シャクナゲ

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忘れまじ嵐の4.24:2008.12.2 各部代表協議会から引用

先日、昭和54年(1979年)に私が第三代会長を辞任した際、全国の同志から、数多くの怒りと悲しみの声が寄せられたことを紹介した。  “大功労者の池田先生が、なぜ辞めなければならないのか。学会の首脳は何をやっていたのか”──こうした悲憤の声が、手紙や電話で寄せられた。その数は、直後だけでも、およそ8,200から8,300になる。  この時に、同志の皆様が寄せてくださったお手紙は、すべて大切に保管してある。  今、読み返してみても、涙なしでは読めないほどの憤激の手紙である。ありが

    • 実生活での指導(9)学会員がうけとめるもの「現代人物論 池田大作」小林正巳著(昭和44年9月25日)第37回

      教義と指導  創価学会員のなかには、あらゆる階層が含まれているが、池田の指導を学会員はどう受け止めているのだろうか。  前にも書いたように、池田の指導の多くは広宣流布、王仏冥合の理念をはじめ、身近な社会生活に至るまで日蓮の教義に直接もとづくか、そうでなくても、その思想を根本として現代に適応させて説く。  そして、学会員は池田によって日蓮の教義を現実の生活の上で、どうとらえるかを知るのである。  十七歳の女子高校生は「社会のため、力ある人材になるために日夜、大学受験に勉強を重ね

      • 3.11東日本大震災に思う(2)

         2012年1月,研究留学中の米国のカーネギーメロン大学での最終講演のテーマを「3.11東日本大震災」にした。東部の名門大学である。どんな質問が出るだろうか,福島の原発事故に対する質問は絶対出るだろう,何をどう話せばいいのか,祈りながら考えに考えた。死亡者数や経済損失を数字で示しても心に響かない。かと言って,被害の悲惨さを伝えるだけでもダメだ。  祈りながら考えに考えた結論は,誰にでも絶対にある菩薩の生命を揺さぶり動かす,よし,これだ,決まった。  ポスターやチラシも自

        • 3.11東日本大震災に思う(1)

           東日本大震災から13年。自分に何ができるか問い続けた13年だった。震災直後に何度か東北を訪問し,2年間は年収の1割を寄付にあてた。聖教新聞に載った被災者の方々の名前を毎日ノートに書きだして題目を送った。それぐらいしか,私にできることはなかった。ほどなくして東北文化会館の建設が発表になり,本当にうれしかった。祈った。  2016年11月仙台出張の前日,会館落成を新聞で知った。出張の合間に一目会館を見たいと思い,住所を頼りに探したところ,なんと見事な世界一の会館が建っているで

        忘れまじ嵐の4.24:2008.12.2 各部代表協議会から引用

          実生活での指導(8)現実に立つ指導(3)指導が実る時(2)「現代人物論 池田大作」小林正巳著(昭和44年9月25日)第36回

          〈 ある会合で 、ピクトルユゴーの小説に触れて 〉  「ワーテルローの戦いで敗れたナポレオンの一戦士はイギリス軍のウェリントン将軍の降伏呼びかけに屈しなかった。ウェリントンも心の底では、この無名の戦士のあっばれさに勝つことができなかった」  「自分の置かれた立ち場に使命を感じ、生き甲斐を知ることが最も大事なことだ。平凡な姿のなかに偉大なエンジンが動いている人だからである。人生の最後の勝利というものは、その中から出るであろう。栄誉栄達を今から思うのではいけない。自分の仕事に誇り

          実生活での指導(8)現実に立つ指導(3)指導が実る時(2)「現代人物論 池田大作」小林正巳著(昭和44年9月25日)第36回

          実生活での指導(8)現実に立つ指導(3)指導が実る時(1)「現代人物論 池田大作」小林正巳著(昭和44年9月25日)第35回

          指導が実るとき(1)  以下は最近の指導会、懇談会などにおける池田の指導の実例である。(指導はやはり信心上の話が中心になるが、一般になじまない純仏法上の話は避けた。) <M大学会で、革命児として生きてゆく道を教えてくださいとの問いに>  「われわれは、ともすると過去の先入観、過去の事象に観念的にとらわれてしまう。過去は一つの参考として見ていくことは大事だが、未来も同様な方程式でいくと決めるのは、間違いだ。社会にでて、自分の生きる道で自分の力を存分に発揮していくことだ。いかな

