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#川辺の月
創作大賞出品 「川辺の月」
観音山にかかる様に真っ白な入道雲が2人の見詰める先にあった。
7月7日、高校最後の七夕の帰り道、茜と晃は何時もと同じ様に烏川の川辺の階段に腰掛けていた。
新緑を過ぎた山は青々と光り、7月の太陽を映すかのように煌めき、それを2人は見詰めていた。
ふと晃が茜の横顔を見ると汗ひとつかかない真っ白なその横顔は何時もと様子が違い、やけに淋しく悲しそうに感じた。
「茜、何かあった?」
茜はチェックのプ
観音山にかかる様に真っ白な入道雲が2人の見詰める先にあった。
7月7日、高校最後の七夕の帰り道、茜と晃は何時もと同じ様に烏川の川辺の階段に腰掛けていた。
新緑を過ぎた山は青々と光り、7月の太陽を映すかのように煌めき、それを2人は見詰めていた。
ふと晃が茜の横顔を見ると汗ひとつかかない真っ白なその横顔は何時もと様子が違い、やけに淋しく悲しそうに感じた。
「茜、何かあった?」
茜はチェックのプ