大事なのは「先を読む目」。ー もっと大事なのが「一歩踏み出すこと」。
今回は米国10年国債金利について おかしいのは株価ではない、金利だ!!第Ⅳ部 -「金利上昇」は次の局面に。|損切丸|note で "自説" 展開をした「エリオット波動的金利予想」を題材に再検証してみよう。
たった1年前、まだ@1.5%近辺をウロウロしていた時の<解釈1>が、いかに近視眼的で ”小さい事” に拘っていたか、気付かされる。当時は ”絵空事” に思えた<解釈2>が今はかなり "リアル" だ。長く金利に携わっていると何度かこういう「大相場」に出会う。
だが見方によって今は(第4波動)の途中とも解釈できるので:
1年前(2021年8月)は「まさか@3%越えなんて…」と思った方も多いはず。だが一度雪崩を打った「金利」トレンドはなかなか止まらない。
ここでは今のウォール街を中心とした ”リセッション運動” は排除して純粋に「エリオット波動的金利予想」とした。
ルール③:第3波動が上昇波動のなかで最も短くならないに従えば、1年かけて+2%上昇した(第3波動)より最終(第5波動)は長くなるはずで、@4.80%~(?)もあながち無いとも言えない。
第4波動で@2.80%に一旦低下するのも今の ”リセッション運動” と符合するし、その後金利低下が「インフレ」再上昇を促せば、 ”ファンダメンタル” とも一致する。
こういうチャートの解釈は数理的分析と思われがちだが、実は解釈する人の ”見立て” によって大きく変わる。「損切丸」はどちらかというと長期の景気循環や経済指標を重視する ”ファンダメンタル派” だが、心が偏って目が曇らないようにこういうチャートも "検証用" として併用する事が多い。見方が近視眼的にならないようにする効果もある。
大事なのは「先を読む目」。方法は人それぞれだ。
良くチャートを参考にする人がいるが、1つ肝心なのは、それは「過去の記録」に過ぎないという事。決して「未来」を保証するものではない。
例えばNYダウ。長期チャート ↓ を見れば確かに右肩上がりだ。今は大分揺らいでいるが、2021年まで良い思いをした人達が「ガチホ」(何があってもガチに保有し続ける戦略)を主張するのも無理はない。
ここで2つ考察を加えて見る:
①物価上昇率との比較 ー 2012~2022年の上昇率は約@+14%、2002~2012年は@+5% > e.g. アメリカの平均物価@+3~4%
②代替投資の存在 ー 「金利は死んだ」といわれた2018年以降と違い、米国債金利は@3%台に復活。「固定リターン」の投資が可能に。
「インフレ」に伴う「金利上昇」が投資環境を大きく変えつつあることには注意が必要だ。
過去の例で言えば:日経平均チャート(1949~)↓
NYダウが1989年以降の日経平均のパターンに陥っても不思議はない。筆者のような天邪鬼は急激に上がったものは下がる可能性の方を見てしまう。
”Old Timer" としては、長年「強いアメリカ」をまざまざと見せつけられてきただけに、9/11、 ”BLM"(Black Lives Matter)や前回の大統領選、最近では中絶問題に対する暴動や銃乱射による殺傷事件の頻発を見ると、どうしても*「分断で衰えるアメリカ」を意識せざるを得ない。
最後に。「損切丸」を含め分析、予想をする人は多い。だが最も大事なのは「一歩踏み出すこと」。「あ~、その手は違うな」などと脇で文句を言ってばかりの ”横将棋” では何の意味もない。リスクに臨んでこその「投資」。ドル円でもNYダウでも「何だか上がらないなぁ」などの感覚はポジションを持って初めて判るもの。「先を読む目」を養ったら、まずは「一歩踏み出すこと」。最初は少額でもいい。そうすれば後悔しなくて済む。
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