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【勝手にネタバレ感想】 映画「YESTERDAYイエスタデイ」

感想:なんだか優しい気分になれる映画。人生には、金や名声よりも大事なものがある。あと、ビートルズの歌って良いね。いまさらだけど。

「事故から目覚めたら、誰もビートルズを知らない世界だったら?」という映画。アマゾンプライムさんが「星が多い作品だよ」とおすすめしてくれたので見てみました。ひっさびさの洋画。

あらすじはこちら↓

売れないシンガーソングライターのジャック(ヒメーシュ・パテル)が、音楽で有名になる夢をあきらめた日。世界規模で起きた、12秒間の謎の大停電。真っ暗闇の中で交通事故に遭ったジャックが目を覚ますと、何とビートルズが世の中に存在しておらず、世界中で彼らを知っているのはジャック一人だけだった。

ジャックがビートルズの歌を発表したところ、ライブは大盛況、SNSでも反響を呼び、マスコミも大注目!
そんな中、ジャックの曲に魅了された超人気ミュージシャン、エド・シーランが突然ジャックを訪ねて来て、彼のライブツアーのオープニングアクトを任されることに。ここでも大成功を納めたジャックは、ついにメジャーデビューを飾る。こうして思いがけぬ幸運から、夢を叶えたかに見えたジャックだったが…。

全然売れなかったミュージシャンのジャックが、ビートルズの歌を歌ってメジャーデビューするんだけど、見ながらこっちはずっとヒヤヒヤするわけですよ。

この世界のどこかに一人ぐらいはきっと、ビートルズを覚えている人がいて「盗作だ!」って言われるんじゃないかって。
きっとその相手に脅されたり訴えられたりして、結局ジャックは全てを失って、天国と地獄を味わう…とか、そういうバッドエンディングを迎えるのではと。

もう売れれば売れるほど、ジャックも私も気が気じゃない。
ポールマッカートニーとリンゴスターが「俺たちの曲だ」って夢に出て来ちゃうほど気が気じゃない。

そしてその不安は現実のものとなり、ある日ビートルズを知っている人たちが現れる。がしかし彼らは「ビートルズの曲を残してくれてありがとう」とジャック感謝を伝え、ハグをしてくれる。

うそでしょ。なにこの優しい世界。

実はこの映画の世界では、ビートルズだけじゃなく「コカコーラ」も「ハリーポッター」も「たばこ」も消え去っている。
店で「Coke」とオーダーすると「は?」と言われ「PEPSI」と言うと「OK」と言われる。謎にいろんなものが消えている世界。

でも、とあるレビューを読んでいたら「人の悪意も消えたんじゃないか」と書かれているのを見て、なるほどと思ったのよ。

言われてみれば、誰もいやらしい人がいない。意地悪な人がいない。ちょっとクセがある人はいるけど、悪意を持ってる人はいない。平和な世界。正直ちょっとした違和感はあるけど、おかげで優しい気持ちになれる。

私がこの映画で一番感動したのは、ジョンレノンが死なずに生きていて78歳になって登場すること。
そうなの。生きてるの。ずっと船乗りをして世界を回っていたんだって。よかったねえ、生きてて。

そんなジョンが「幸せに生きる秘訣を知りたいか?愛する女に愛を伝え、嘘をつかずに生きることだ」って言うのよ。
これが響きましたね。愛する相手に愛を伝えること。嘘はつかないこと。

そしてジャックは自分の嘘を公表して、非常にピースフルなエンディングを迎えます。おめでとう。

若干妄想癖がある私は「もしも目が覚めて中学2年だったら」という妄想を何度も考えたことがある。

まずやるべきことは、父に「バブルが崩壊する。株を売れ!土地を売れ!高い間に売って金にしろ!少しでも蓄えておけ!やばいぞ!」と伝えること。

そしてもう一つは、「高校以降に流行った曲を代わりに歌ってめっちゃ売れてやる」ということ。
小室哲哉系の曲とか覚えているだけ全部。私が歌うか、誰かをプロデュースするか。こりゃあ大金持ちになれるぜ〜!

映画の中で、ジャックが現実にしてくれた気がする。ありがとう。

さいごに。
私はあんまりビートルズは知らないのだけど、映画の中で主人公のジャックが歌う数々の曲を聞いて改めて「いい曲だねえ」なんて思った。やはり歌い継がれる曲には理由があるのだね。



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