おおたき D.T

2021年現在 歯科技工士歴27年 独立 開業して9年です 技術や情報の共有ができれば…

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2021年現在 歯科技工士歴27年 独立 開業して9年です 技術や情報の共有ができればと思います 【stand.fm おおたきDT 】

マガジン

  • CADシステム3Dプリンター導入検討~

    CADシステム3Dプリンター導入検討~導入後の実際の使用例をお届けする予定です ご検討の方に参考になりましたら幸いです

  • 50才からの歯科技工

    今年で50才になる自分自身の為の積み重ね日記

  • ナイトガードの制作手順 (動画)

    ナイトガードの制作手順を動画で簡単に紹介しています。詳しく知りたい方は、ナイトガードの作り方をテキストで解説していますので、こちらをご覧ください。

  • 歯科技工士(関係者向け)

    歯科技工士の関係者に向けての記事

  • 一般の方向け(歯科技工について)

    差し歯など歯をつくっている職業 歯科技工士が解説

最近の記事

CADシステムと3Dプリンター導入検討その3 決断

機種メーカーの選択理由しばらく導入を検討しておりましたが、いよいよ決断しました。松風とデンケンで検討していましたが、最終的に松風に決めました。 その理由は「サポートの充実」です。デンケンにも詳しい方がいると伺っていましたが、松風はサポート体制が非常に充実しているようです。導入後、実際に臨床で操作に困ることは目に見えています。その都度対応していただけるサポートがないと、仕事にならないですよね?サポートが最大の決め手です。 さらに、松風は3Dプリンターのインクを独自に開発して

    • 堤嵩詞先生の「失敗しない補綴装置」連載から学ぶ

      歯科技工6月号に掲載された堤嵩詞先生の連載「患者満足度が得られる『失敗しない』補綴装置を求めて」第31回を読みました。16ページにわたる専門的な内容で、理解するのに苦労しましたが、いくつか印象に残った点があります。 印象に残った点 特に印象に残ったのは以下の2点です。 CAD/CAMチタン床の適合性: 堤先生は「適合性はすでに鋳造体を凌駕している」と述べており、金属床のキャストに悩まされてきた私にとって朗報でした。ただし、現時点では製造コストが課題となりそうです。 患

      • 論文要約「歯科学報Vol 115 No3 (2015)より 臨床のヒントQ&A45 小澤卓充;石上恵一

        質問  ナイトガード(スプリント)のソフトタイプとハードタイプの使い分けについて教えてください。また厚さはどのような基準で決定すべきでしょう か。 ストレス社会とブラキシズム:ナイトガードの重要性 現代社会はストレス社会と呼ばれるほど複雑であり、人々は無意識にストレスを発散しようとします。その一つの方法がブラキシズム(歯ぎしり)です。ブラキシズムは増加傾向にあり、その治療としてナイトガードの需要も増えています。ブラキシズムは、咀嚼時や無意識時に上下の歯が接触することを指

        • 歯科技工士業界の最新情報

          歯科技工士業界は現在、大きな変革期を迎えています。 デジタル化の急速な進展により、CAD/CAMシステムの導入が進んでおり、新素材の開発も次々と行われています。 これにより、歯科技工の作業工程や技術が大きく変化しつつあります。 一方で、業界全体では深刻な人手不足に直面しています。特に若手歯科技工士の不足が顕著で、20代の歯科技工士は全体の12%程度にまで減少しています。 歯科技工所の規模については、1人で運営している小規模な技工所が全体の約67%を占める一方、 年間売上

        CADシステムと3Dプリンター導入検討その3 決断

        マガジン

        • CADシステム3Dプリンター導入検討~
          4本
        • 50才からの歯科技工
          18本
        • ナイトガードの制作手順 (動画)
          2本
        • 歯科技工士(関係者向け)
          8本
        • 一般の方向け(歯科技工について)
          4本
        • ナイトガード作り方解説(テキスト)
          2本

        記事

          イギリスの雑誌「Dentistry」から

          生成AIで(歯科技工業界のトレンド)と検索したら次のような記事を発見しました 英国の歯科医療従事者向けに発行されている月刊誌「Dentistry」から2024 年は歯科技術に何をもたらすでしょうか? 2023年12月22日 アシュリー・バーン氏の記事 (要約) 「アシュリー・バーンは、2023年の歯科業界の課題を振り返り、2024年が歯科技工士にとって重要な年になると予測しています。 2023年は、修復歯科への理解不足、人材不足、時間不足など、ラボと歯科医院双方にとって

          イギリスの雑誌「Dentistry」から

          歯科技工6月号から 「他者が製作した補綴物に色調を合わせるケース」を読んで

          カナダ在住と思われる日本人歯科技工士、横田浩氏による論文「他者が製作した補綴物に色調を合わせるケース」について考察してみたいと思います。 一般的に、天然歯に合わせて補綴物の色を調整するのは非常に難しいとされています。一方で、既存の補綴歯に合わせる場合は比較的容易な場合もありますが実際にはケースによって様々な課題が生じることがあります。 特に困難が予想されるケースとしては: 補綴歯と隣在歯で使用材料が異なる場合 デンチャーの人工歯やオペーク性の高いメタルボンドに合わせる

          歯科技工6月号から 「他者が製作した補綴物に色調を合わせるケース」を読んで

          新たな学び - 保母須弥也先生の『オーラル リハビリテーション』を読み進めながら咬合の勉強 その3

          ハーベイ・スタラード(Harvey Stallard)ハーベイ・スタラード(Harvey Stallard、1888年-1974年)アメリカの歯科医 マッカラムとともにナソロジーを創始 「Gnathology」という用語を初めて提唱 経歴1888年:アメリカで誕生 1926年:ベバリー・マッカラムとともに、カリフォルニア・ナソロジカル・ソサエティーを設立 1950年:ミューチュアリー・プロテクティッド・オクルージョンを提唱 1974年:86歳で逝去 現代の歯科技工に

