自民党も「嫌だ」けど立憲民主党も「嫌だ」と言う人へ-戦略的投票のすすめ-
Dear Readers
ここ数日noteを書いたり動画作ろうと思って各党の公約集を見ながら、日本の二大政党にガッカリし続けているタイガです。
10/29、今日は前回のnoteの予告通り「戦略的投票」についてお話します。
※下のnoteが前回のものです。
戦略的投票とは投票する政党が好きか嫌いかではなく、自分の達成して欲しい政策のために支持政党関係なく投票して、目的の達成を図る投票の仕方です。
自民党も嫌いだし、立憲民主党も嫌いだなという人は是非とも戦略的投票をして、政局を左右するキーマンになりませんか(笑)?
・何を持って各党の勝利と見るか
まずは各政党にとって何が勝利の基準か、そして+αを確認します。私はこれを「生命線」(勝利の基準)と「利益線」(+α)という分け方で見てます。
各党ともに「生命線」を達成できなければ敗北、「生命線」だけを達成したら辛勝、「利益線」まで達成したら勝利という感覚で選挙戦に臨んでいると考えてください。
なので各政党としては「利益線」まで達成することが重要ですので、「利益線」を中心に考えると各党の今後の動向やそれによる国民のメリット・デメリットも見えてきます。
今回は「自民党」「立憲民主党」「日本維新の会」の3つを見てみようと思います。この3つを取り上げる理由は今の国会の勢力図のトップ3だからです。
1.自民党
「生命線」=自公で過半数獲得
「利益線」=自民党単独で過半数獲得
自民党にとっては政権継続が大前提です。これが覆されるということは絶対に避けなければいけません。ですから絶対死守すべき「生命線」は連立与党で過半数を獲得して政権を継続することです。
ですが岸田総理大臣としては今回の選挙で大負けしすぎてしまうと、来年の参議院選に勝てる顔だという信頼を党内から得られない可能性があります。
なので自民党単独で過半数を獲得し、来年の参議院選挙に向けて「厳しい衆議院選挙戦だったけど岸田文雄は勝てる顔(総理大臣)ですよ」ということを党内にアピールしたいのです。
ですから「利益線」は自民党の単独過半数が焦点になってきます。
今回の選挙で自民党が議席を減らすことは、コロナ対策などの不満から予想されていました。ですから議席を減らしても自民党は傷つきません。
なので「自民党が単独過半数を取れるか」が自民党、特に岸田総理にとって重要な点です。
1-1.自民党が利益線を達成できないことでの国民のメリット
次に自民党が利益線を達成できなかった場合(要は投票しない)の国民にとってのメリットを考えようと思います。
まず自民党は結果を受けて「なぜ単独過半数を取れなかったのか?」を考えます。個人的に予想される原因は次の4つだと考えられます。
1.コロナ対応の指導力のなさ(自民党の指導力への不満)
2.総裁選の内容への不満(岸田支持ではなかった)
3.選挙直前の課税発言(金融資産課税)
4.単純に選挙公約にメリットを感じない(減税も給付金もない)
ということで選挙後にはこれらの予想される原因を払拭することが予想されます。
コロナに関してはすでに三回目の接種を全国民分負担するなどの発言をしてますし、感染者が増えても死者数や重傷者数も多くならないでしょうから大きく気には留めないと思います。
総裁選の内容はどうしようもないので放置ですね。
国民にとって一番メリットがあるのは、Financial Timesに「Kishida Shock」と書かれて波紋を読んだ金融資産課税を含めて、来年の参議院選挙が終わるまで増税はありえないということです。
減税や給付金は今回の選挙戦で公約に書かないと言うことは役所との調整の結果できないという判断でしょうから、野党側からの行動がない限りは減税や給付金は厳しいでしょうね。
1-2.自民党が利益線を達成できないことでの国民のデメリット
メリットを書いた以上はデメリットもと思いましたが、特に思い浮かぶ要素はありません。政権自体は自公連立政権ですし、岸田政権が不安定な政権になることで短命政権になる可能性はあります。
短命政権だと国際的な信用を失いますので、それは日本人にとってデメリットだと言えます。ですが国内政治でいうならば、野党の声(立憲民主党や共産党)が大きくなる程度です。
2.立憲民主党
「生命線」=議席数を減らさないこと/野党第一党の座を維持すること
「利益線」=自民党に絶対安定多数を取らせない
立憲民主党にとって野党第一党の座は譲れません。さらに自民党が議席を減らすことが当然とされている選挙で立憲民主党も議席を減らすことはあってはならないので、これも譲れないところです。だから「生命線」は議席数を減らさないことと野党第一党の座を維持することです。
立憲民主党の枝野党首としては、立憲民主党の最大支持母体である「連合」から批判されてまで共産党と組んだ選挙ですから、議席数が増えることは当たり前のことです。
ですが立憲民主党と共産党の連携をもってしても過半数の獲得はできません。ですので、彼らの利益線は自公連立に絶対安定多数を取らせないことが重要です。
※絶対安定多数とは?
