています。
私も、成長とともに変わることもあるでしょう。
まずは、今の状況から一歩ずつステップを踏むのも楽しいものです。
あなたらしく働ける場所やあなたのファンに出会えることを信じています。

最後までお読みいただきありがとうございます。
少しでも、あなたのきっかけになれたら嬉しいです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?