見出し画像

2/11 【SNSの表現の自由】

【要点】

*「」書きは記事から引用

・「米ツイッター社が1月上旬にトランプ前米大統領のアカウントを永久凍結したことを機に『誰が規制するか』『どのような内容を制限するか』といった複雑な問題が浮かび上がっている。」いわゆる、SNS上の表現の自由とはどうあるべきなのかが疑問視されているのだ。

トランプ前大統領が米連邦議会議事堂占拠事件に絡み、ツイッター上で狂乱に加わった。これ以外にも彼はこれまで4度ツイッターのルールに違反していたが、この事件を機に永久凍結となった形だ。

「SNS(交流サイト)の運営企業はサービスの利用を増やし、利益や株主価値を高めることに主眼を置いてきた。支配的な地位を守るためにルールもつくり、適用してきた。こうして政治や利用者、市場の圧力にこたえてきたが、今回の事件により多くの人々が現状を変えなければいけないと考えたのは間違いない。」

SNSの表現の自由の規制の在り方として、これまで①SNS運営会社の外部監督委員会②政府の基準・ルールという2つの主体からの規制が取り上げられた。しかし、前者は外部委員会の独立性に疑問が残り、後者は政府の政治的な正常な判断ができるのかに疑問が残る

この記事の著者である米テキサスA&M大准教授 ハナ・ブロックウェバ氏は、規制の在り方として「SNS運営企業に対して意思決定の透明性を高めることを義務付けること」を主張している。彼女はその具体例として「具体的にはコンテンツ管理に使っている人工知能(AI)や、投稿の拡散にまつわるアルゴリズムなどに関する透明性の向上」などを挙げていた。

【感想】

・記事の筆者が述べているように「コンテンツ管理に使っている人工知能(AI)や、投稿の拡散にまつわるアルゴリズムなどに関する透明性の向上」は必要不可欠だと思う。SNSはコンテンツ管理のAIの影響により、自分と似た思想のものが映し出されやすくなる傾向がある。投稿を管理するAIがどのような基準でよい・悪いを決めているのかを明確に示すことが必要になってくるだろう。

しかし、その基準をどう設定するのか。時代において価値観は絶えず変容するなか、各々の思想のなかに善悪の判断ができるのだろうか。むしろそのような判断をすること自体正しいことではないことかもしれない。

そこで私は、コンテンツ管理における良し悪しの基準として、①過激な思想であり、かつ②具体的行動として実現しそうなものの2点から規制していく必要があるのではないかと考える。今回のトランプ氏および米連邦議会議事堂占拠事件も、「具体的行動」に実行されたからこそ、危機意識が取り入れられた。ここの「具体的行動」には暴動だけでなく誹謗中傷・名誉棄損なども含めることで、他者が傷つかないような規制における工夫が必要になってくる。

もちろん、SNSを使う側も、SNSが自らの思想を固定化・偏重化させる恐れがあることを認識する必要がある。全世代向けのSNSについての教育も行う必要があるだろう。

#日経COMEMO #NIKKEI

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?