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趣味 ~観劇~


トップの写真を見て、誰なのかお分かり頂ける方は同年代、もしくは長年、私よりずっと“宝塚”を愛しておられる方かと思う。

私からすると、今こんなにも宝塚が世のエンターテインメントの中でメジャーになっていることに少しの驚きと嬉しさを感じつつ、観始めた頃のちょっと落ち着いた雰囲気を懐かしく思ったりする。とはいえ、専用チャンネル以外の電波でその姿が見れたり、雑誌媒体で目にする機会が増え、宝塚が好きな人間としては有難い限り。

宝塚を知ったきっかけは、その当時放送していたワイドショー「タイムアングル」の宝塚特集映像。現在、「理想の上司」ランキングで常に上位に入るカッコいい女優の天海祐希さんと、宝塚音楽学校の講師になられた紫苑ゆうさんが画面に映し出された瞬間、私は紫苑ゆうさんに惹かれ、すでに宝塚が大好きだった友人に話をしたところから、舞台映像のビデオを拝借し、友人から英才教育を受けたのがはじまり。

残念ながら、紫苑ゆうさんを知ったときには既に退団が決まっており、もちろん観劇も叶わず。その分、劇団発行の書籍、写真集や舞台映像、世に出ていた雑誌を見てはやっぱりいいなと思いを馳せていた。伝統的な二枚目、王子様、ノーブルなんて形容詞が似合う方、語り口や全体の雰囲気は紳士的だけれど、ユーモアもあり面白く、お目にかかったこともないのに、その印象に惹かれたのだった。あぁ懐かしい。


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藤沢周平の小説『蝉しぐれ』を原作としたお芝居「若き日の唄は忘れじ」のお稽古場風景。この方の、というか星組自体、着物姿は新鮮!


この方が星組トップスターだったことから、星組研究に余念がなく、そこから今に至るまでやっぱり星組贔屓。途中、社会人になったあたりから時間と心の余裕を失い観劇からも離れてしまったけれど、10年近くたった頃に本当に心のゆとりがなくなり、じぶん時間を取り戻さなくては・・・と再び観劇し始めたのだった。

「ロミオとジュリエット」良い作品で再開できたこと、タイミング的にも、巡り合わせのようだった星組観劇。男役も娘役も共にカッコよく、情熱的でストイック。体育会系の厳しさはあるものの、下級生の面倒見も良く、活気がある組と言われている。それが舞台にも現れているように思う。

歴代トップさんを見ていると個性の違いはあれど、面白いことに組カラーというのは失わない。学生時代のように各組幅広く生徒さんの名前を覚えるようなことは無くなったけれど、星組以外にもまんべんなく観劇をしていると自然に好みの生徒さんが目に飛び込んできて面白い。お芝居中の台詞回しや、メイン演者以外の舞台の端にいる演者でも小芝居や表情が面白かったり、ショーで見せる、魅せるダンスや表情、アピールの仕方、生徒自身が作成すると言われているアクセサリーなどの小物のセンスが、じぶん好みだと芸名を調べては次の観劇がまた楽しみになったり。

ここ最近で、それこそ紫苑ゆうさんのように惹かれたのは、元星組のトップスター紅ゆずるさん。観劇を再開した時から昨秋退団されるまでずっと毎公演見続けた方。私の中では紫苑ゆうさんと似た印象の方で、星組の伝統的な男役さんというところと、やはりユーモアたっぷり、アドリブたっぷり、舞台姿にも、発する言葉の選び方、表現の仕方にも惹かれたのだった。学生時代に比べたら相当大人なファン期間であったけれど、久しぶりに御贔屓という対象ができて、心に潤いがプラスされた素敵な時間だった。

この歳になってくると、生徒さんたちはほぼ、年下。(タカラジェンヌはフェアリーなので、年齢不詳ということではあるけれど)後輩とか妹とかそんなレベルではなくなってくる日も近く、カッコいい、可愛いにプラスして、頑張って!と母のような、親戚のおばさんのようなそんな気分になってくる。私の場合、男役に対して疑似恋愛的な感情はまるでないのだけれど、不思議とトキメキは失わない。美しいものは、やはり美しい。カッコいいものは、やはりカッコいい。作品も、それを作り上げる生徒さんも芸術作品という感じなのかな。

この状況なので、予定していた先の観劇は全てキャンセル。悲しいことだけれど、みんなの安全が守られなければ何も始まらないと思えば、我慢できる。一日も早く安心、安全な日常が戻ることを願い、また素敵な時間が過ごせる日がくる、そんな潤いも心に持ちつつ、今の生活を大事にしていきたいと思う。


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当時の最年少でトップスターになられた天海祐希さん。
お稽古場の姿もまた惹かれるな。

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天海祐希さんと相手役の麻乃佳世さん。
この身長差を見て、天海さんをリアル男子と思っていた^^;

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