ojinseye東風堂

オジンの視点で、東風、春風、どこ吹く風

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最近の記事

飲食代は5千円までという線引き

飲食代は一人当たり基本5千円まで、という会社が多いと聞く。以前つとめていた会社も、上限が5千円だった。物価も高くなったし、ひとり5千円で済ませられる店はお酒飲みの接待には店が限られる。大事な相手であれば悩むところだ。いつもオーバーして、経理から目をつけられていたものだ。 交際費は原則経費として損金計上ができない。しかし、5千円以下の飲食費は経費として扱い課税対象外になる。ここが線引きのポイントなのだ。 「5千円ねえ。少ないのじゃないのか?飲食費は高くなっているし、コロナ禍

    • ミスター

      今年の新語・流行語大賞は「アレ(A.R.E)」が選ばれた。38年ぶりに日本一になった阪神タイガース、日本一になっての祝賀パレードが神戸と大阪でおこなわれたその日、4位に低迷した読売ジャイアンツのファンの集いに、「ミスター」が登場した。 東京ドームで行われたファン感謝イベントに車いすに乗って現れ、選手を激励し、 「勝つ、勝つ、勝つ」 左手の拳をにぎって腕を突き上げ、監督時代のキャッチフレーズで締めた。 阿部慎之助新監督が「あのことばをいただきたい」と「ミスター」を持ち上げ、

      • 会社を代表するのは、あなた

        新入社員のころ、先輩から言われたものだ。 「お客さんのところに行ったら、会社を代表しているのは、あなた、だ。だから言動には注意するように」 そのとおりだと、今も思う。新入社員でも、社長でも、お客さんにとってはその会社が言っていること。個人が言っているのであれば、その言葉に重みはない。 ▼毎日新聞を家で購読している。読売新聞や朝日新聞などから比べると、トップネタが少し遅れて報道されるような気がする。そのかわりといってはなんだけれど、コラムが面白い。2面には月曜日から土曜日まで

        • 再開

          9月中旬からnoteへの投稿を中断し、書くこと自体も休筆状態になっている。最初は1週間くらいで再開しようと思っていたが、2週間、1か月と延び、とうとう3ヶ月になってしまった。再開しないのかと、自問自答を繰り返し、ようやくふんぎりがついた。12月8日からカタチをかえて投稿を再開しようと決めた。今日は12月1日、そろそろと助走をすることにした。そう、書き始めることが肝心なのだ。 中断の転機は9月1日だった。それまでは、「ほぼ日」でnoteは約3年間続けた。コロナ禍での在宅、テレ

        飲食代は5千円までという線引き

          エントロピーと倫理、それに新聞

          「エントロピーは増大する」という熱力学第二法則は、物理学の世界だけじゃなく、人間の意思や感情、行動のなかにも存在するのではないだろうか。 エントロピーとは閉じられた系の状態量をあらわす概念。ドイツの物理学者ルドルフ・クラウジウスが、カルノー熱機関の研究をする中で、移動する熱を温度で割ったQ/Tという物理量であらわしたものだ。 うーん、習った覚えはあるが、今でもよくわかっていない。そして、この難解なエントロピーは増大するのである。 ▼「秩序のある状態」はエントロピーが小さ

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          同意なき、転勤

          ずいぶん前のことだけれど、会社のメンバーに転勤を伝えると、 「1回だけは拒否できるんですよね」 と、トランプゲームのババ抜きの「1回パス」のようなことを言うのがいた。そんな「都市伝説」「会社伝説」的なことは知らないし、聞いたこともなかった。 当時、会社都合の転勤は拒否できないもの、ではなかった。家庭の事情や本人の意思を表に出した人も、少なからずいた。そのかわり、というわけではないが、「出世」が遠のくという「伝説」があったのかもしれない。「1回パス」はどこから出てきたのかは知

          同意なき、転勤

          時計の誤差

          山登りに行く時以外は腕時計をしなかった。まわりを見回せば、どこかしら、時を知らせてくれるものがある。 スマホの時計 駅の時計 テレビの時報 クルマのナビゲーションの時計 部屋の壁かけ時計 それでも見当たらなければ、近くの誰かの腕時計をみればいい。そんな時間間隔で生活してきた。1分1秒を争うものじゃなかった。 田舎の家を処分するので、タンスや仏壇、押し入れなどを整理したら、30年以上前に亡くなったオヤジの時計が出てきた。スイス製の腕時計、もちろんアナログ、機械式で手巻き・自

          原稿用紙のマス目を埋める

          ふだん読んでいる新聞や文庫本は、そのほとんどが縦書きだ。新聞によっても違うが、1行の文字数は11から12字。手元にある文庫本は38字だ。すらすらと読める。ところが、文字をマス目にいれた縦書きの活字原稿を読むと、まことに読みづらい。 文章教室に通っていたことがある。提出した1000字程度の作文のなかから講師がいくつかを選び、ケーススタディとして意見を述べ合うというスタイルだった。縦書きのマス目の原稿用紙に手書きやワープロソフトで書かれたものを読む。内容の把握はもちろん、起承転

