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大石酒造のかぶと釜蒸留器

大石酒造とかぶと釜

大石酒造には、五代目・大石啓元が古い文献を読み解き、自ら設計図を作成し復元させたかぶと釜蒸留器があります。
納得のいく味、香りの焼酎が造れるようになるまで試行錯誤を繰り返しました。
かぶと釜での蒸留には大変時間と手間がかかりますが、ほんのりと木の香りが漂う独特な焼酎ができあがります。
(*大石酒造のかぶと釜蒸留銘柄はこちら

かぶと釜の復元

五代目啓元は、かぶと釜について書かれた古文書にたいへん興味を持ち、この古くからの製造法を再現してみたいと考えました。 そして、近くの資料館などへ通い、展示されていたかぶと釜の模型や遺物を目測してまわりました。

当時使われていた薪の代わりに蒸気を使う、かまの材質が違うなど、なかなか目測だけではアルコールの抽出ができるかぶと釜ができず、設計変更を何度も繰り返すという苦労の日々がありました。
また、ようやくアルコールが抽出されても蒸留に大変時間がかかる上にごくごく少量しか生産されないため、商品化にはほど遠い状態でした。

現在は3基に増えたかぶと釜

それでも五代目は「かぶと釜でできた美味しい焼酎を、できるだけ多くの人に味わってもらいたい」という一心で、長年にわたる努力の結果、高い品質と安定した品質と生産量の実現に至ることができました。 幾度の失敗、試行錯誤を経てようやく現代に再現できた大石式かぶと釜です。

かぶと釜には、大石酒造の探究心・挑戦心が詰まっています。

この「大石式かぶと釜」は大石酒造独自のものですが、ご縁があり岐阜県の郡上八幡にある辰巳蒸留所 アルケミエ にも提供されています。
大石酒造の黒麹仕込みの芋焼酎「蔵 純粋」をベースに使用したアブサンを造っているこの辰巳蒸留所の話はこちらから →かぶと釜の旅

画・和田博温氏
かぶと釜でできたお酒を楽しむ「のんごろ」が描かれています。

かぶと釜蒸留 銘柄リスト

かぶと鶴見 (1800ml / 720ml) Alc.25%  
さつま芋:しろゆたか / 米:(国産米)麹:白麹

かぶと莫袮氏  (あくねし) (1800ml / 720ml) Alc.25%
さつま芋:しろゆたか / 米:(国産米)麹:黒麹

緋扇 (ひおうぎ) (720ml Alc.25%) 
甕貯蔵 甕貯蔵7年古酒     
さつま芋:紅さつま、黄金千貫 / 米:(国産米)麹:黒麹・白麹

神舞 (かんめ) (720ml Alc.25%) 
さつま芋:ジョイホワイト / 米:(国産米、ヒノヒカリ)麹:白麹

かぶと釜蒸留器を用いて造られた銘柄、かぶと鶴見、かぶと莫祢氏。題字は書家・八戸香太郎氏。

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