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対話のメディアとしての技法: 堀公俊/加藤彰 『ファシリテーション・グラフィック―議論を「見える化」する技法』

会議やワークショップに活用できるグラフィックスが、具体的な実例とともに多数掲載されている。

この本自体は具体的な事例を提示しながら会議やワークショップをグラフィカルに描きながらファシリテーションしていく方法について述べている。事例の数も多く、誰でも使える簡易さがあります。友人や知人で読んでいる人も少なくない。

本書ではホワイト・ボードに描いていくということは「上手い下手ではないんだ」というメッセージが語られる。その視点は「対話を促進させるきっかけけを生み出すのは、他の誰かではなくにあなたなのです」という優しさに満ちている。

この本は自分のノートを書くときにも役に立つ。ノートは自分との対話だ。この本のおかげで私のノートは見た目がよくなり、ノートを使って考えるのが楽しくなった。ノートを書くモチベーションが高まり、対話のための内的な世界が耕されていくように感じる。

グラフィカルに描くことは対話そのものではない。けれども、描くことは間違いなく対話のためのメディアだといえる。

本書の技を習得することで、ノートという内的な世界も対話という外的な世界も豊かになっていく。そんな一石二鳥の本なのだ。

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