          原稿用紙のマス目を埋める

          蕎麦には、ぬる燗

          信州に行った。信州といえば、蕎麦。本場である。戸隠、安曇野、それに善光寺門前など有名なところが多い。お昼ご飯はもちろん、蕎麦。暑かったせいもあるが、蕎麦はせいろがいい。 せいろには、日本酒があう。真澄、七笑など銘酒も多いが、最近はさらにたくさんの種類がでて、選ぶにも迷ってしまうほどだ。でも蕎麦屋さんにある、ふつうのお酒がいい。純米、純米吟醸、大吟醸はいらない。蕎麦を引き立てるためのお酒は、蕎麦屋さんがよく知っている。 冷酒はいけない。とくに夏は暑いので、冷酒にすると際限が

          蕎麦には、ぬる燗

          たたみ(畳)に裸足

          予約したホテルの部屋が、和室だという。畳に布団は、立ち上がるのが大変だ。満室だからしょうがないかと、あきらめた。インバウンドのせいか、ホテルは今、混んでいる。 部屋に入ると、畳敷きの和室だった。意に反して、畳の上にベッドが置いてある。ホテルにあるふつうのベッドより足が短いようだ。和室用なのだろうか。 なによりも、スリッパがないのがいい。入り口で靴を脱ぎ、靴下もとる。裸足で畳を踏む。洗面所もトイレも裸足。 開放感抜群だ、スリッパをはいてペタペタいわせながら歩くのとは気持ち

          たたみ(畳)に裸足

          国は違えど、心配なこと

          「ときどき、疲れたと感じる」 「人の名前を思い出せないことがある」 「経験が豊かだから、ちょっとした知恵がでるとほめられることがある」 80歳、年齢を考えればふつうのことだろう。 「今年に入って3回転倒した」 「少しの間めまいがして、意識がとぶことがある」 「聞こえましたか、と問われたがよくわからないままイエスと答えた」 81歳ともなれば、これも、ふつうのことかもしれない。 しかし、80歳を超えてなお、大勢の人の命を預かる仕事の現役でありつづけるのも、いかがなものか、と思

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          もはや、夢じゃなく妄想地図

          2012年、習近平さんが中国共産党総書記になってから、「トラもハエもたたく」と収賄政治の一掃をはかった。中央、地方政府のトラたちは失脚や更迭処分になり、ハエたちも戦々恐々となった。 その少し前から、中国に現地工場をつくろうと、月にいちどは通っていた。開発区の役人とは、申請方法や手続きなどの教えを請い、事業計画を大きすぎず、小さすぎず報告して協力を依頼した。日本から手土産を持っていくが、公には受け取らない。建物の外まで見送ってくれたとき手渡すと、彼は自分のクルマにそっと入れる

          もはや、夢じゃなく妄想地図

          値上げのできる、シウマイ弁当

          この10年間で200円、27%値上した弁当がある。750円だったのが、この10月から950円になる。昨年は40円の値上げ、今年は50円であっという間に90円上がる。でも、買うだろうなあ。 崎陽軒のシウマイ弁当だ。 シウマイ5個に唐揚げとマグロ煮が1個ずつ、あとはタケノコ煮にカマボコ、玉子焼きと昆布佃煮、紅ショウガに小梅。それが気に入っているのではない。白飯が旨いのだ。 あったかい時はもちろん、冷えても、ぱさぱさ感がなく、もっちりした白飯。炊くのではなく蒸すのだという。こ

          値上げのできる、シウマイ弁当

          防衛費2%には、終わりの定義がない

          防衛費をGDPの2%に倍増する、と岸田文雄首相が言ったのが昨年12月。蜜にたかるアリのように、欧米の防衛産業がアジアの本拠地を日本に移しはじめた。2023年度から5年間の防衛費を現行計画の1.5倍以上となる43兆円、その後2027年度からは2%になるスキムだ。 2%の根拠がよくわからない。 今は1%だから、倍増すれば2%だ。増やす目安は切りよく2倍だという見方。NATO(北大西洋条約機構)加盟の各国の軍事費の中央値が2%だったから(1991~2003年)という見方。根拠は

          防衛費2%には、終わりの定義がない

          よくわからない、ストライキ

          スト権スト(ストライキ権奪還ストライキ)というのがあった。JRが国鉄といっていたころのことだから、50年ほど前の話だ。国鉄は名が示すように、日本「国有」鉄道だから公務員みたいなもの。ストライキをする権利がなかった。そのスト権を求めて、ストライキをするという、よくわからないストだった。 当時は毎年のように、国鉄がストライキを実施した。2月の終わりから3月のはじめにかけてが多かったように思う。春闘に向けての条件闘争だったのかもしれない。 大学入試の時期と重なった。そのころの国

          よくわからない、ストライキ

          百貨店のシニア化

          60歳で定年し、関連会社でシニアを5年ちかく、あと少しで満期になる。入社後、ずっと化学品関係の営業でやってきた。研究熱心だし、業界の人脈も広い。だから、シニアになっても同じ仕事が続けられた。Hさんはそれで満足している。 では、これからどうするのか。本人はこのまま続けたいと思っている。ところが、Hさんの後任者のうわさが聞こえてきて気が気ではない。シニアの延長が無理なら、取引先に再就職を売り込んでみようか。学び直しをして違う仕事をさがしてみようか。半年ほど前から会うたびに「身の

          百貨店のシニア化