学問の自由が脅かされているという嘘

 菅首相が日本学術会議のメンバーに推薦された人々の内から数名を任命しなかった。私はこれがここまで大きく、かつ長く報道されるとは思わなかった。なぜなら何の問題もないことだったからだ。1日で見なくなるような記事だと思っていた。しかし、飢えた左翼が何をするかというのは本当にわからないもので「学問の自由」が侵害されたと声高に喧伝し、今日までの報道となっている。

 まず、「学問の自由」についてだが、別に政府は今回、学問探求の道を閉ざしたわけではない。学問探求の道は常に政府関係なく開かれている。政府は今回、かつて共産主義研究を取り締まったようなことをしたわけではないのだ。ただ、国民の血税によって運営されている日本学術会議という機関に参加するのに不適切だと判断した学者を法律に基づいた人事権を行使し拒否したに過ぎない。何が学問の自由の侵害なのか。彼らは日本学術会議に参加しないと学問研究ができないのか。国民の血税によって運営されている空間でしか学問探求ができないのか。疑問は絶えない。

 さらに言えば今回の拒否の理由について公開するべきだと圧力をかけることも中々無理のあることだ。人事の理由を毎度毎度丁寧に公表している組織があるだろうか。人事は突然、時に理不尽にやってくる。理由など「不適切だから」や「合わない」とかいろいろだ。AO入試や就活など志望した場所に落とされて理由を開示してくれたところに私は出会えたことがない。何でもかんでも開示すればいいわけでもないし、理由を開示しているところも多くないのに政府がやれば情報開示を求めるという圧力団体であり、既得権益と化した組織は見直されるべきだ。

 日本学術会議は日本が軍事研究を行うことをやめるべきだとの声明を出したこともあり、どっちが「学問の自由」を侵害しているか聞いてみたくなる。戦後日本の論壇の赤化は有名な話であり戦後の保守論壇は常に立場が弱く辛い環境にあった。大体、税金によって運営されている組織が政府に対して国防の提言など国益にかなう提言を行うことを拒否し、ただ政府が人事権を行使しないことをいいことに国益に背くようなことを推進してきた組織は今回の件でその考え方を変えるべきだろう。

※戦後保守の立場について書かれた本の一つがこちら。

 日本学術会議は政府に提言する学者による第三者機関であるというなら国民のために国益にかなう研究を行い、国家に尽くすことが求められるだろう。どっかの新聞が日本学術会議は「学者の国会」などと書いていたが、国民は彼らの多くを知らないだろうし、投票した記憶もない。何が「国会」なのだろうか。理解できない。人事権を行使したことに問題があるというなら次の選挙で落とせばいい。日本学術会議の会員と違い国会議員は選挙で選ばれた国民の代表なのだから。大体これまでの総理が手を付けてこなかったのが人事の怠慢だったのだから。

※これらの動画を見るとより一層勉強になります。

※この記事も勉強になります


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?