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1/23 【コロナ病床逼迫】

【要点】

・新型コロナウイルスの感染拡大はいまだ終わりが見えていない。そんななかで問題となっているのは、入院患者に対する病床不足、そして専門医不足だ。

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(引用は上記の記事から)

・上のグラフからわかる通り、重症者を受け入れることができる病院のうち、専門医がいない病院は2割を超す。つまり、重症者を受け入れても「戦力」にならない病院が2割も存在するということである。

また記事によると、「専門医が1人の病院は40カ所だった。重症者は24時間管理が必要だが、交代要員を欠くと適切に治療できなくなる。平時でも重症者の治療成績を維持するには患者7人に対し専門医が1人必要といわれる。専門医1人あたり重症者病床が8床超の病院比率は12%だった。専門医がいても重症者病床がない医療機関は323カ所もあった。」とのことだ。

専門人材が他国と比べて少ない要因としては、人材・設備が小規模に分散されていることがあげられる。また、「日本は内科や外科など診療科の縦割りが強く、診療科をまたぎ患者も少ない集中治療専門医はなり手が少ない。個別診療科の専門医になることが優先され、技術習得が後回しになりやすい。」という教育面における要因も潜んでいる。

【感想】

・重症者を受け入れられる病院のうち2割は適切な治療ができる状態じゃないという点には驚きだった。この記事では触れていなかったが、集中治療医の数においては、地域間においても格差があるかもしれない。私も知識不足で、その様相を知りえない。しかし、格差があるにせよないにせよ、この問題は解決されなければならないとも思う。

・上記に、集中医療医が不足する要因として2点を挙げた。1点目は「人材・設備の小規模分散」、2点目は「診療科の縦割りが強く、なり手が少ない」というものだ。

1点目に関しては以前から指摘されていた。病院数はG7の中で最も多いものの、各国の1病床あたり医師数は0.19人と比較的少ないのは、日本医療の特徴である。8割が民間経営であり、国家の介入がしづらいのも特筆すべき点である。これらの問題を抱えたまま、コロナ禍が来てしまった。

この小規模経営の様相は、まさに日本の「大企業と中小企業」の関係と似たところを感じる。しかし、違いといえば大企業と中小企業は密接なつながり(上意下達的な側面も強いものの)があるのに対し、医療界は縦割りの傾向が強く、病床に関する連携が不足している点だ。

このような未曾有の感染症に対しては、現状の医療界の構造は結果として対応することができていない。産業界で叫ばれているように、医療界にも構造改革が必要になってくるだろう。

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