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友人からの紹介で「全盲の旅カメラマン 大平啓朗さん」のラジオを聞いています。

恥ずかしながらこれまでまったく存じ上げませんでした。


お話しを聞いていて、とても心惹かれる言葉があったので、noteに書いてみます。




見えないからこそ見えてくる世界がある
失明したからこそ知ることができる世界がある


昨年出版された著書「全盲ハッピーマン 〜24歳で失明したら、人生がもっと面白くなったんだけど、なんか質問ある?」に掲載されている一文です。


例えば太陽の光。全身で感じる「暖かさ」が、光の強さや方向を示し、それによって時間がわかるんだそうです。

目で見ていたら気づきにくい「温度」を、より鮮明に感じられるのは、失明したからこそなのだと語ってらっしゃいました。


その温度を頼りにカメラを向け、シャッターを切る---

大平さんは「目が見えないと写真は撮れない、なんてない」と言います。

その作品は「写心」(しゃしん)と呼ぶそうです。読んで字のごとく、心を写したものなんだとか。


「全盲なのに写真を撮る!?」

わたしも最初はびっくりしました。

実は、24歳までは見えていたのだそうです。
ですが、「エタノール」と「メタノール」を誤って飲んでしまい、一命は取り留めたものの失明されたのだとか。

でもその心の中にはこんな思いがあったそうです。



失明=絶望ではなく、「新しいゲームが始まるんだ」とワクワクする自分がいた


この「モノの見方・捉え方」の切り替えに驚かされました。

そこから、できること・できないことを周囲に伝えることで、仲間ができていき、新しい世界に出会っていきました。

視覚障がい者だからわかる世界があり、出会った職業があると言います。

ご自身が見えないという経験をしたからこそ、わかる便利さ・不便さがあり、そのための商品やサービスに、そしてそれを提供する会社や職業に出会えるたんでしょうね。

わたしもキャリアカウンセラーでありながら、まだまだ知らない世界や職業があることを改めて感じています。



趣味は視覚障害、特技は全盲


すごいですよね・・・ホントすごい。

ご本人も「視覚障害を楽しんで生きている」とおっしゃって、いまできることに全力でチャレンジしているのだとか。

だから楽しくて仕方ないという感じで、ラジオでも笑い声が絶えない、明るい声で語ってらっしゃいます。

そんな大平さんの願いは、「いろんなことに挑戦できる世の中になってほしい」ということ。

「前例がないからできない」ではなく、いろんなことを「やってもいいんだよ」と後押ししてくれるような社会にしていきたいのだそうです。


それを体現する大平さんの思いに、わたしも心が動かされました。


いま彼は、このラジオ番組でギャラクシー賞を目指しています。

ギャラクシー賞で優勝したい。それが視覚障がい者が置かれた窮状を世に伝える機会になります。番組を聞いた大手放送局がさらに全国放送をするなど、石川県から始まったことが全国に広まることを期待しています。
大正15年。津幡の旧河合谷村が小学校建て替えの資金返済のために、村をあげて5年間禁酒をしました。当時のお金で4万5千円。現在のお金で3億円以上。このニュースを北國新聞が取り上げましたら全国にニュースが広がり海外から視察が訪れました。村人は引くに引けなくなり借金を完済。さらに禁酒を20年間にわたり行い、村では伝染病がなくなり、貯蓄額が増え、上級学校への進学率が高まりました。
地方発でこんな世論形成もできるのです。
ギャラクシー賞で優勝して視覚障がい者の皆様のお役にたちたい。

彼はいまできることに全力でチャレンジしています。

わたしはこの活動を取り上げて、記事にして広げることで応援したいと思います。

ぜひ一度ラジオを聞いてみてください。目からうろこの発見があって面白いですよ。



明日も素敵な一日でありますように。



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