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「お金」の ”格下げ” 。ー「国債金利」は通貨の通信簿。

 「利上げ」に関してマーケットの "興奮" は終わりつつあるが、今度は ”格下げ” で攻めてきた。なるほど、いかにもウォール街が思いつきそうなネタだ。米国債は急落し、特に10~30年債の下げ(金利上昇)がきつい

 「国債金利」はいわば通貨の通信簿。長期債が売られるという事は成績が長きに渡って悪化するという事。米国債の入札金額も増額されるようだし、イエレン財務長官(元FRB議長)が文句を言った所であれだけ「借金」していれば致し方ない面もある。

 2011年8月にS&Pがやはり米国債をAAA → AA+に格下げした時も株価が急落したようだが、現段階ではとりあえず前例をなぞった "仕掛け" と見ておくほうが無難。それだけマーケットがネタの飢えている証拠だ。

 株価に関しては、特に米国株の「割高感」が指摘されて久しい。「損切丸」でも再三再四言及しているが、S&Pの「イールドスプレッド」はほぼゼロと歴史的高値で推移 ↓ 。コップにどこまで水が入るかちょっとづつ注いでいる「表面張力」の実験が思い浮かぶ。一度限界を超えると一気に水があふれ出すだけにヒヤヒヤものだ。

 そう言う意味では一度水をあふれさせる必要もあった訳で、 ”格下げ” はいいきっかけ。投資家に買い場を提供するという観点からも▼5%程度の調整ならむしろ歓迎されるだろう。2日で▼1,000円も急落する日経平均は激し過ぎるが、欧州株価と共にある程度米株価につていくしかない。

 「米国債安」(金利は上昇)、「米株安」となると、筆者のようなオールドタイマーは1980年代のドル安、株安、債券安の「トリプル安」を思い起こしてしまうが、円もユーロもポンドもむしろ対ドルで売られ気味で「ドル安」だけが起きていない世紀のパンデミック対策で「借金」が膨らんでいるのはどの国も一緒ドルの価値が相対的に下がっていないからだ。「戦争」を推し進めているルーブル、人民元も売られている

 「国債金利」はいわば通貨の通信簿という言い方をしたが、今回は米国債=「ドル」のみならず「お金」の ”格下げ” と考えた方がいい。「国債金利」から物価(CPI)を差し引いた「実質金利」が低いほど優等生という事になるが、既にプラスに転じたアメリカに加え、ユーロも及第点ギリギリ金利が高過ぎたブラジルは「利下げ」に動いている。

 例外なのが「インフレ」で金融緩和を維持している日本とトルコ。こちらは「通貨安」という落第通知が届いており成績上位者ではない(苦笑)。

 やはり無理は通っても無理。 「行って欲しくない方に動く」相場の原理。ー 「損切り」が動かすマーケット。|損切丸 (note.com)

 「円安は嫌だなあ」「マンションの値段高すぎるでしょ」

 こういう意見が溢れるという事はそれだけ困っている人が多い証拠”誰かの損は誰かの儲け” の「ゼロサム」で動くマーケットでは恰好のターゲットになってしまう。つまりその逆が正解「円安」もマンション価格高騰も誰も文句を言わなくなった時が "危ない"

 今までの「金融危機」「ブラックマンデー」(1987)も「リーマンショック」(2008)も全て「借金」が膨れすぎて破裂した「銀行」発。だが今回渦の中心にいるのは「国家」「銀行」がやっていたことをもっと大掛かりに国が肩代わりしている。

 「XX政権に殺される」「増税地獄」

 日本ではこう言う声に満ちているが、国民がつらいのは実は欧米も一緒長年の「インフレ」でいかに「お金」が当てにならないか身に染みている彼らは必要以上に「預金」などしない。むしろ「借金」して不動産や株に投資する。だから「国家」は「利上げ」してコストを徴求する動きに出る。

 「預金大国」日本では「利上げ」などしない。その代わり着々と増税をして「お金」をむしり取り、意図的に「インフレ」にして国の「実質借金」を減らし、その対価として「預金」価値を漸減させる徴税権や金融政策決定権がある「国家」として、日米欧共に最も効率の良い政策を取っているだけ。つまり「国家」は「投資」や消費者の "敵" である。

 このまま「預金=善い行い」という考え方を改めない限り日銀が大幅な「利上げ」に転換する事はない1,200兆円も「借金」している国にしてみれば「円安」はむしろ好都合。その点も「リスク」として認識しないと 日本人にとっての「最適投資」2023。- 円金利上昇で狭まる選択肢。|損切丸 (note.com) はなかなか見えてこない。

 「いい人はどうでもいい人」

 相場ではこういう事が言われ、お人好しは餌食になるだけこれまで何十年も日本人はそういう扱いだった。ここは「ゼロサム」をキチンと認識し「損」する側に回らないように立ち回る事が大事。法律違反はダメだが「リスク」の取りようでこの国は変えられるデフレ型の「預金」偏重からの脱却がその第一歩であり、その後に「利上げ」をが訪れる。

 もう "お上” に何かを望むのは止めた方がいい「国民のため」なんていうのは完全なまやかし。なにしろ "敵" なのだから。どうすれば "敵" が「損」するのか今なら日本政府が最も怖れているのは「金利上昇」銀行や生保に多額の「お金」を預けているうちは金利は上がらないBM問題を見ているといかに日本の保険業界がいい加減か、わかろうというもの。国民皆保険の日本で「80歳からの保険」など必要性に乏しい。


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