おきひろい|人生後半を豊かに

親子・自己啓発について発信|30で挫折、妻メンタル不調|自分の生い立ち見直し|対人援助…

おきひろい|人生後半を豊かに

親子・自己啓発について発信|30で挫折、妻メンタル不調|自分の生い立ち見直し|対人援助30年|もともと牧師|50で臨床心理士|心理相談室運営|発達支援|博士(人間科学)|子ども2人は成人|特技:運転、バス乗務員経験あり|趣味:音楽

マガジン

  • 自己啓発、組織運営に効く文化人類学入門

    30代で出会った未知との遭遇、文化人類学。仕事や人生で、ずいぶん役に立ってきました。

  • 50代のオジサン運転人生、免許をいろいろとってみた

    50代のオジサン、今までのドライバー・ライフ、運転免許取得奮闘記。

最近の記事

  • 固定された記事

人生大決断!―40代のオジサンが臨床心理士を目ざしてみた

はじめに 臨床心理士を目ざしたワケそれまでの仕事 40代前半までは違う仕事をしていました。  違うといっても、職人とかITとか営業とか運送関係とか、心理学と交差しにくい別世界のことではなく、多少なりとも人間の心と関係ある、人に向き合う仕事、キリスト教系の専門職です。  キリスト教系の専門職といったら、みなさんは何をイメージしますか。  結婚式場のチャペルで思い出す、厳かなローブを身に纏った神父さんでしょうか。  私の場合はかなり違うイメージです。ローブを身に纏ったこと

    • 自己紹介―おきひろいとは私です

       すぐれた投稿がめじろおしの中、この記事を覗きに来てくださったことを心から感謝致します。 おきひろい おきひろいと申します。悩んでつけたペンネーム。けっこう気に入ってます。漢字では沖広伊です。異色のアラカン臨床心理士/牧師です。 大学時代 大学ではフランス文学を専攻。サルトル、スタンダール、ニーチェなど人間の深い部分を描き出そうとする、少し哲学チックな勉強をしました(学士、文学)。意欲がまったく湧かなかった灰色の時代。就活もやる気なしでした。  大学を出てから、牧師養成

      • 受け手志向の発想で―自己啓発・組織運営に効く文化人類学入門#17

        しめくくりに 受け手志向の暖かさ 冒頭で、文化人類学人間になろうとお勧めしました。  そこからスタートして、文化人類学の知見を援用しながら、組織とは何かを考えてきました。  なぜ組織はギクシャクするのか。組織は一つのコミュニティー、一つの文化を形成しているにもかかわらず、文化の角度から考えることがあまりなかったからかもしれません。  特に文化人類学の公理でもある  「意味・形態論」 に着目しました。  この考え方を身につけると、問題だと思っていたことが実は問題で

        • 恋愛や結婚は文化的?―自己啓発・組織運営に効く文化人類学入門#16

          第9章 恋愛結婚文化人類学 恋愛や結婚について、文化人類学の視点で考えます。  最初に、性のとらえかたが多様化しつつある現代、かつてのように一人の男性と一人の女性が出会うというイメージ限定で恋愛や結婚のことを考えることはできなくなりました。  性や性行動は多様化し、セクシャル・マイノリティーについても、文化人類学の角度からフィールドリサーチが行われ、研究が進んでいます。  しかしここでは、その問題は取り上げません。  男性と女性が出会って恋愛や結婚をするとはどういうこ

        • 固定された記事

        人生大決断!―40代のオジサンが臨床心理士を目ざしてみた

        マガジン

        • 自己啓発、組織運営に効く文化人類学入門
          17本
        • 50代のオジサン運転人生、免許をいろいろとってみた
          9本

        記事

          会議はやればよいのか―自己啓発・組織運営に効く文化人類学入門#15

          第8章 会議の文化人類学 組織は会議を行います。  ところが、会議で決めるという、一見民主的に見える装置が、一歩使い方を間違えるとリーダーの独裁を補強する方向に作用します。  会議をやったというアリバイだけが残って、だれも何も言えなくなる状態です。  組織や会議を機能させるために、文化人類学的視点は役に立ちます。  受け手本位の考え方です。  リーダーが部下の文化に耳を傾ける姿勢、つまり受け手本位であれば、組織も会議もかなり変わるでしょう。 会議をするときに大切

