見出し画像

「深川洲崎十万坪」−鷲と洲崎どっちが大事なのおお?!−『名所江戸百景』

今日は素敵なクッションファンデに出会いました!TIRTIRという多分韓国ブランドの薄ピンクのものなのですが、カバー力と保湿が過去最高レベル!

それを塗った顔を横から写真撮って見ましたが、無加工なのに加工済みみたいな肌艶!この感動を述べる所を間違っていますが、吐き出すところはここしかないのが悲しいところ。笑

そんな未来が明るくなる化粧品に出会った今日も広重。今回は『名所江戸百景』「深川洲崎十万坪」です。

画像1

◼️ファーストインプレッション

この絵は私がいつも参考にしている本の表紙になっている絵です!

やっと出会えた!

鷲かな?大きな鳥が何かに目がけて下降しています。意外にも頭の向いている先と体の向きがねじれているので何か標的を見つけた瞬間のようです。

鳥の下の川には樽が一つ浮いています。人も見当たらないので何のために誰がというわけではなく、誰かが間違えて流してしまったのでしょう。

この絵も昨日のように雪が降っている寒そうな夜です。木々と家々、奥の山並みも雪を被っているので、相当深い寒さで連日の雪に冷え切っていそう、、。奥の山は二つのコブを持っているので、きっと筑波山かな?

◼️十万坪エリア

この絵の陸として描かれている部分を十万坪というエリアであるそう。

江戸深川の埋立地。江戸の町人千田庄兵衛が、市中の塵芥で埋めたて、享保一〇年(一七二五)、新田として開発した。現在の東京都江東区千田・千石・海辺一帯にあたる。深川十万坪。千田新田。

江戸幕府が新田開発をしようとしたところ、土地が悪かったので貨幣の鋳造をする銭座を設けました。しかしこれも何やかんや不便で塵芥で埋め立てられて絵のような姿になったそう。

場所も場所なので、川も多いし役所も周りにあるわけでもないため、鋳造場所には不向きだったのでしょう。

スクリーンショット 2022-03-15 20.58.46

この真ん中で川に囲まれている四角いエリアが十万坪というエリア。右の岸がかなり凸凹している川と、左の大門通り沿いの直線的な川の大横川という川、そして上部の小名木川という川に囲まれた四角いエリアです。


江戸時代後期には、この付近は春の海辺での潮干狩りや初日の出、月見を楽しめる名所として人気を集めるようになり、海岸に面した洲崎弁天社(すさきべんてんしゃ)(現在の洲崎神社)にも多くの参拝者が訪れていた。

『名所江戸百景』ではこのように荒廃した所を描いていますが、『東都名所』『江都名所』ではもっと賑わった、潮干狩りや初日の出の様子を描いたスポットとして描かれていたそう。


画像3

広重『江戸名所』「洲崎はつ日の出」です。

正直この絵が地図のどこから描かれているのか検討もつかないほど異なる光景。太平洋に浮かぶ初日の出です。左奥に描かれる鳥居のような建物は洲崎弁財天社です。

画像4

広重『東都名所』「洲崎弁財天境内全図・同海浜汐干之図」です。

多分『名所江戸百景』を描いたところは、この絵の白い帆の立つ船のある位置でしょう。こんなに大きな境内を持つ社があるのだから、この賑わいを描いたらいいのにあえてここを描かず、荒廃した冬景色を描いた広重のこだわりに触れて見たいですね。

ここは先に述べた通り、潮干狩りでも盛り上がっていたそう。

画像5

歌川広重豊国『江戸自慢三十六興』「洲さき汐干かり」です。

男女がみんなで潮干狩りに興じています。男性がふざけたのか、女性が叩いて「やだ〜!笑」みたいな雰囲気になっています。

奥に見える鳥居が洲崎弁財天社でしょう。


自身で同じ場所を全く異なる光景にすることができる想像力に感服です!

今日は十万坪にしかスポットを当てませんでしたが、かなり色々な面を見られました。

今日はここまで!

#名所江戸百景 #歌川広重 #深川洲崎十万坪 #深川 #洲崎 #十万坪 #新田開発 #洲崎弁財天社 #浮世絵 #日本画 #日本絵画 #アート #美術 #芸術  


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?