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『万物の黎明』について

このnoteのシリーズは次の本を読みながら作っていったメモです。

"The Dawn of Everything   --A New History of Humanity" by David Graeber and David Wengrow, Farrar Straus & Giroux, 2021
『万物の黎明  人類史を根本からくつがえす 』酒井隆史訳 光文社、2023

話題の書ですし、とても重要な本だと思うのですが、大著なのと、話題が多岐にわたるのと、グレーバーの著書に共通する饒舌と脱線でなかなか読むのに苦労する本です。そこで、腰を据えてメモを作りながら精読することにしました。そのメモを会話体でまとめたものを「読書ノート」としています。「その1」から「その12」までありますが、それらは第1章から第12章に対応しています。(「その0」もありますが内容的にこのnoteと被っています。)

次に、読了後に気になったポイントについて、まとめたもの(というよりは書き留めたもの)を順次noteにあげています(2024年4月現在、続行中)。
会話体で書いた理由は、聞き手を前提とした書き方が個人的に好きだったのと、この本を要約するにはそれが一番最良のやり方のように思えたからです。そして、出来上がった文章を読みながら、これから『万物の黎明』を読み始める人や、いま読んでいる人や、もういちど読み返そうかと考えている人たちの参考になるかもしれないと考え、公開することにしました。

もっとも「公開」を称するにしては、推敲はほとんどやっていませんから、誤字脱字だらけでしょう。また、私の理解が正しいかどうかはまったく保証できません。多分誤解も多いと思いはずです。さらにいうと、著者たちが書いていることと私の解釈との境目がはっきりしていないところも多々あります。以下をお読みになるに人には、あくまでも「ある一人の読者がこう読んだ」という一例に過ぎないことを強調しておきます。

本書の第2章でも書かれていることですが、人間の思考は対話の中で育まれていくものです。不特定他者に向けて、「私はこう読んだ」という投げかけをこのノートで行うことになりますが、それは擬似的な対話と言えなくもありません。それを受け取って「いや、本当にそうなのか」「いや、違うだろう」といった擬似的対話を行い、それを使って『万物の黎明』を読み進めていただければと思います。グレーバーの読者の一人として、グレーバーの著作に親しむ人が少しでも増えることを願ってやみません。

なお、貼り付けてある写真や図で、本書に無いものは私がネットで検索したものです。転載可能なものを選んだつもりですが、問題があるものがあれば指摘ください。

<ノート(トピック毎)>
万物の黎明というタイトル 『万物の黎明』ノート1
アドニスの庭 『万物の黎明』ノート2
新石器革命(農耕革命)は革命ではなかった 『万物の黎明』ノートその3
パラダイムシフト 『万物の黎明』ノートその4
「よくできた社会理論」は滑稽でもある 『万物の黎明』ノート5
蜃気楼としての「未開社会」 『万物の黎明』ノート6
国家の起源を語るのは無意味である 『万物の黎明』ノート7
選挙は民主主義では無い 『万物の黎明』ノート8

<読書ノート(要約)>
『万物の黎明』読書ノート その0(前書き&目次) 
『万物の黎明』読書ノート その1(第1章)
『万物の黎明』読書ノート その2(第2章)
『万物の黎明』読書ノート その3(第3章)
『万物の黎明』読書ノート その4(第4章)
『万物の黎明』読書ノート その5(第5章)
『万物の黎明』読書ノート その6(第6章)
『万物の黎明』読書ノート その7(第7章)
『万物の黎明』読書ノート その8(第8章)
『万物の黎明』読書ノート その9(第9章)
『万物の黎明』読書ノート その10(第10章)
『万物の黎明』読書ノート その11(第11章)
『万物の黎明』読書ノート その12(第12章)

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