          実生活での指導(8)現実に立つ指導(3)指導が実る時(1)「現代人物論 池田大作」小林正巳著(昭和44年9月25日)第35回

          実生活での指導(7)現実に立つ指導(2)「現代人物論 池田大作」小林正巳著(昭和44年9月25日)第34回

          弟子を尊敬する  地方指導に関連して、私がとりわけ感心したのは、学会員の誰に対しても、弟子を尊敬する。子供に対してすら、彼は一度として“会長” の態度で接したことはなかった。彼と握手しながらお辞儀をする学会員に「握手をして頭を下げたりする必要はないんですよ。もっと胸を張りなさい」 また、ある指導会で質問に立った女性が「私は班担をやらしていただいています」というと、すかさず「一銭ももらっているわけではないのに、そんないいかたをする必要はありません」とたしなめた。  池田は創価学

          実生活での指導(7)現実に立つ指導(2)「現代人物論 池田大作」小林正巳著(昭和44年9月25日)第34回

          実生活での指導(7)現実に立つ指導(1)「現代人物論 池田大作」小林正巳著(昭和44年9月25日)第33回

          会員とのふれあい  「池田会長は雲の上の存在で、一般会員などと会わないのではないか」こんな質問をうけることがある。七百万世帯の会員たちの池田に対する熱烈な支持ぶりだけから、池田が神格化された存在だと思っている人は意外に多い。 だが、実のところこのぐらい幅広く一般の会員たちと会い,対話をかわしている指導者はいないだろう。国内は、北は北海道の僻地から、南は沖縄まで、何度かにわたってくまなく指導に歩き、その間、会った会員の数はちょっと見当もつかない。  四十年からはじまった会員との

          実生活での指導(7)現実に立つ指導(1)「現代人物論 池田大作」小林正巳著(昭和44年9月25日)第33回

          実生活での指導(6)”書く”理論の指導「現代人物論 池田大作」小林正巳著(昭和44年9月25日)第32回

          「人間革命」と会員  「小説 人間革命」 の第五巻が連載されると報道されてから、私は毎日胸をときめかせて十三日のその日を待っていた。新聞受けの口金がカタッと音を立てたとき、思わず飛び上って、新聞をとりにいった。無我夢中で読んだ。そしていいようのない懐しさをおぼえた。昨年七月から数えて約九ヵ月である。私はなんだかその九ヵ月の間、空白のような物足りない思いであったように感じた。それがいま満ちてくるような気持だ。私はこれからの指針をこの小説に求めていかなければならないと、心に誓った

          実生活での指導(6)”書く”理論の指導「現代人物論 池田大作」小林正巳著(昭和44年9月25日)第32回

          実生活での指導(5)平等と調和ある人材「現代人物論 池田大作」小林正巳著(昭和44年9月25日)第31回

          平等の会員たち  池田にとって学会員はすべて平等であり、共通の目的に向かって全員の団結が何よりも大切である。  創価大学、創価学園は人材育成の面で、池田から将来へ向けてより大きな期待をかけられることは間違いない。しかし、創価学会員の膨大な人口からみれば、ここに入れる子弟は極限されることになる。だから池田は「若い人は創価大学の通信教育をやりなさい。そして男も、女も、全員大学を出なさい」という。そういう一方「人間として鍛えられているのは中卒だ。一番仕事ができるのが高卒だ」と大学を

          実生活での指導(5)平等と調和ある人材「現代人物論 池田大作」小林正巳著(昭和44年9月25日)第31回

          実生活での指導(4)人材の城(2)「現代人物論 池田大作」小林正巳著(昭和44年9月25日)第30回

          革命の主体  池田は「若き日の日記」につぎのように綴っている 。 「職場も、組合も、時代も、革命も、政治も、教育も、科学も、すべて青年を味方にせずして勝利はない。青年を味方にするか、敵にするか、すべての戦いの勝利の鍵である」  創価学会のめざす革命においても青年が主体である。池田はとくに、全国で二十万を越えるという学生部の将来に期待し、四十一年の学生部総会でつぎのように講演している。 「私は学生部に最も期待をかけております。ということは、この宗教革命、ならびに政治革命、経済革

