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絶対に成功体験で教育をしないで

成功体験に対して、皆さんどんなイメージを持っていますか?多くの方は良いイメージの方が多いのではないでしょうか。

こと教育業界においても、「自信をつけさせるために小さな成功体験を積ませよう」なんて発言をよく聞きます。「成功体験=いいもの」というイメージが一般的にありそうです。

でも一歩間違えると【成功体験は危険】な価値観になります。本当に危険なので、どうにか「成功体験病」よ、消え去ってくれぇ。

成功体験で教育をしてしまうことを
「成功体験病」と僕は呼んでいます。

学校教育だけでなく、子育てや、企業の社員育成にもこれが当てはまると思いこのnoteを書いています。よろしければご覧ください。


なぜ、成功体験で教育をしてはいけないのか?


結論から言います。なぜ、成功体験で教育をしてはいけないのか?それは、【あなたの正解は、誰かの正解とは限らないから】です。


こう聞くと、多くの方が「まあそうだよね」と納得してくださると思います。でも、本当に成功体験病の方は多いんです。


例えば、
・若いのうちは厳しく育てられた方がいい!

だって、当時はしんどかったけど
今思うとありがたい経験になっているから!

・とにかく良い大学に入った方がいい!

だって、いい大学に入った方が潰しが効くでしょ?
実際に周りを見ていてもそうだもん!

・女子は手に職をつけた方がいい!

だって、なんだかんだ女性活躍と言われているが
実際は、自立していない女性の方が結婚が早いもん

例えばこのような形で世の中に蔓延っています。


そしてこれが教育との相性が最悪なんです。


力を持つ頃には、時代遅れなのが教育


「成功体験病」の考えだと、約30年の時代遅れが生じます。

厚生労働省によると、日本の平均出産年齢は30.9 歳です。親が「こうすればうまく行く!」と思って育ってきた価値観は、子供は約30年遅れで手に入れるわけですね。

また、学校だともっと遅いです。

日本教育新聞電子版によると、校長先生の平均年齢は53歳。7歳から18歳までの生徒を指導しますので、その差は35歳〜46歳。かなり時代遅れな価値観が存在していそうです。


特に現代は、VUCAの時代です。正解は無数にあるように感じるし、誰も正解がないように感じる時代です。そんな時代で30年以上の遅れは致命的でしょう…。


成功体験より怖い、失敗体験の病


さらにお伝えしたいのが、「失敗体験の方が厄介!」ということです。失敗体験は、成功体験以上にその人の価値観を司ります。脳科学的に、「失敗したくない」と思う感情の方が強いそうです。

「失敗したくない」と思う感情の方が強い


つまり、「こんな失敗をしてきたから、こうはさせたくない!」と失敗体験をもとに教育をしてしまいやすい。という意味ですね。

成功体験と同様に、【あなたの失敗は、誰かの失敗とは限らない】ものです。そのため、失敗体験の病があることをまずは認識していただきたい。


ではどうすればいいのか?


誤解してほしくないのが、成功体験や、失敗体験が全て悪いわけではありません。私たち教育者は、生徒が自信を身につけるために小さな成功体験を詰めるようにアシストしますし、過去の失敗から学ぶことの重要性は歴史の授業を見ていても顕著です。

何が言いたいかというと、あなたの成功体験や失敗体験が唯一解として教育するのは危険。だが選択肢として経験をシェアするのはGOOD。ということです。


以前、「ありのままを認めて育てる罪」というnoteを書きました。


この記事の通り、なんでもかんでも子供の時代に合わせた価値観を許容しなくていいと思っています。


結論、

唯一の正解がない時代だからこそ、成功体験や失敗体験は危険な存在になりやすい。柔軟な価値観を持って、教育をしていきたいですね。



・若いのうちは厳しく育てられた方がいい!

というケースもある。あなたのペースで育つのがいいかもね!

・とにかく良い大学に入った方がいい!

というケースもある。あなたが行きたい進路が見つかるといいね!

・女子は手に職をつけた方がいい!

というケースもある。あなたはどうしたい?

こういう視点で教育を届けていきたいと考えています。


余談ですが、「教育」と「研修」の違いって…?


「教育」と「研修」の違いって、皆さんなんだと思いますか?

おそらく、この辺りが整理されていると今回の話がより理解しやすいのかもと思っています。が、今回は長くなるのでまたの機会に…。


とにかく、

  • 教育は時代遅れになりやすい業界

  • その差は30年とかなり危険

  • 成功体験で教育をする人は本当に危険

ということが伝えたかったnoteでした。


最後まで読んでいただきありがとうございます。


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