          会議はやればよいのか―自己啓発・組織運営に効く文化人類学入門#15

          ルールって必要なの?―自己啓発・組織運営に効く文化人類学入門#14

          第7章 組織運営文化人類学(続)ルールの意味と限界 組織には必ずルールがあります。  なぜルールを作るのでしょうか。効率よく動くためです。  法律も同じです。法律はみなが納得するルールを決めますが、それでも、大切な1つのことがわかっていないために、政治家が批判を浴びます。  それはひと言で言うと、  ヒント ルールは権限を委ねられた側のためではなく、立場が弱い側のためにある! ということです。  一部の人が権限を握ると、著しいパワーの不均衡が発生します。この不均衡

          ルールって必要なの?―自己啓発・組織運営に効く文化人類学入門#14

          民主的運営とは―自己啓発・組織運営に効く文化人類学入門#13

          第7章 組織運営文化人類学(続) 組織を運営して行くときに、何に気づいていなければならないか、特にリーダーが何を心がければならないか、その続きです。 民主制を構成する三要件 組織を運営して行くときにもう1つ大切なことがあります。  それは、民主的であるかという問題です。  もちろんファミリー企業など、組織のある部分について民主的でない運営をしているケースもあるでしょう。  しかし一般的なこととして、組織は民主的でないと、メンバーに不満が溜まってきて、以下の社会を構成す

          民主的運営とは―自己啓発・組織運営に効く文化人類学入門#13

          真のリーダーシップとは―自己啓発・組織運営に効く文化人類学入門#12

          第7章 組織運営文化人類学 組織を運営して行くときに、何に気づいていなければならないか、特にリーダーが何を心がければならないかを考えます。 組織運営のポイント リーダーのビジョンのもと、Revitalization Movement の結果として組織や団体が生まれたとします。ここで、意味・形態論に戻って考えます。 意味・形態のチェック 第1ステージです。  組織の士気を高める、あるいは保つためには、形態にだけ着目していてはダメで、意味を考えなければなりません。

          真のリーダーシップとは―自己啓発・組織運営に効く文化人類学入門#12

          組織立ち上げのメカニズム―自己啓発・組織運営に効く文化人類学入門#11

          第6章 組織や団体の立ち上げ文化人類学 さて、文化人類学の応用編です。  だれかのリーダーシップによって組織、団体などが立ち上げられるときのことについて考えます。 組織や団体の始まり方 組織や団体には、いろいろな始まり方があります。草の根から自然発生的にできるケースもあれば、特定の個人が何かを始める場合もあります。  草の根的発生は、意味・形態論を理解し、意味・形態のミスマッチがないかを見ておけば、それほど大きな問題は発生しません。しかし、特定の個人、たとえばカリスマリー

          組織立ち上げのメカニズム―自己啓発・組織運営に効く文化人類学入門#11

          良心とコミュニケーション―自己啓発・組織運営に効く文化人類学入門#10

          第5章 良心の機能とコミュニケーション 前回、コミュニケーションとはどういうことかを学びました。  ここでもう1つ大切な問題について考えます。人間の良心とコミュニケーションの問題です。  コミュニケーションのプロセスで伝え手と受け手のモラルが違う場合、コミュニケーションは難しくなります。文化によってモラルは違いますし、世代間でも違います。 良心、すばらしく微妙 ここで、良心についてごいっしょに考えます。  第1に、文化人類学のリサーチで、ヒトに分類される生き物には、例

