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鑑賞*六月の風ゆきわたる千枚田

辻前玲子

植え終わったばかりの千枚田。

機械の使えない手作業の田植え仕事を終えた安堵感が漂う。

そこへ一枚ごとの田の苗が風を受けて、どれも頼りなげに揺れている。

「植田」や「一枚ごとに」などと言わずして、景が見える。 

(岡田 耕)        

(俳句雑誌『風友』令和三年十二月号)

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