IFA(金融商品仲介業者)法人の選び方。大切なのは、『自分の理念』の確認から。

私は、IFA向け専門の人材紹介会社の責任者をしている。

IFAとは昨今、新聞はじめ各種メディアで取り上げられ、資産形成の新しい担い手として、大きな期待が寄せられている。

とはいえ、IFA業界とは非常に小さな世界で、金融商品仲介業者の資格を持っているのは、個人法人合わせて900者弱である。しかもそのほとんどが10人以下の組織体で、まだまだこれからという規模の会社が多い。

当然、候補者がIFA法人に転職したいという希望があっても、既存IFA法人の多くは即戦力(特に顧客を持っている、あるいは新規開拓力を持っている人材)に注目する。

採用も、社員契約ではなく業務委託契約がほとんど。つまり、転職後の収入面を考えても、今までの実績や既存顧客との太いパイプがない候補者には、非常に狭き門といえる。

最近では、顧客開拓はIFA法人で行い、社員はコンサルティングに徹するというスタイルのIFA法人も徐々に増加。この種類の会社では、フルコミッション的に収入は増えないものの、安定的にIFA業務に専念することが可能だ。

社員雇用に積極的なIFA法人は、比較的、経験3年程度の新人でも採用を行っていることが多い。

さて、将来性は確かに感じられるものの、まだまだ未成熟なIFA業界に、証券会社や銀行などの大きな看板を捨ててでも、身を投じていく意味は何なのか?

今までのように会社や上司から指示される、『会社推奨商品を提案する』という呪縛からは解放される。証券会社に属しているよりも、手数料の取り分が多くなり、出社時間がフレキシブルにもなる。

と、いうだけの利己的な理由を求めるだけにならないか?

本当に、自分が目指している「お客さまのご要望に沿った提案」が可能になるのか?証券会社や銀行の社員という、大きな会社としての「社会的信用」や、「安定した給与」(いまやそれほどでもないかもしれませんが、、)を捨ててチャレンジするには、一時期の感情や気持ちの高ぶりで拙速に動かないでほしい。

何のために働くのか?何を目指して働くのか?誰のために働くのか?最終的にどこに向かって生きていたいのか?

そこをしっかりと考えて、『それでもやりたい』というならば、

『IFAは、是非お勧めしたい』、魅力的なビジネスである。

転職の際には、会社の『理念』をしっかりと確認してほしい。

IFA法人も百社百様。何を目指して活動している会社なのかを見極めながら、自分の人生をかけるにふさわしい会社を選んでもらいたい。

そのためには、自分自身の『理念』、いわゆる個人の考え方が明確でなければならない。

転職は、今の会社からの逃避、ではいけない。

目先の報酬をあげるため、だけでもいけない。

キャリアプランは、自分のライフプランの根幹にある。

転職を考えるということは、キャリアから自分を見つめる、最高の機会になる。

最高の会社に出会い、最高のライフプランを歩むためにも、大切なのは、自分の軸を、揺るがないものにすることだ。

私は、このような人を、心から応援したい!

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