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ありがとうを贈ろう。農家からの直送便で未来に花を残したい。

こんな時に、少しでも花や自然に触れられたらいいのに。
そう思った瞬間はありませんか?

簡単に外に出れず、部屋で過ごす時間が多い毎日。少し家の周りを散歩に出ても、やっているのはスーパーくらい。

誰かの家のハナミズキや、モッコウバラ、花壇に咲くラナンキュラスやパンジーを見ていると、家の中にも緑が欲しいなと思います。しかし、花屋が開いていない。部屋に飾る花が手に入らない、そんな状況ですが、僕の友人がこの状況をどうにかしたいと、花農家の方と新しい試みを始めました。

それが「花農家からの直送便」です。

花農家と花屋は無くなるかもしれない

2月頃から、感染症拡大を防ぐため、様々なイベントが中止になりました。東京マラソンや音楽ライブなどの商業イベントもそうですが、卒業式や入学式などの身近なものも無くなっていきました。

それは、花を贈る機会が無くなったということです。

お祝いの花束を用意することが無くなり、花屋としては大打撃でした。ただ、自宅や店舗用に花を買う人がいたので、3月まではまだなんとかなっていました。

しかし、4月。営業自粛を促され、花屋は休業。店舗が窮地に立たされたと同時に、それは生産者である花農家の危機を意味していました。

当然ながら販売する店舗が無ければ、農家は花を届けることができません。

花は生きている

花って生き物なんです。言われたら「そりゃそうだろ」と思うかもしれないけど、意外と気付かない人は多い。この自粛期間に他の雑貨店は、商品を用意して、そのまま取っておけるかもしれないけれど、花の場合はそうはいきません。

農家の皆さんは1年かけて花を育て、1番綺麗な瞬間を届けてくれています。でも、人間が自粛していても花の命は簡単には伸ばせません。

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花を届ける先がなければ、また1年後まで待たなければいけません。手塩にかけて育ててきた命を、自分の子どものような存在を、何もできずにその場で見ていることしかできません。本当は求めている人がいるというのに。

農家から花の贈り物を

このような状況の中、「育てた花を生かしたい」「花を求めている人に届けたい」という思いから、花屋の店頭を介さずに家に直接花を届ける活動を一つの農家が始めました。

それが、「神生バラ園の『花の直送便』」です。

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こちらが、代表の神生 潤一さん。今回の騒動をきっかけに様々な取り組みを始めています。youtubeもその一つ。なかなか見ることのできない、花農家の様子を感じることが出来るので、ぜひご覧ください。

農家からの直送便も、初めての取り組みです。今まで市場・仲卸を通していた部分を使わずに花を売るということは、信頼関係を崩しかねない苦渋の決断です。しかし動かないとバラも自分たちもダメになってしまう。そして、花を求めている人がいるのなら今はこの方法しかない。悩みながらも、この直送便を始めることに決めたそうです。

そして、この直送便の取り組みに一緒に取り組んでいるのが杉田 裕樹さん。フリーのフローリストです。

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杉田さんと僕は花屋で働いていた時の同期でした。僕は大学卒業後、違う企業に就職しましたが、彼はそのまま花屋に就職し、その後フリーになりました。

これまで、ウェディングを中心に会場の装花やブーケを作成するなど活動をしてきました。その中で繋がりが強かったのが、花農家の皆さんです。

杉田さんは花農家と直接繋がり、鮮度の良い美しい花を新郎新婦へ届けてきました。今の現状が続けば、これまでお世話になっていた農家さんが無くなってしまう。そうすれば今後、新郎新婦に届ける花も無くなってしまう。

今の現状だけでなく、これからの花屋さん、そして花農家さんのことを考え、神生バラ園さんと一緒にこの「直送便」を始めることを決めたようです。

本当の花の美しさを今だからこそ感じて欲しい

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収穫したての花というのは、美しさが違います。花びらの張りも発色の良さも、市場を通して時間が経ったものとはやはり比べ物になりません。

そして、バラは1年中流通していますが、その中でも旬は5月です。
1年で最も美しい季節に、最高の状態で自宅にバラが届くなんて、本当に貴重です。気持ちが沈みがちな今だからこそ、この美しさと一緒に、明るさや優しさを感じて欲しいです。

一般的に花屋に並んでいる花は、
(1)農家で収穫・市場へ移動
(2)市場で販売・店舗へ移動
(3)店舗で販売
という流れを経ているため、農家で収穫してから自宅に飾るまで3日ほどかかってしまいます。そのため、花の命も手元に届いた時にはすでに少し短くなっています。これは一般の流通の都合上仕方がありません。

しかし、この企画では花農家さんから直接自宅へ届くため、その分新鮮で元気な花を自宅で飾ることができます。

4・5・6月に毎月1回届くプランは、 11,200円。月に1回、15本のバラが届きます。1回当たり約4,000円にはなりますが、1本当たりで考えると約270円。普段店頭で買うよりもお得で、そのうえ長持ちします。

神生さん、杉田さんは、ここまで育ったバラたちを直送便でどうにかして届けたいという思いです。これだけ立派に育った命の美しさをたくさんの人に感じて欲しいという想いが一番にあります。


母の日にバラのギフトを。

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5月といえば、母の日です。花屋が1年で最も活躍する時期ですが、今年はどうなるか分かりません。この神生バラ園さんのプランの中には、母の日のブーケプランもあります。

先ほどのプランと異なり発送は5月の1回のみですが、家族を大切に想い、会いたくても会いにいけないこの時に、このような形で花を贈って気持ちを伝えるのも良いと思います。

アプリコット系、ピンク系、グリーン系、ホワイト系と色味も選べるので、一度写真を見ていただけると嬉しいです。


四季を感じる花の彩りがあるだけで、毎日の室内での生活も少し気持ちが和らぐはずです。そして、その気持ちを遠くにいる家族も同じはず。

花は生きています。その命を僕たちに分けてくれているんです。そんな花を育ててくれている花農家さんがこれからも、花を届けられるように。

皆さんに花を楽しみながら、農家さんを救っていただきたい気持ちでこのnoteを書きました。たくさんの人にこの想いが届いて、たくさんの花が気持ちを優しくしてくれますように。


<写真は許可をいただき、HP、Instagramから使用させていただきました>


◆神生バラ園
(HP)https://kanobaraen.thebase.in/
(Instagram)https://www.instagram.com/kano_roses/

◆神生 潤一 さん(Instagram)
https://www.instagram.com/junichi_kano/

◆杉田 裕樹 さん (Instagram)
https://www.instagram.com/scabi11/


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