執拗に売ってくる「日経平均」「円」(FX)ー 「AI」のアルゴリズム?
ここ2週間ぐらいの相場展開を見ていると:
ほんの3ヶ月前までは はっきりした「ドル建日経平均」戦略Ⅳ - 狙われた日本人 ≓「新NISA」|損切丸 (note.com) ↓ で「ドル円」の「キャリートレード」は同じだが「日経平均」のベクトルが真逆になっている
根っこにあるのは日本人自身による「日本株不信」だろう。今年3月に「日経平均」が@40,000万円を突破して以降、株式投資に懲りた個人投資家や持ち合い株を持たされた企業等から ”塩漬け” になっていた「タンス株」のヤレヤレ売りが相次いでいる。これが一部キャッシュリッチカンパニーの「自社株買い」を飲み込んでしまった。まあ30年も「デフレ」苦況が続いたのだからやむを得まい。不動産にも同じ現象が見られる
そしてより重要なのが「AI」がそのパターンを学習してしまった事。勢いのあった年初は「日経平均買い」で「プログラム」されていたがこの3ヶ月で「日経平均売り」に書き換えられてしまった。直近の執拗な「売り」からは「人」の意志よりも「プログラム」による指示を強く感じる。儲かっている「ドル円買い」=円売りだけは継続されている恰好だ
こうなると 続・もう「円安」だけで「日経平均」は買えない - 「円安・株安・債券安」の最悪の展開も|損切丸 (note.com) それどころか「プログラム」を「日経平均買い」に書き換えるには「円売り」から「円買い」に転換する必要が出て来る
そうでなくとも「新NISA」による「オルカン」「S&P」買いで「円売り」支援が続く中、日銀が「利上げ」カードを不要に先延ばしにすれば「キャリートレード」は止まらない。今の「円安」が異常値だと判っていても、本体( ≓ 適正値)よりも金利差5%という壮大な "オマケ" が欲しくなる
筆者の勝手推計では日米の潜在成長率に2%程の開きがあるため( ↓ 参照)名目の政策金利差が2%程度になればほぼトントン。今の「円安」が異常値である事を勘案すれば、おそらく2%に収束する過程のどこかで「円売り」には修正が入る
FRBが@3%まで▼2%以上「利下げ」すれば日銀の「利上げ」は+1%程度で十分になるが 続・想像以上にしつこい「インフレ」|損切丸 (note.com) を勘案すれば@4%程度が底。実際米国債市場はそう予想している。
そうなると日銀は@1.5~2.0%までの「利上げ」が必要になる。金融政策は遅れれば遅れるほど効果が薄くなるので「利上げ」を躊躇すれば「円売り+日経平均売り」の「AIプログラム」が突っ走り日銀は益々追い込まれる。*追い込まれてからの「損切り」は最悪。N中金がドル債を「損切り」したら▼1兆円近く下振れしたのが典型例だ
70歳の総裁に「令和」に合った政策運営を望むのは酷かもしれないが、少なくとも現状のマーケットの実態は把握した方がいい。特に「AI」がどういうパターンを学習しているかは重要であり、政策運営の肝に据えなければいけない部分。 ”適正値” とか経済指標とかアカデミックな議論はあろうが、今は "過剰なオマケ" ≓ 金利差5%に振り回されているのが実態。 "オマケ" をどうにかしないと「プログラム」の暴走は止められない
特に資源が乏しくエネルギーなど生活必需物資のほとんどを輸入に頼る日本で「円安」は致命的。放置すれば「インフレ」が「インフレ」を呼ぶスパイラルに陥りかねない。そういう 危機感の欠如 ー 「今のままでいい」 |損切丸 (note.com) が甚だしい。中長期的には国内産業を育成して輸出品の付加価値を上げる努力も必要だが ”今そこにある危機” には対処出来ない。ここは時間稼ぎのためにも「利上げ」の早期発動が求められている
「AI」は決して愚かではない。値上がり局面で株を売ってくる国内勢のパターンはしっかり「学習」しており ”感情” が入らない分むしろ客観的。ならば逆に国内勢が「株買い」に向かえるよう「プログラム」を書き換えてやればいい。この辺のアイデアは筆者も含めた**「昭和世代」よりもZ世代等の方が長けている。選挙もそうだが、やはりこの国に必要なのは「世代交代」だと最近のマーケットを見ていてつくづく思う
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