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サロンという憩いの場

女将の修行#2 サロンという場を理解する

呉服店というのは私の中ではサロンという意味合いも強いように感じます(もちろんお店それぞれのコンセプトにも寄りますが、わたしの理想でもあります。そういえば、呉服店から発展した高島屋・伊勢丹にもお客様サロンがありますね)。その場に行くと知識豊富な方がいらして、着物・小物を整えるのに大切なことを伝えてくださりながら似合うもの、TPOにふさわしいものを一緒に選ぶということが行われます。

では、サロンの目指すべき場作りとはどういったものでしょうか?

2011年頃から、サロンと呼べるような憩いの場・趣味の場・くつろぎの場に関わることが多くありました。みなさんがそういう場に行くとすればどのような時ですか?

ある機械式時計のフラッグシップにいた時のこと。お客様はほとんどが男性でいらっしゃいましたが、その場に集う時は無邪気な少年のような目をしていらしていました。抽象的な表現ですが、普段お堅い仕事をされている方も多く、きっとそこに集う時はお仕事の時の自分とは別の、本当に好きなことに没頭する時間としていらしていたんだと思います。

きっと呉服店もそういった意味合いで存在している部分があり、着物をお召しになる方が少なくなった現代は特にそうかもしれません。もちろん生活に密着していた時代もあったでしょう。時代の移り変わりと共に役割も変わってきたと思います。

さて、そんなサロンとの関わりから見えてきたわたしの理想とするサロンとは、やはり居心地がいいということが全てだと思っております。サロンに集って知識を比べあったり、時には自分の価値や年収などの差を探りあったりするような場では決して居心地が良い場所とは感じられません。自身を鼓舞するために訪れる場としてそういった場をあえて選ぶこともあるでしょう。けれどわたしが理想とするサロンは居心地の良さを全てと考えたいと思います。

みなさまは、どうですか。普段お仕事やプライベートでどんな場づくりをされていますか。

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