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やさしさのかたまり-ざくろ

少し前に家の庭にある柘榴を収穫しました。今年は昨年と違って夏のはじめ頃には数えきれないくらいの蕾がついていて、さらに台風の到来もなかったのでとっても期待をしていたんです... が・・
結局、昨年と変わらず収穫は1つだけというなんとも寂しい結果になりました。一昨年は台風の影響でしたが、今年の原因は特に思い当たることがない。
強いて挙げるとすれば、剪定の時に新しく買った高枝切狭に気分が高まって止まらなくなり手あたり次第に切りすぎてしまったことぐらい...

まさか、原因はコレ?!

調べてみると、石榴は混み合った枝を減らす間引き剪定が良いらしくて、ザクザク切る切詰剪定はよくないとのことでした。
今更ですが、剪定の仕方が間違っていたという残念な展開...
ですが、今回程ではないけれど、今までこの剪定をして数十個も収穫できたこともあるので・・・う~ん、でもやっぱり剪定の仕方なんですかね...

まぁ今年はしっかりと間引き剪定を試してみることにします。ちなみに剪定時期は12月から2・3月まで。

柘榴4

ところで、ざくろの表記が自分の中で未だに定まりません。ざくろ、ザクロ、柘榴、石榴・・染色的には石榴(染料/漢方)なんでしょうけど... ざくろの榴は嫌な使われ方もしますし...

さて、話は変わります。
染色についてですが上でも書きましたように染色には石榴の果実の皮を使用します、黄色から黒を染めることができます。植物染色では下染めから重ね染めまでよく使われている優秀な染料ですね。石榴のような、あまり主張をしない控えめな色合いはとても好みです。

今回は浸染4回。
媒染は重曹を使ったアルカリ媒染と木酢酸鉄液を使った鉄媒染。
・染める生地は11号帆布15cm×38cm
・乾燥させた石榴の皮:だいたい両手でひとすくい程度。細かく砕きます。
・重曹(調理用ではない):小さじ1~2程度 ※濃さの調節は好みで
・木酢酸鉄液:大さじ1~2程度 ※木酢酸鉄液の質によります

※染色・媒染の工程は以前の記事を参考にしてみてください
※重曹(掃除用)は100円SHOPで購入できます。

それでは、いつもの通りの11号帆布のティッシュケースを作ります。

柘榴2

乾燥させた皮を使いますが、生でも染まります。また、枝や葉でも染まります。染色工程は今までと特に変わらないのでここでは省かせてください。

柘榴5アル

アルカリ液で媒染して染めました。練色(ねりいろ)のような優しい色に染まりました。

柘榴6鉄

木酢酸鉄液で媒染して染めました。黒に染まっています。

日光堅牢度はアルカリ・鉄媒染共に優秀です。天日干し5日で日光による色抜けはほとんどありませんでした。焼きミョウバンによるアルミ媒染もしたことがありますが、これはかなり色が抜けたました。ちなみに黄色に染まります。

柘榴3

ザクロといえば
ご存じかと思いますが、種子を覆っている赤く透明な仮種皮は食べることができます。味は外見からくせが凄そうな感じですが、実は特にくせはなくてほんのり甘さの優しい味です。そのまま生でも食べられますが、ミキサーやジューサーなどでつぶしたりしてジュースなども作れます。ウチでは、ハンドブレンダーでほんの一瞬だけつぶして布またはキッチンペーパーで濾して、お酒や炭酸で割って飲んだりしています。濾したザクロと牛乳を混ぜてハンドブレンダーで泡立てて飲むのも美味しいです。ミキサーなどでザクロをつぶすときは少量の水をいれてほんの数秒だけかけてください、あまり長くかけると種子の表面を削ったり、砕いたりして粉っぽくなってしまいます。その他にもジャムやザクロ酒なども作れるようです、是非ご機会がございましたらお試しになってみてください。

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