          良心とコミュニケーション―自己啓発・組織運営に効く文化人類学入門#10

          コミュニケーションのコツ(続)―自己啓発・組織運営に効く文化人類学入門#9

          第4章 コミュニケーションは受け手本位!?(続)  コミュニケーションが効果的に行われるための原則の続きです。 メッセージが固定化しないこと 第5に、メッセージが固定化(stereotype)するとき、コミュニケーションはインパクトを失います。  伝え手は、意味を変えないように注意しつつ、形態を柔軟に変える勇気が必要です。同じだとインパクトが失われてしまうからです。  たとえば学校であれば、  「創立以来変わらない建学の精神を引き継いでいる」 という表現を使います。

          コミュニケーションのコツ(続)―自己啓発・組織運営に効く文化人類学入門#9

          コミュニケーションのコツ―自己啓発・組織運営に効く文化人類学入門#8

          第4章 コミュニケーションは受け手本位!?(続)  さて次に、コミュニケーションが効果的に行われるための原則をいくつか確認します。 伝え手は受け手の環境に 第1に、伝え手と受け手の環境は、類似したものであるほうがコミュニケーションはうまく行きます。  わかってほしいと思うあまり、伝え手が受け手を、伝え手の世界に引き込もうとしますが、それではうまく行きません。  伝え手の側から、受け手の環境に近づく努力が必要になります。  受け手本位です。  日本語を理解できないア

          コミュニケーションのコツ―自己啓発・組織運営に効く文化人類学入門#8

          コミュニケーションのプロセス―自己啓発・組織運営に効く文化人類学入門#7

          第4章 コミュニケーションは受け手本位!? 意味・形態論を手がかりに、コミュニケーションの問題を考えます。 定義 最初に、コミュニケーションの定義を見ておきましょう。2つ取り上げます。  「人と人とのコミュニケーションとは、ある人が、ことばのメッセージ、ことばにならないメッセージを通して、他の人の中に意味を喚起させるプロセスである」(筆者訳)。[James C. McCroskey et. al. One On One: The Foundations of Interp

          コミュニケーションのプロセス―自己啓発・組織運営に効く文化人類学入門#7

          意味形態のずれ―自己啓発・組織運営に効く文化人類学入門#6

          第3章 意味・形態論(続) 文化を二重構造でとらえる考え方を「意味・形態論」といいます。  形態には必ず意味があります。意味のない形態は存在しません。  意味は、その形態が、その文化の中でどのように機能しているかによって決まります。  意味・形態論は文化人類学のキモです。 意味と形態は一対一ではない さて、問題はここからです。  形態には必ず意味があるのですが、形態と意味は必ずしも一対一ではありません。  一つの形態に複数の意味が存在する場合もあれば、複数の形態に

          意味形態のずれ―自己啓発・組織運営に効く文化人類学入門#6

          文化人類学のキモ意味形態論―自己啓発、組織運営に効く文化人類学入門#5

          第3章 意味・形態論 さて、文化のキモの部分に話しを進めて行きます。意味・形態論です。 文化核と流動区域 その前に、文化の構造を見ておきます。文化は、   文化核(core culture)と流動区域(fluid zone) の二重構造になっています。  文化核は変化を拒否しますが、流動区域は変化を受け入れます。  それぞれの文化によって、この文化核と流動区域の大きさは異なります。会社も学校も組織も家庭もみなそうです。  次の図をご覧ください。  現代文化はタ

          文化人類学のキモ意味形態論―自己啓発、組織運営に効く文化人類学入門#5

          文化はこんなふうに機能する―自己啓発、組織運営に効く文化人類学入門#4

           文化の基礎編、第2弾です。文化の性質に焦点をあてます。 文化は適応している  第1に、文化は、ある特定の条件のもとで適応しています。  「ある条件のもとで」 です。条件が実情に合わなくなると、文化は不適応を起こします。  過去にだけ適応できた文化がありました。しかし文化は、条件が変わると適応できなくなり、適応できなくなると普通は消滅します。  たとえば、かつて飲み会は、日本というコミュニティーの中で文化として機能していました。  ところが、最近は機能しなりつつあ

          文化はこんなふうに機能する―自己啓発、組織運営に効く文化人類学入門#4