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家のなかで学ぶマネジメント論

あけましておめでとうございます。おかだこうへいです。
新年1発目のnoteになるので、ゆるい内容で書いていきたいと思います。

年末年始は今の会社で働いて初の5連休だったので、(よし!この5日間でマネジメントとチームビルディング関連の本たくさん読んで、2021年の作戦立てれば今年の自分いける!)とか思っていました。

仕事を納めたと言うのに、ビールではなくブラックコーヒー流しこんだりして張り切っていた訳ですが、実際は違いました。

病院で働く妻は、年末年始にも変わらず仕事。何なら残業までしちゃうくらいにご多忙。なので、5連休中うち3日はお子2人(娘3歳、息子2歳)と格闘していた訳です。もちろん、優雅にソファに座って本など読むヒマもなく。ただただ、お子が出したレゴを片付け、公園に通いつめました。

普段、保育園に通っているときは昼寝をするのですが、この連休はなぜか2人ともフル稼働。食後も元気に走り回ります。いつからそんな低燃費で動けるようになったんだ、わが子たち。

でも、さすがにバッテリー容量は小さいようで、お昼寝しないと16時くらいから節電モードになり目がうつろに。そんな時間から昼寝という急速充電をされてしまうと、23時くらいまでまたフル稼働になってしまうので、断固として防がなければ!という想いで焦りながら、「食事」「お風呂」「歯磨き」をバタバタとやる日々でした。

それに加えて、夕食の準備・食器を洗う・洗濯物を干すなどの「家事」もタスクとしてあるので、いかに家事を効率化して、育児の時間を作れるか、日々PDCAを回しながら家の中を駆け回っていました。

そこでふと、(あれ?この考え方ってマネジメントと通ずるのでは?自分のタスク効率よく処理して、メンバーとの対話する時間を作る点とかまさしくでは?)と思ったので、共通点を見つけた名著たちを久しぶりに引っ張り出し(と言っても電子書籍なので、実際にはiPadで再ダウンロードしただけ)noteにまとめてみました。


「1分間マネジャーの時間管理」から学ぶ、タスクの割り振り

1冊目はこちら。名著「1分間シリーズ」から。

この本では、マネジャーの抱える負担を「サル」に例えて書かれています。

働いているとあるあるな会話。

マネジャーが院内を歩いているとき、部下がやって来て「すいません!1つ問題が起きて報告してもいいですか?」マネジャーは「問題はわかった。けど、今は時間がないから、少し考えてから後で連絡するよ」

このやり取りを通して、部下からマネジャーの肩に「サル」が移った、とこの本では表現しています。

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医療業界で働くマネジャーの多くはプレイングマネジャーだと思います。実際に患者さんに関わりながらも、空いた時間には後輩への指導や他部署との連携、組織の管理業務を行う、いわば総合格闘技。ただでさえプレイングの部分で忙しいはずなのに、このような部下の対応に追われてますます忙しくなる。言うなれば、肩にサル10匹くらい乗せながら仕事してる感じです。「今は時間がないから後で」なんて言ったものには、その瞬間からまたサルが増えるという悪循環に陥ります。

なので、どれだけサルを自分の肩に溜め込まないか。そして、チーム内に浮遊させないようにするために、サルを特定して誰が担当するか決めることが重要と書かれています。

では、これをアナロジー思考で「家事」に当てはめてみます。
食事が終わると子どもたちは席から降りて、また遊びだします。ソファから飛び降りたり、棚に登ったり。「ねーねー、パパ!」と呼んだり。その時に(あ〜、食器を片づけたり洗うのは後回しにして、まずは子どもたちの近くにいよう)となると、食器の片づけ・食器を洗うというタスクは途端にサルとなり、ぼくの肩に乗ってきます。

こうして、家中の家事がどんどん溜まって、それがサルとなり自分の肩に重くのしかかる。子どもたちが寝てからやればいいか!にしてしまうと、のちのち苦労することになります。

先日の逃げ恥新春スペシャルでも、星野源が演じる平匡さんが仕事と家事に追われ、イライラしていました。仕事の帰り道、トイレットペーパーを買うのに近くのコンビニで買おうか、それとも遠いけど普段つかっている物が売ってるドン・キホーテ的なところに行こうか葛藤しているシーンがありましたが、まさにサル抱えちゃってました。

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「HIGH OUTPUT MANAGEMENT」から学ぶ、マルチタスク

そしてお次はこちら。これまたマネジメントの名著。

第1章 生産の基本にある、レストランのウェイターの話がとても参考になります。

ウェイターの仕事は、3分間の間に半熟卵とバター・トーストとコーヒーの3品を同時に準備して、できたての熱いうちに客テーブルまで運ぶこと。
顧客の要求に応じて、あらかじめ決められた"一定"の時間に、客に、納得してもらえる品質水準の製品を、できるだけ"安い”コストで、作り上げて提供するということ。

つまり、この本の図を引用するとこんな感じ。

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このように取りかかるタスクを細分化して、それぞれのタスク処理に必要な工程や処理時間を考えることで、一連の流れに必要な時間を決めることができるというもの。

これをまたまた「家事」に当てはめてみるとこんな感じ。

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「食器の片づけ」「お風呂」「洗濯」のタスクを1つずつ処理しようとすると、すごく時間がかかってしまうけど、食洗機や洗濯機など自動でできることはお風呂の合間に稼働させる。お風呂から上がったら次のタスクに取りかかれる。

ということを頭の中でむにゃむにゃ考えながら、家事のマルチタスクをしたおかげで子どもたちが寝る前にはすべての家事が終わっている、という理想的な状態になれました。

家事のやりくりから得た学び

普段、現場と管理を行き来するプレイングマネジャーは、自分とメンバーのタスクであるサルをたくさん抱えています。そして、抱えれば抱えるほどサルは雪だるま式に積み重なり、気づけばキャパオーバーで倒れてしまうこともあります。

そうならないためには、このサルたちを溜め込まない。そして、あらゆる人や物の助けを借りながら、同時進行で処理していくということが重要です。

私も以前は、病院で後輩の育成をしていましたが、(この仕事はまだ難しそうだから、お願いせず自分でやってしまおう)と自らサルを背負い込んでいました。そして、後輩の成長機会を奪ってしまい、いつまでも自分の仕事が減らない状況を作り上げていました。

「HIGH OUTPUT MANAGEMENT」に書かれていた言葉で、

『マネジャーのやるべきことは部下の教育とモチベーションの向上』

これを今まで怠ってきたな、と読んでいて恥ずかしくなりました。マネジャーは職場の中にいるサルを片づけるため、メンバーの成長機会を設けつつ、意欲を保つような支援をする。そうすることで、サルを割り振りできる窓口が増え、滞りなく業務が回っていく。

そんなことを年末年始、子どもたちが走り回るわが家で家事をしながら感じていました。今年はこんな感じで少しずつマネジメントを探究していこうと思います。

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