          実生活での指導(4)人材の城(2)「現代人物論 池田大作」小林正巳著(昭和44年9月25日)第30回

          実生活での指導(4)人材の城(1)「現代人物論 池田大作」小林正巳著(昭和44年9月25日)第29回

          昭和の生まれ  創価学会のすさまじいエネルギーの秘密の一つを、私は若さにあると思っている。組織自体青年部が中心だし、会長の池田は昭和三年生まれの若さ。 中枢部の要職は、生まれでいえば昭和の一桁組。ほとんどが三十代の中ごろ。教学部長の要職も、一挙に二、三十年若返って昭和の二桁組から抜擢されている。  公明党にしても、上の方の幹部クラスは大正の後半が一人だけ、あとはすべて昭和の一桁組。そこに 送り出される議員も青年中心だ。 これというのも、一般社会に先んじて世代の交代を考える池田

          実生活での指導(4)人材の城(1)「現代人物論 池田大作」小林正巳著(昭和44年9月25日)第29回

          実生活での指導(3)「対社会活動への指導」「現代人物論 池田大作」小林正巳著(昭和44年9月25日)第28回

          人材製造の信念  かつて池田は、「幅広い人材の発掘、いかなる革命も改革もその原理を外してはいけないのです」と私に語ったことがある。また最近ある作家から「あなたの職業は?」ときかれて、即座に「人材製造業です」と答えたときくが、池田によればこの人材づくりが、そのまま広宜流布につながるのだ。  「戦国時代の名将、武田信玄は『人は石垣、人は城』を理念として、特に 城は築かず、勇猛な武将をもって最高の守りとしました。創価学会の目的は、世界最高の人材の城を築いていくことであり、これが広宣

          実生活での指導(3)「対社会活動への指導」「現代人物論 池田大作」小林正巳著(昭和44年9月25日)第28回

          実生活での指導(2)「リーダーシップ」「現代人物論 池田大作」小林正巳著(昭和44年9月25日)第27回

           創価学会に対して批判的な人を含めても、池田の傑出した指導性に対して、異論をさしはさむものはいないだろう。池田をよく知る央忠邦氏は、その著「池田大作論」のまえがきの中で「数多くの組織の中で、数百万以上の成人を含め、すべてを弟子たらしめる人物は、わが国の歴史では稀だろう」と述べている。私も同感である。 これまでも、制度、権力、武力など物理的な力関係を背景として、指導性を確立した権力者は多い。しかし、数百万という多くの民衆から、ただ漠然と人気があるというようなものではなく、その一

          実生活での指導(2)「リーダーシップ」「現代人物論 池田大作」小林正巳著(昭和44年9月25日)第27回

          実生活での指導(1)「指導集に見る指導」「現代人物論 池田大作」小林正巳著(昭和44年9月25日)第26回

           池田の指導は、請演、著作、座談会などいろいろな形で行なわれるが、池田大作著の「指導集には、池田を囲む質問会での代表的な質疑応答百例以上が収められている。その内容は信仰のあり方、学会活動、生活、職業、仏法の生命観に分けて日蓮の「御書」の解説、学会活動の実際などが含まれている。その中から教学上の指導はのぞいて、いくつかを紹介してみよう。 人材登用の組織 問  人材登用について。 池田  それはすべての世界に共通する根本問題です。会社においても、政界においてもそれから学会におい

          実生活での指導(1)「指導集に見る指導」「現代人物論 池田大作」小林正巳著(昭和44年9月25日)第26回

          理念と実践(8)七百万世帯の女性「現代人物論 池田大作」小林正巳著(昭和44年9月25日)第25回

          団結する婦人  七百万世帯といわれる創価学会員の半数は女性である。家庭婦人もいれば、働く女性もいる。既婚者に未婚者、年令も違えば、境遇もさまざまだ。 一般的に女性の場合、政治に関心はあっても行動的ではないし、感情に走りがちなせいもあってか、女性の組織化はむずかしい、とされている。ところが、池田を師とするこれら女性会員たちが連帯感を固めて一つの社会運動に直接参加しているケースはおそらく例があるまい。  四十一年、土砂降りの甲子園球場で行なわれた関西文化祭では、バレーに参加した女

          理念と実践(8)七百万世帯の女性「現代人物論 池田大作」小林正巳著(昭和44年9月25日)第25回