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日記・雑感

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どうでもいい日々の雑感
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2020年5月の記事一覧

変化の予兆:コラージュ

最近はあまり見かけなくなってしまったけれど、あるいは、私の身近ではなくなってしまっただけかもしれないけれど、MADムービーが好きでよくみていた。 小説を読んだりしたときに、映画以上にリアルに風景を見ているような気がするときがある。たとえば『風と共に去りぬ』。火災の街を馬車で逃げるシーンは小説を読んだときの映像を映画よりずっとリアルに感じていた。 MADムービーはそれに近い。アニメのシーンがモンタージュされ、もう一つの物語が生まれる。その再構成される感じが好きなんだと思う。

変化の予兆:ユニークさからの帰結

ユニークであることが良いとされていると思う。それが風潮なのだ。 2003年に流行った”世界にひとつだけの花”は、No.1になるかわりにOnly Oneになれという。良い歌だなと思う。曲もいいし、歌詞もいい。 この歌が流行った頃、子どもは幼稚園に通っていた。運動会では子どもたちはこの歌に合わせて踊った。この歌を聴くと思い出す。タンスの奥にはそのときのビデオがある。 ユニークさとは他と違うこと。一番でなくてよい、他と違ってよい。それは祝福と呪いだ。人はそんなには違わない。

落葉松

富士吉田口登山道の「中の茶屋」近くに、フジザクラの群生地がある。5月の始め、新緑の落葉松の林と可憐なフジザクラが美しい場所だ。 あの落葉松林のことを思うとき、野上彰作詞小林秀雄作曲の『落葉松』を思い出す。 群生地のすぐ近く、北口本宮冨士浅間神社の祭神が、木花開耶姫命(コノハナサクヤヒメ)なのもうなづける。

仮想背景のリアル

Zoomのようなオンライン会議のシステムで仮想背景を使う人が増えている。画像の一部を抜き出して背景に別の画像を重ねる技術が、PCなどの性能の向上によりZoomなどのアプリケーションでも普通に使えるようになった。 使われているのはクロマキー合成と呼ばれるもので、画像の一部を透明化し、そこに別の映像を合成する。下記のWikipediaの例がわかりやすいだろう。グリーンの背景部分を透明にしてそこに別の画像を合成している。 Zoomの場合、仮想背景は下記のような手順で利用できる。

オンラインサロンのクラウドファンディング

新型コロナのために外出の機会、人と会う機会が減ってしまった高齢者の人たちのために、つくばの人たちがクラウドファンディングを始めた。 目標金額は100万円。目標金額を達成した場合のみ、支援金を受け取ることができるAll-or-Nothing方式のため、正直にいえば、私は「無理だろう」と思った。なぜ50万円にしておかなかったのか。その金額であれば届かないこともなかろうと。 支援募集は6月5日(金)午後11:00までで、今日が5月25日だからあと11日だ。そして、現時点(5月2

時に触れる

好きなSFを一冊だけ選んでほしいと問われたら・・・。 ダン・シモンズの「ハイペリオン」? フランク・ハーバートの「砂の惑星」? それともアイザック・アシモフの「われはロボット」? あげだしたらキリがない。 でも、タイムトラベルものに限定したら? 古典としてのウェールズの「タイムマシン」、エンターテイメントとしての「バック・トゥ・ザ・フューチャー」、いずれも捨てがたいし他にもよい作品は数えきれないほどあるけれど、私はやっぱりハインラインの「夏への扉」を選びたい。 SFでは

白と黒と灰色と

誰の心にだっていろいろな自分がいる。白か黒かと聞かれれば灰色でありたい。 以前、といってもだいぶ前のことだが、『あなたの腹黒度を測ります』という遊びが流行った。いまでもそのサイトがあるかと思って見に行ったら、いまでも生きていた。 そのときの結果は、わたしは数ある腹黒タイプの中でも『スマート』に腹黒さを楽しむタイプだそうで、ジョークを好み、妖しい雰囲気で人を惑わせ、洗練された退却をすることに美意識を感じやすいのが特徴とのこと。 もっとも、さっきやってみたら、もう少し白くに

笑覧あれかし

女性セブンの介護系連載記事「伴走介護」の「取材ノート」で、Zoomを用いたオンラインカフェに関連したインタビューをしていただいた。 本日5月21日発売の6月4日号に掲載されている。記事内容はとても良い。近くで見かけたらぜひ手に取ってほしい。 取材後、つい調子にのって下記の写真を送ってしまい、それが掲載されたのだけど、女性セブンって発行部数が357,000部もあったんですね(^^;)  ご笑覧を!

春の散文詩

春のあさりは産卵をひかえ 小粒でも身が太っていて甘みが強く あれば木の芽を飾る。

去者日以疎(去る者は日に以て疎く)

虎は死して皮を残すという。けれど、何も残せなかったり、残らなかったすることも少なくない。記憶すら過ぎ去れば消えていく。 親指シフトが終わる。 あくまでも一人のユーザーとしての個人的な意見だが、富士通が親指シフトを維持できず、また、無償で他社に公開できなかったことは、企業として失敗であり、そして、必然であったと私は思う。 本当の事情も知らずに勝手なことを無責任に推測すれば、PCを販売する事業部にとって、親指シフトキーボードを製品ラインナップの中に維持することはコストであり

向島界隈

一ヵ月遅れの入学式のニュースが流れていた。入学式といえば桜、桜といえば桜餅、桜餅といえば向島の『長命寺 桜もち』だ。そして、三囲(みめぐり)神社のこんこん様だ。 こんこん様は、狛犬なのか、狛狐なのか。なぞだ。 そして、目が笑っている。そして、ぼんやりと眉毛がある。絶対にふざけて奉納したに違いない。 そしてきっとこんな風に言うんだ。 「ご隠居、そんなに眉間にしわを寄せて怒っちゃ~いけませんて。三囲のこんこん様をごらんなさいよ。いつだって笑っていらっしゃる。ありがたいこっ

デート

今年は桜を見ることなく春が終わり、立夏も過ぎてしまった。 20年以上前、ドロシーと付き合い始めた頃、春の新宿御苑はデートコースのひとつだった。お金もかからないし、暖かいし。結婚してからも、伊勢丹でお弁当を買ってときどき出かけた。 だから、遅ればせながら、せめて、歳時記でも読もう。

小顔化計画

カボチャ頭とは「頭の中身がスカスカ」の隠喩ではない。すなわち、「頭がピーマン」とは異なるタイプの比喩であり、カボチャを思わせるよう形の頭を指す直喩である。また、実際に頭がカボチャ型ということはなく、その構成上のバランスが八頭身とは異なるものであるというに過ぎない。 CR(Coordinated Reality)の立場に立てば、CSCW(Computer Supported Cooperative Work)(コンピューター支援による協調作業)において、人と人との間に機器が介

仮想背景と配色

仮想背景は散らかった部屋を見せないためのものではない。仮想背景とは着飾ることの拡張である。 私は人生において「服の色合いの組み合わせ」等について一切考えずに生きてきた。すなわち、英語でいうところの ”the very last guy to consider about coordination of his clothes”(服装のコーディネートについて考えるまさに最後の一人)である。 その私が「仮想背景とは着飾ることの拡張である。」と叫びたい衝動に駆られている。本稿