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お薬代気にしたことありますか?メディアに左右されない節約方法

調剤報酬改定

2年に1度『調剤報酬改定』という、国(厚生労働省)が薬局での保険点数(患者さんが負担する医療費)を決める年があります。

(2020年4月に行われたので、次回は2022年4月になりますね。)

この改定が行われるたびに、

■ 薬情(おくすりの説明が書かれた紙)をもらわないほうが薬代が安くなる
■ 薬剤師の説明がなければ薬代が安くなる
■ お薬手帳をつくらないと薬代が安くなる
■ お薬手帳をもっていくと薬代が安くなる

といった感じでメディア(TV、雑誌など)が『安くなる』という言葉をエサに特集を組むため、世の中の人達は右往左往することになります。

今は

お薬手帳を薬局に持参し確認してもらい、
1日に複数の病院を受診した場合には
1つの薬局に複数病院の処方箋を持ち込む

これが一番お得になります。

『安くなる』といっても、かかっている【お薬代】と比べたらほんと少額ではあります。

ちょっとした部分を切り詰めるのであれば、飲んでいる薬の量や種類を減らしたり、ジェネリック医薬品に変更したりした方がよっぽど効率的だと思います。

例えば、高血圧、糖尿病、脂質異常症のいわゆる『生活習慣病』のくすりを例にとってお薬代をみてみましょう。

生活習慣病のお薬代(例)

〔血圧〕オルメサルタンOD錠20mg
〔血圧〕ノルバスク錠5mg
〔糖〕エクア錠
〔糖〕メトホルミン錠
〔脂質〕アトーゼット配合錠LD
〔脂質〕エパデールS900
〔胃腸〕ネキシウムカプセル20mg
〔胃腸〕酸化マグネシウム錠
〔腸〕ビオスリー配合錠
〔腸〕ロペラミドカプセル

〔血圧〕:降圧薬、〔糖〕:糖尿病のくすり、〔脂質〕コレステロール、中性脂肪のくすり

例えばこういう内容のお薬があったとします。全部で10種類くらいの薬がでていますが、それぞれ1日1錠しか飲まないと仮定して純粋にお薬の値段を出してみたいと思います。

〔血圧〕オルメサルタンOD錠20mg:33.90円
〔血圧〕ノルバスク錠5mg:38.00円
〔糖〕エクア錠:72.50円
〔糖〕メトホルミン錠:10.10円
〔脂質〕アトーゼット配合錠LD:171.80円
〔脂質〕エパデールS900:82.60円
〔胃腸〕ネキシウムカプセル20mg:117.30円
〔胃腸〕酸化マグネシウム錠:5.70円
〔腸〕ビオスリー配合錠:5.70円
〔腸〕ロペラミドカプセル:6.90円

1日544.5円、28日だと15,246円
(3割負担:4,574円、1割負担:1,525円)

どうでしょう?一部後発医薬品(ジェネリック医薬品)に変更されているものもありますが、それでも保険の割合が3割だと負担が大きいですよね。

1)
この中で、単純にジェネリックに変更できるものとしては、ノルバスク錠とエパデールS900があります。(変更差額=67.9円)

2)
その他にも、アトーゼット配合錠LDは、"アトルバスタチン"という成分と"エゼチミブ"という成分が合体した「合剤」と呼ばれるものになっています。これを分解してジェネリック医薬品に変更すると安くなります。

アトーゼット配合錠LD:171.80円
アトルバスタチン10mg(29.20円)+エゼチミブ(63.10円)=92.3円
差額=79.5円

1錠でこれだけ差がつくので結構なものですよね。

3)
薬の効果として量を減らせるか考えた時に、ネキシウムカプセル20mgという胃酸の分泌を抑える胃薬がまず頭に浮かびます。

このカプセルは、胃潰瘍、逆流性食道炎など病気の名前やその状態にもよりますが、8週間を超えて20mgの量を続ける必要があることはまれです。

例えば胃の調子がすごくよくて、20mgの量を10mgに変更したらどれくらい価格が違ってくるのか?

ネキシウムカプセル20mg:117.30円
ネキシウムカプセル10mg:67.50円
差額=49.8円

もとのお薬の値段が高いので、量を減らしただけですがこんなに違ってきます。


この3パターンの変更を全て行った場合、

差額=1日197.2円、28日5521.6円
(3割:1656円、1割:522円)

会計としては、

元が
(3割負担:4574円、1割負担:1525円)
変更後は
(3割負担:2918円、1割負担:1003円)
となります。

さいごに

どうでしょう?

1)は単純にジェネリックへの変更でしたが、2)3)はおそらく薬剤師でないと気づけない部分だと思います。

このほかにも「ポリファーマシー」といって沢山の薬を服用している方では、必要のない薬がなんとなく漫然と継続して出されている場合もあったり、服用している薬の副作用なのにそれを改善するために薬が出されているケースもあります。

↓過去のポリファーマシーの記事はこちら

そのあたりは、お薬を受け取る際に薬剤師とよく相談しながら解決していける部分かなと思っていますので、是非薬局を訪れた際には、

「お薬の説明書はいらない」
「薬剤師の説明はいらない」
「お薬手帳はいらない」

とは言わずによく話を聞いてもらえるとありがたいです。


最後までお読み頂きありがとうございます。
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