No.639 恩師からの手紙

これ又数年前の12月24日に「サンタさんて、いるんだな!」と思ったお話です。
 
「素晴らしい『コラム抄出』を送っていただき、誠にありがとうございました。何分すごい量なので、未だに読み終えていません。
 ユーモアあり、ペーソスあり、風刺あり、さらに参考データや比喩的表現も優れており、楽しく読ませていただきました。
 そうした中に一貫して流れているものは、思想的にも精神的にも最も不安定な時期にある中高生や、その保護者に対する教育愛や説得力だと感じました。さらに最も感心したことは、二十五年間も書き続けた意思の強さと継続力だと思いました。
 どうかこれまでの豊富な体験を、残された人生に生かし、教育者として生き抜いてください。」
の手紙がクリスマスイブに届きました。
 
「中高一貫新聞・コラム抄出」の読後感を綴られたのは、半世紀以上も前に母校の中学で国語を教えてくださった岩尾展之先生です。教え子からの小冊子だからといって疎かにせず、しっかり読んで下さっていることが行間にも読み取れます。小冊子全体を通して読み取れるものは何かという、書いた本人でさえ気づいていなかったことも教えていただきました。恩師とは有り難いものだと、改めてその大きさを実感させられました。
 
数年前の大分合同新聞12月18日夕刊の読者文芸「川柳」(泉談亭選)のコーナーに、
「☆百歳の目線やさしく人を見る  杵築 岩尾展之」
の句を拝見しました。
数日前の大分合同新聞9月5日朝刊の読者文芸「俳句」(谷川彰啓選)のコーナーには、
「夏帽子激しく動き土砂除く  杵築 岩尾展之」
という投句もされていました。月に一度は文芸欄に投句されています。お名前を見出すと、ポッと心に明かりがついた気がします。
 
先生は、五・七・五の世界に「余生の楽しみ」を「誉生の愉しみ」と見出し、「展(ひらき)之(ゆく)」名前のままに生きておられます。
「俺は元気でいるから安心せい!」
そういわれているかのように…。

※画像は、クリエイター荒神咲夜さんの「詩『空の架け橋』」のおかげをいただきました。お礼申し上げます。