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No.906 そこには、愛が!

ある生徒のお母さんから頂戴した手紙に、面白い話が書いてありました。
「トーマス・エジソン(1847年~1931年、84歳没)が、生涯書き綴ったノートは、実に2,500冊。1か月でも4冊以上は書いたと言われます。正に、発明は、1パーセントのひらめきと99パーセントの汗(努力)だと思います。」
 
エジソンが、そんなにノート魔だったとは知りませんでした。後になって調べてみたら、生涯冊数は3,000冊とも3,500冊ともいう数字をネット上に発見しました。どんだけ~。
 
エジソンは、約1,300もの発明をしたのだそうですから、研究ノート(メモ書きノート)の多さも頷けます。レオナルド・ダ・ヴィンチ(1452年~1519年、67歳没)に憧れてノートを書くようになったといいます。

ただし、ダ・ヴィンチ風の立体感はなくて、平面的な略図でした。その内容も、実験のアイデアや失敗や成功の記録だけにとどまらず、読書の感想や、印象に残ったニュースや、日々の生活の記録等々「何でもありのアイデアノート」だったそうです。生活そのものの体験をつづることが、ユニークなアイデアや発明につながったのでしょう。まさに、生きた証です。

それにしても、日記は「三日坊主」を遂に脱却することの出来なかった私が、こんなことを言うのは口幅ったいのは百も承知ですが、やはり、発明の根幹は、よく言われる「アイデアル」(愛である)のだと思います。それも、世界に生きる人々、生きるものたちを大きく包み込むような裾野の広い、肉厚の「愛」なのだろうと思いました。私は、多くの発明の恩恵を受けながら生きています。

「綿菓子の糸の先まで小春巻く」
 高井敏江
綿菓子製造機の発明は、日本の専売特許だと思っていましたが、違っていました。何と、アメリカで1897年(明治30年)に世界初の電動綿菓子製造機が作られたそうです。明治時代後半~大正時代に米国から日本に持ち込まれ、今も続くロングセラーです。

「小春」は、陰暦十月の異称で「冬」の季語です。春みたいにのどかな冬の日和なので「小さな春」と呼ぶようになったのでしょう。

この俳句は、綿菓子が機械でくるくると「糸の先まで」巻かれていくと言う、恐ろしいまでに繊細な感性の歌です。それが、いかにも柔らかく繊細な小春にマッチしているという気づきに、私はシビレちゃいました。