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古墳のある村散歩

古墳のある村を歩く

古墳が数多くある奈良県の明日香村を散歩してきました。主な目的は新しくなった牽牛子塚古墳を見ること。他にも見どころがたくさんあって、全てを回るのはムズかしそう。確実に見たいものは決めておいて、あとはその場のノリでコースを決めようとおもいます。

飛鳥時代と古墳

飛鳥時代には、主に豪族や王族の埋葬施設として建てられた古墳と呼ばれる巨大な墳丘墓が築かれました。多くの副葬品や美術品が発掘されており、当時の日本の生活や文化についての貴重な情報源になっています。

と固い説明はAIにまかせて自分の訪れた場所などを紹介できればです。

明日香村へのアクセス

近鉄奈良駅から電車で40分ほどで到着。最寄りの駅は「橿原神宮前駅」か「飛鳥駅」。巡りたいコースにもよって出発駅を選ぶのが良いとおもいます。自分の体感的には「橿原神宮前駅」のほうが「飛鳥駅」よりアクセス的には楽かも(乗り換え時間などが)。

橿原神宮前駅

現地での移動

車で巡るのが便利そうですが、バスやタクシーもあります。この日は天気もよく自由度も高いので、こちらのお店で自転車をレンタルすることにしました。橿原営業駅から歩いて2-3分ぐらいと近くて便利。

坂道もあるので電動がおすすめ

とりあえず東へ

自転車を借りるときに、場所の説明と地図を提供してもらえるので、まずは東を目指します。しかしそこは初めての道、いとも簡単に迷ってしまいます。地図をみる限り、わかりやすいはずなのに…。

自転車と一緒にいただける地図

こちら、地図のPDF
http://www.k-asuka.com/model/pdf/kashihara.pdf

大きめな道路で東へ

大きめな道路を15分ほど進むと地図に表示されている「雷丘」が現れます。予想では右手に見えてくるイメージなのに、なぜか正面にでてくる不思議。知らない道っていつもこんなことばかりなのでビックリはしませんが、何かが間違っていたようです。

雷丘

自分がどこにいるのかわからなくなったので、休憩所に自転車を停めて地図を確認すると、この場所から歩いて見晴らしのいい丘に上がれるとのこと。

甘樫丘からの風景

あたりが一望できる見晴らしのいい丘

それは良いと軽い気持ちで登り始めてみましたが、思ったよりも息が切れます。途中何度か後悔しかけたけれど、登ってみると最高な景色。

あふれる日本の原風景感

「こうゆうのが見たかったんだよなー」と、登ってきて良かったという気持ちをさらに高めます。行こうとしていた飛鳥寺がこちらの方向にあることも確認。方向感覚がなんとなく掴めてきます。

これから盛り上がりそうなアジサイ

下りの道では、登ってくる時には見る余裕のなかった咲き始めのアジサイなどの花々を眺めることができました。これが満開になると見事な景色になりそう。

緑がイキイキしています

飛鳥寺

596年に推古天皇の時代に蘇我馬子が創建といわれ、日本で最初の本格的な仏教寺院です。本尊は「飛鳥大仏」と通称される釈迦如来。

いい雰囲気の門構え

方向感覚もつかめてきたので、おもったよりもスムーズに到着(もちろん小迷いはしました)。

日本最古級というありがたい大仏様

『「日本最古」といわれながら、国宝になれない仏像がある。』という記事が面白かったので、詳しくはこちらを。

本堂
お寺の中にあるポスト、いい色

お寺の外には、大化の改新で切られた蘇我入鹿の首が埋まっているとかいないとかの首塚と呼ばれる五輪塔があります。歴史で学ぶシリーズとして重要そうなのに意外にポツンとあるのもまた趣。

花に囲まれた五輪塔

万葉文化館

日本の古代文化調査と研究、万葉文化の振興展示、万葉集情報提供を行い、発掘文化財の保存と創造的な展示を通じて遺跡と共存する総合文化施設。

休館日でした

亀形石造物

万葉文化館の近くにある亀形石造物は、何日か前に降った雨で土砂が流れてしまったので回復工事中で見ることは叶わず。そんなこともあります。

酒船石遺跡

亀形石造物から少し丘を登ると(また登り!)歩いて5分ほどで酒船石遺跡があります。ここは何度かマンガなどで読んでいて気になっていた場所だったので来られてよかった。

書物も残っていないので実際のことはわからないけれど、石の存在感と周りの雰囲気でものすごい神秘感が味わえます。

諸説あるけど何かは不明な巨石、落ち葉掃除しておけばよかった

登る途中にあるこの石垣も、『日本書紀』斉明天皇条の「宮の東の山に石を累ねて垣とす」「石の山丘を作る」という記事に該当する遺跡の可能性が強くて、歴史的に重要な史跡とのこと。

