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権上康志カルテット(Yasushi Gonjo Quartet)@神戸天昇堂(Kobe Tenshodo)

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荒崎英一郎(ts)  藪下学(gt)  定岡弘将(dr)  権上康志(b)
春日野道の神戸天昇堂(神戸市中央区割塚通7-1-21)にて
2021年3月5日(金)18:00開場 18:30開演

1曲めは、Roland Kirk のSerenade To A Cuckooでスタート。久々に聴く定岡弘将氏のドラムが轟音を鳴らし、やはりナマ音はいいわ!となりました。
初めて聴く荒崎英一郎氏のサックスの音は何とも味わい深く、藪下学氏のギターからは現代っぽいサウンドがさらっと聴こえてくる…。毎回権上さんは文句なしの共演者を選んでくれる、と嬉しくなる。
今はコロナ禍にある、ということで、夜に外出し、ジャズの音をしっかり聴くのは本当に久しぶり。リモートではあれこれ聴いていますが、体感が全然違うのです。音の波に揺さぶられるこの感じ、ご無沙汰です。いつから聴いていないんだろう? ほぼ1年でしょうか。
(話はそれますが、自分は「いつぶりだろう?」という表現がしっくり来ない人間なので、使いませんが、そのほうが短くてコンパクトかもですね)

この日は、周囲に知り合いらしい人がほとんどなかったです。(1人、大正橋のスタジオ・Tボーンさんの常連さんが来ていました。)
初めて権上さんライヴに来たらしい人がいましたが、その人が小声でつぶやくように「スゲエ!」を連発していたのが印象的でした。

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思わず声が漏れるって、いいなと思います。コロナ禍の時期、それは控えるべき、という意見もあるでしょうけど、ドラムの定岡氏から漏れる声、あれこそジャズの臨場感を作るものではないでしょうか。客席までちゃんと2メートルは空いていますから、何の問題もない。

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権上氏のベースの音、ますます重量感が出てきたと思いました。そして軽やかです。定岡氏のドラムが激しさを増すと、ベースがはじけるようにキレよく追って行きます。絶妙のタイミングとバランスのよさが、ぐっと演奏を締めるのは前からですね。

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荒崎氏のオリジナル曲「It's Empty」はすごくカッコいい曲で、オープニングテーマに続く権上さんのベースソロが、すごく楽しそうでした。続く荒崎氏のサックスソロはこの曲にぴったりの野性味があって、味わい深い。これに続く藪下氏のギターは、序章のような静かな入り口からじわじわと饒舌になりはじめるのがいい。

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荒崎+藪下という初めて知る組み合わせ、これは絶対にまた聴きたいと思いました。
また、藪下氏のギターは少人数の会場で聴くのは初めてでした。最後の「ドナ・リーでのソロは圧巻でした。

お客さんリクエストで演奏した「チュニジアの夜」、「ドナ・リー」もこのメンバーで聴くにはぴったりの選曲だったと思います。

神戸天昇堂は、阪急高架下にあり、ときどき轟く電車の音が、効果音のようにライヴを盛り上げていました。ガラス張りで大通りが見える店内は、落ち着いた色合い統一され、壁は白く、木製のテーブルや椅子が置かれた心地よい場所でした。ドリンクその他は持ち込みというのも、気軽でよかったです。

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写真を小さめにするほうがよかったと思いますが、まだ編集に不慣れですみません。

さて、最後に権上さんのNYでの動画を。
Yasushi Gonjo 権上康志 ジャズベースチャンネルより
Autumn Leaves / 枯葉 -Jazz in the Park vol.1
Chris Bacas(ts) Rob Block(gt) Alex Feldman(dr) Yasushi Gonjo(b)

https://www.youtube.com/watch?v=uM6Gy6DMOco