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『段取りの教科書』はデートにも使える

段取りの心構えって身についていますか?学校でも教わることなく、会社でも教わることなく、たまたま仕事で身につけたっていう方も多いと思うんですが結局個人の力に依るところが大きいので再現性がないですよね。デートの場面とかでもこういう段取り力って発揮されると思うんですよね。僕も全体の段取りが悪く何度か周りに迷惑をかけてしまうことがありました。デートの話じゃないですよ。で、再現性の高い、すぐにでも取り入れられるような「考え方」はないだろうか、と思っていたときに、good design company代表の水野学さんの著書『いちばん大切なのに誰も教えてくれない 段取りの教科書』が出ました。売れ行き好調とのことで、みんなこういうテーマを探してたんですね。

ノウハウの本はこれまでにもいろいろありましたが、考え方に踏み込む本ってあまりなかったような気がします。習慣や考え方が身につけばテクニックっていうのはあとから身につくと思うので、とにかく考え方が参考にできる本を探していたんですよね。結局、どこまで見通して考えてプロジェクトを進ませるのかっていうのが一番大事じゃないですか。そういう意味では立ち読みで目次に目を通すだけでも価値がある本だと思います。

この本の中で一番共感したのがChapter1「想像の範囲を100年後まで広げよう」のp.37、「ほんとうにその必要はあるのか?」という項目です。「あのモミの木を切ってくれ」という依頼があったときに、依頼をそのまま実行するんじゃなくて、そもそもの前提を疑ってみるところ。具体的に引用します。

「このモミの木を切ることが必要だし、ベストだ」という前提で、ぼくに「木を切ってほしい」という依頼がくる。だから切るのはあたりまえ。そう考えがちですが、もう少し想像力を働かせて、その「あたりまえ」を疑ってみるのです。「森を明るくしたい」という意図で森の管理人は「モミの木を切って」と言ってきたのかもしれません。しかし、モミの木を切らずに明るくする方法もあるかもしれません。あるいは、モミの木ではなくスギの木を切ったほうがいいかもしれない。目的を考えず、ただ依頼にそのまま応えていたら、最高の結果は出ません。(p.37)

僕は(めちゃくちゃ敬遠されがちな)生命保険の代理店を営んでいますが、仕事の肝はまさにここだと思っています。例えば「医療保険に入りたいんだけど」「がん保険に入りたいんだけど」という依頼がよくあるんですが、ガン保険に入りたいと言われてホイホイとがん保険の提案してるようじゃまだまだです。なぜがん保険に入りたいのか、現金で準備できないのか、他の仕組みで代用できないのか、を想像する、インタビューするっていうのが大事です。だって、腹痛でヤバイ!と思ってお医者さんにいって「先生、お腹が痛いんで正露丸ください!」って言って正露丸出されたら怒るでしょ?(笑)原因があるはずじゃないですか。結果っていうのは必ず原因があるし、対症療法じゃなくて根本治療をしてほしいわけですよね。根本が改善されなければ形を変えていつまでも症状として起こってくるわけですし。デートでかわいい彼女に「これ欲しい♡」って言われて、そのまま叶えるのが良い男だと思いますか?っていう話ですよ。なんでそう思ったのか、想像しなさいよ、想像!

ちょっと熱くなってしまいました。

結局のところ想像力をどこまで働かせられるかという話なんですけど、まず想像してみるっていう出発点があるのとないのでは結果が圧倒的に変わってきます。どれだけ想像するのかっていう話よりも、想像力を働かせるというスイッチに気づかせてくれる本でした。人間関係ってつまるところここに尽きるのだな、と改めて思わされます。デートで失敗したくない男性諸氏にもとてもオススメできます。

『いちばん大切なのに誰も教えてくれない 段取りの教科書』

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