いわれのある石垣

見た目はただの石積みなのですが(失礼!)こちらもロマンですね。

珍しい形のポスト

石舞台古墳

6世紀に築かれた日本最大級の石室古墳。巨石30個を積み上げた墳丘で、盛土が失われたため天井石が露出し、それが平らな舞台のように見えることから「石舞台」と呼ばれます。蘇我馬子の墓説が有力。

石舞台古墳

ここもマストで見たかった古墳で、絶妙なバランスで組み上げられた巨大な石の迫力を十分に味わえます。また、石室の内部にも入ることができます。

正面?からみると組みっぷりがよくわかります
意外に広い石室の内部
重厚でありながら自然にもマッチ

高松塚古墳を目指して自転車をこぎます。

目指す方向はこちら

方向はわかっているのですが、簡単に迷います。自転車で進んでいいのか微妙な舗装されていない細い道にでてきますが進むことにします。

どこやねん感が強めな夏休みフィールな風景

それでも、万葉を感じる風景を楽しむことができるのは、自転車移動の良いところ。日差しがキツい日でしたので水分補給は大切でした。

鬼の爼、鬼の雪隠

迷ったついでに近くにみつけた「鬼の爼、鬼の雪隠」にも寄っていきます。

見晴らしのいい丘

見過ごしそうな丘の斜面に道をはさんで2つあります。もともと一対だった石棺が、何かの事情で別れて現在の位置に落ちついたとのこと。大きさ的に鬼が使う、まな板とトイレに見立てられていて、強引ともいえますが、素敵なファンタジーでもあります。

鬼の雪隠(トイレ)
鬼の爼(まないた)
わかりやすい案内があります

高松塚古墳

694年~710年のあいだに築造されたいわゆる円墳。1972年に極彩色の壁画が発見されたことで有名。特に西壁の女子群像画は教科書等でもお馴染み。壁画は風化していくので別の場所で保存されています。

壁画で有名な高松塚古墳

ビシッと整えられた角刈りのように手入れが行き届いて心地よい緑。

近くにある壁画館

キトラ古墳

古墳時代終わりの7世紀末~8世紀初め頃に造られたと推測され、こちらも壁画が特徴。本格的な天文図や、四神像の全て、動物の頭と人間の体をもった十二支像が確認されてるなど重要な文化財として整備されています。

生い茂る緑で隠れる名称
古墳に続く公園もキレイに整備されています

そして、今回メインの牽牛子塚古墳に向かいます。途中、登る必要のなかった坂道でムダに体力を使って大回りをしまって、大量の汗が吹き出します。
天気が良いのは嬉しいのですが、容赦の無い日差し。

このあたりを目指して

牽牛子塚古墳(けんごしづかこふん)

またの名をあさがおづか。八角形は古代天皇家を象徴する形で全国でも5基だけ。約5年間の整備を経て2022年に一般公開されました。

古墳がある丘のふもとに自転車を停めて上まで歩きます。キレイな道ですが、ゆるやかといえそこはやはり登り坂。ペース配分は考えないとですね。

丘の上に見えてきます
左右2室になった石室とドーム型の天井

近くにくると復元された古墳の美しさに感激、誰もいない見晴らしの良い風景に癒されます。汗のかきがいもあるというものでした。

見事な八角形!

余韻

メインの目的は果たせたので、あたりをブラブラして自転車を返却して帰ります。今回利用させてもらったレンタサイクルは店舗がいくつかあるので「橿原神宮前駅」で借りて「飛鳥駅」での返却ということもできるので、便利です。

日差しがキツい日だったので早めな時間から動いておいてよかったです。

ズッキーニが150円、お得!
飛鳥駅前の巨石
飛鳥駅
電車の時間
ビールとお弁当で一息つきます

またどこかで〜

万葉を想う村で動画にまとめました


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