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運動神経が無さ過ぎて困惑される話

「なんで…その見た目で運動が出来ないんだ…」

高専時代の体育教師から頂いた言葉である。
彼女は嫌味を言ったわけではない。ただ茫然と呟いていた。

この言葉が体現しているように私には運動センスと言うものが無い。
神の悪戯レベルで無い。無いったら無い。皆無。
アメトーークで運動神経悪い芸人がフューチャーされる10年以上前からこっちは運動神経皆無キャラでやらせて貰ってますんで。へへ。
卓球大会(ヘッダー)の時も満を持して球拾いをした。試合にならないから。


「なんか運動が出来そう」と思われる理由は自分でも分かっている。
骨格が恵体で顔が濃くて強そうだからだ。

でも出来ないものは出来ない。
クラス替え後の体育の度に「期待してるぞ」と言う視線を感じ、注目されるが切なくなるくらいの雑魚っぷり

「見せ物じゃねえぞ!散れ!散れ!」と観衆を追い払う。

小、中学校での戦績はざっと思い出しただけで以下のような感じ

球技をさせると、どんなサイズのボールも分け隔てなく顔面に当たる
背泳ぎさせれば他コースを襲撃するため魚雷と呼ばれる
・トスを上げればバレーボールを天井にプレゼント
反復横跳びでスライディングをかましてずっこけ「…よしきちだけもう一回」とリテイクを食らう
ドリブルをすれば2回でボールが逃走していく
・踏切に失敗して幅跳びの記録が30㎝
・とにかくボールが顔面に当たる
・ハードル走では全てのハードルを倒していく荒業を披露

ちょっと挙げただけでこんな感じなので「体育なんてカス!もう学校行かない!」となっていた可能性もある。
だが私の普段のキャラクター性とリアクションもあり、体育の授業の度にドッカンドッカン受けた。

結果「まあ、美味しいから良いか」と思っていたのでそこまで深刻な問題は無かった。WIN-WINの関係と言うやつである。


唯一出来たのは走ることのみ。リズム感いらないから。

とは言え短距離はそこそこで、長距離はわりと得意だったが大嫌いだった。
だって苦しいでしょうが。なんでこんな苦しみ抜いて走るんだ。
良いじゃんもうセグウェイに乗らせろ。

命を賭して伝えるべき伝令も無いのに走る意味が解らない。
そして今となっては伝令があっても走らん。絶対にだ。

前述したが人として進化しきれてないと判断されても仕方ないレベルで出来ないのが球技である。
ボールってあれなんですよ。意図を持って顔を狙ってくるの。

私から見るとこんな感じなの。

・ボールが動いている。
 →これは理解出来る。
・目の前に飛んできそうな動き。
 →はいきた。まだ理解出来てる。
・絶対こっちに飛んできてる。
 →「…?」
・はい当たったよ!今顔面にボール当たったよ!
  →理解できない。
   いや身体の反応が追いつかない。

ん?キングクリムゾンされた?ってレベルで時が吹っ飛ぶ。
ボールが当たったという現実だけが残る。
アバッキオがディアボロにボディ貫かれて絶命した気持ちめっちゃ解る。

ボールは強敵!怖いよマジで!!

因みに私を除く家族は皆運動神経が良い。
双子の弟たちはリレーでアンカーを任されたり、野球部でバッテリーを組んだり、体育で活躍したりしてキャーキャー言われていた。

姉は膝から崩れ落ちた観衆にヒーヒー笑われていたのに。何この差。

彼らは小中高とヒーローだったかも知れんがこちとら水泳も体育祭もマラソン大会も無い、運動部がスクールカーストの上位になり得ない高専を選んだのだぞ。

そんな高専でも一応体育の授業はあるために、一番最初の
「なんで…その見た目で運動が出来ないんだ…」発言を食らったわけで。

女子の人数がクラスに7人と少ないし、あんまりウケないのが辛かった。
「大丈夫だよ~」「気にしないで」なんて慰めよりも笑ってくれる方がよっぽど良い。

やっぱ体育!!嫌い!!!!


4年生以降は体育は必須科目では無くなったので単位を捨て、授業を完全に放棄したので心穏やかであった。図書館で本読みまくってた。楽しい!

運動神経がなくたっていいじゃない。
そんな些細なこと人生レベルで見ればどうでもいいのだ!

体育が辛いのも今だけだし、なんなら
「運動出来ないけどよしきちより俺(私)の方がマシだな」
と笑ってくれれば何よりである。

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