国会内の委員会(予算委員会とか)の委員長の座を独占できてなおかつ、角印会の委員の数も過半数を獲得するために必要な議席数のこと。
委員会は日本の国会の中心を担うもので、ほとんどの法案は委員会で細かく審議されています。委員会ごとにルールは違いますが、委員会の過半数をとっておけば基本は揉めずに法案を可決できます。
立憲民主党などの野党は自民党の絶対安定多数を防げば、委員会の審議妨害をより積極的にできますので審議拒否(勝手に委員会を休んで抗議する行為)などの行動をとらなくてよくなります。
2-1.立憲民主党が利益線を達成することでの国民のメリット
メリットは立憲民主党が公約に掲げた政策が議会で取り上げられやすくなり、公約の達成が多くできる可能性があるということです。
立憲民主党は給付金や減税政策を掲げていますので彼らが本気になればそれらの政策を実現することができます。
ですが彼らが公約を破るのであればメリットは特にありません。立憲民主党の支持者からすれば、委員会で積極的に与党議員に詰め寄るシーンが多く見れる程度のものです。
2-2.立憲民主党が利益線を達成できないことでの国民のデメリット
これは現状維持を意味しています。ですから何も変わりません。与野党で罵倒し合い、立憲民主党が掲げた政策実現も難しいということで、何の得も国民に与えないというのがデメリットです。
3.日本維新の会
「生命線」=議席を減らさない
「利益線」=野党第一党に近づく
日本維新の会や国民民主党のような第三極において「生命線」となるのは議席を減らさないということです。
よく国会で過半数の議席を獲得しなければ意味がないと思いがちですが、実際そんなことはありません。
確かに政権を取るのが目的なら過半数を獲得しなければいけませんが、政策を実現するだけなら全体の20~30議席をもつだけでいいのです。
議会を安定して運営する能力を与党が失った場合(今回で言うと、与党が絶対安定多数を取れなかった場合)、安定した議会運営をするために他党に協力を求めなければなりません。
その時、協力する条件として自身の政策の実現を飲ませれば僅か20~30議席でも政策を実現することができます。現在日本維新の会はその座を狙っている最中です。
よく自民党寄りと批判される日本維新の会ですが、議会運営に協力することで公約を実現して有権者との約束を果たしているのであればそれは素晴らしい事です。
バランサーとして双方に影響力を持つことができるのが第三極の大事なところですので、当然議席数は維持したいわけです。
さらに日本維新の会は「利益線」として野党第一党の座も狙っています。これは自民党にも立憲民主党にも期待していない人にとっては新たな選択肢を提示することになりますのでいいと思います。
3-1.日本維新の会が利益線を達成できないことでの国民のメリット
第三極の変動は小さい影響しか及ぼさないので国民にメリットはありません。
3-1.日本維新の会が利益線を達成できないことでの国民のデメリット
第三極の重要性は先ほど書いた通りです。野党第一党の座に近づくことは立憲民主党に緊張感を与えます。
さらに日本維新の会の議席が伸びることは日本維新の会の政策の支持が広がっていることを意味していますので、各党政策に取り込もうとします。
また日本維新の会の政策は行政の縮小化やベーシックインカム、減税なので議席が増えることで確実に影響力が増大し、政策の実現によって国民の税負担が減ります。
むしろこの第三極の勢力が増えることの方が日本政治にとっては得だと私は考えます。
・終わりに
長々と書きましたがいかがだったでしょうか。
何となくまとめますと
1.自民党は嫌いだけど、立憲民主党に入れたくない人
=自民党の過半数は間違いないのであえて第三極に入れて自民党の利益線達成を防ぐ
2.自民党も立憲民主党も嫌いな人
=第三極の日本維新の会や国民民主党などに入れて双方に影響力を持たせる
3.立憲民主党が好きだけど、本気を感じられない人
=緊張感を持たせるために第三極に投票してお灸をすえる
4.政策は好きだけど、第三極に入れたくない人
=与党に入れてもいい事ないから立憲民主党に入れて票を多少活かすか、れいわ新選組やNHK党の比例に期待するか
こんな感じですかね。結果だけ見てどうこうではなくて、その結果が今後にどう影響するかまで考えて投票する人が増えると政治家の扱い方のプロになっていきますね(笑)
それではこちらを参考にして是非とも投票所に足を運んでいただけると幸いです。
Thank you for reading
Hopefully tomorrow will be better than today.
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