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沖縄の左官の歴史。なぜ沖縄では左官が知られてないのか

こんにちは sho-maです。

今回は僕の地元沖縄の左官屋さん事情を書いていきたいと思います。沖縄は本土に比べると左官の認知度がかなり低いです。それがなぜなのか、本土と何が違うのか書いてみたので読んでいってください。

前回も左官について書いたんですが、

(こちらを先に読んでから見たほうが分かりやすいと思います)

本土の左官屋さんと沖縄の左官屋さんでは少し違うのでそこを知ってもらえたらなと思います。

沖縄には土壁の文化がない

まず沖縄には昔から土壁という文化がありません。戦前までは沖縄も木造住宅を建ててたんですが、壁を土で作られたお家は無いと思います。土で壁を作るには塗っては乾かし、塗っては乾かしを繰り返し何か月とかかります。なのでおそらく台風がよく来る沖縄には、土壁は向いてなかったからだと思います。

そのため沖縄には昔から土壁や漆喰壁などの家が無く、壁塗りの左官屋さんがいなかったので、それが沖縄で左官の認知度が低い原因の一つかなと思います。

ムチ漆喰と瓦屋さん

土壁や漆喰壁の文化のない沖縄ですが、沖縄独自の漆喰があります。ムチ漆喰です。その歴史はかなり古く、700年ぐらい前からあるので知っている人も多いかと思います。主に沖縄の赤瓦の屋根に塗られている漆喰です。

そんなムチ漆喰で塗って作られた、竈(かまど)や土塀(どべい)が沖縄にも残ってたりします。本土では左官屋さんが作ります。でも左官屋さんのいない沖縄ではこれを瓦屋さんが作ってました。

なので沖縄では瓦屋さんが屋根の漆喰を塗り、竈や土塀を作り、シーサーを作りと、左官の仕事といわれるようなことをしてたんです。なので左官屋の僕としてはかなり興味があるので、沖縄の瓦屋さんの仕事を経験してみたいです。

沖縄の左官屋さん

そこから壁を塗る沖縄の左官屋さんが出てきたのは戦後のコンクリート住宅が増えてきてからのことです。コンクリートで作った家の外壁をモルタルなどを塗り、塗装の下地を作るのがメインの左官屋さんです。

沖縄はコンクリート住宅が主流になり、今では左官屋さんもかなりいます。ですが左官屋さんの仕事が見えるような、左官仕上げの壁はほとんどなく、塗装やクロス、シートなどの下地作りなど、隠れる仕事が主です。

それも左官屋さんの認知度の低さの原因だと思います。

さいごに

コンクリート住宅ばっかりだった沖縄も、最近では木造住宅が増えてきています。それに伴ってか漆喰などの左官仕事の幅も少しずつ増えてきてると思います。これからもっと左官仕上げが増えることを願ってます。

ですが、漆喰塗ってほしいって人や、建築屋さんは、本土出身の方が多いです。まだまだ沖縄の人には認知されていないと思います。なのでこれから左官の魅力を発信して、沖縄の人にも知ってもらえたらなと思います。

次回は漆喰について詳しく書いていこうと思います。

ありがとうございました。

#沖縄 #左官 #漆喰 #建築 #家 #仕事 #職人


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