          新たな学び - 保母須弥也先生の『オーラル リハビリテーション』を読み進めながら咬合の勉強 その3

          新たな学び - 保母須弥也先生の『オーラル リハビリテーション』を読み進めながら咬合の勉強 その2

          ナソロジーとは顎口腔系を機能的な一単位として研究、治療することを目的とした学問である。 1920年代に、アメリカのMcCollumとStallardによって創設された。ナソロジーの理論は、有歯顎を対象として考え出されものである。従来の下顎運動の研究は、下顎運動を精密に記録することなく行われていたため、それらのデータは漠然とした意味しかもたなかった。1921年、McCollumは、ターミナル・ヒンジ・アキシスの存在を実証し、下顎運動の測定に明確な原点が設定されることになった。1

          新たな学び - 保母須弥也先生の『オーラル リハビリテーション』を読み進めながら咬合の勉強 その2

          「令和6年6月1日実施の歯科診療報酬改定について」を読んで (歯科技工6月号)

          【速報】令和6年度診療報酬改定!歯科技工士に影響大?!注目のポイント解説 歯科技工士の皆さん、こんにちは! 診療報酬制度の改正は、私たちの業務に直結する大きなイベントですよね。新しい技術や機器の導入にはコストがかかりますが、それが診療報酬に適切に反映されれば、経営の安定化にもつながります。 今回は、医歯薬出版の「歯科技工」6月号をもとに、令和6年度診療報酬改定の速報から、特に歯科技工士にとって気になるポイントを独断と偏見でピックアップしてみました 1 大臼歯CADCA

          「令和6年6月1日実施の歯科診療報酬改定について」を読んで (歯科技工6月号)

          【検証】SWAVEセラマージュ3Dに即時重合レジンは使えるのか?

          SWAVE 3Dプリンター「IMDS」の「セラマージュ 3D」は、3Dプリンターのインク材料です。 今回は「セラマージュ3D」に、即時重合レジンが付くのか、その接着具合や削合感がどうなのか、サンプルクラウンをお借りして検証してみたいと思います。 検証するポイント セラマージュ3Dへの即時重合レジンの接着性 削合感 研磨性 強度 検証結果や使用感など、詳しくレビューしていきますので、ぜひ最後までご覧ください! セラマージュ3Dへの即時重合レジンの接着性即重レジンを筆

          【検証】SWAVEセラマージュ3Dに即時重合レジンは使えるのか?

          CAD/3Dプリンタ導入検討!その2  ~エルコプレスの熱に耐えられる?実物模型で検証~

          「松風SWAVE3DプリンターIMDS」のプリントモデルHDについてのプレビューをしていきます 前回のCAD/3Dプリンタ導入検討ブログに引き続き、今回は導入における最大の懸念点であった「エルコプレスの熱」について検証を行いました! エルコプレスのプレート圧接時に発生する熱に、3Dプリンタで出力した模型が耐えられるのか、溶けてしまわないか… これは導入を検討する上で最も重要なポイントです。 そこで、松風の営業担当者様のご協力のもと、なんと実際の全顎模型をお借りすることが

          CAD/3Dプリンタ導入検討!その2  ~エルコプレスの熱に耐えられる?実物模型で検証~

          模型の歯肉面調整(CrBrポンティック基底面)

          クラウンブリッジの製作で試適を挟む場合、 口腔内でポンティック部基底面を即時重合レジンで再現し、 作業模型にトランスファーすることで、 より正確に歯肉面形態を再現することが可能になると考えます。 その際、試適後のレジン面(ポンティック基底面)にワックスを盛り上げ、凹面を修正しておきます。 つまり、最終形態に仕上げておきます。 以下に写真にて手順を紹介します 以上が口腔内の歯肉面を模型にトランスファーする方法の一例になります 参考になりましたら幸いです 皆さんはポンティッ

          模型の歯肉面調整(CrBrポンティック基底面)

          新たな学び - 保母須弥也先生の『オーラル リハビリテーション』を読み進める

          皆様、こんにちは。本日は、私が最近取り組み始めた新しい学習テーマについてお話しします。 先日、知人に「咬合について勉強したい」と相談したところ、興味深い一冊を紹介していただきました。それが、保母須弥也先生の『オーラル リハビリテーション』です。 これから、この本の内容を少しずつ読み進めながら、学んだことをノートにまとめていく予定です。そして、得た知識や気づきをこのブログを通じて皆様と共有していければと思います。 今回の投稿では、まず保母須弥也先生の経歴と、この書籍の概要

          新たな学び - 保母須弥也先生の『オーラル リハビリテーション』を読み進める

          ジルコニア冠の普及による歯科技工のメリットとデメリット

          メリット歯科技工士の負担軽減 ジルコニア冠の普及により、歯科技工士の業務効率が大幅に向上しました。CAD/CAM技術の活用や鋳造工程の省略により、製作時間が短縮されました。さらに、精度の向上により再製作のリスクも低減されています。 「キャストの失敗とかありましたよね…埋没材の爆発とかホラーでした😭」 2.高精度な試適形態の再現 レジン(即重レジン)による試適を行い、口腔内で調整されたガイドをダブルスキャンすることで、試適の形態を再現することが可能になりました。

          ジルコニア冠の普及による歯科技工のメリットとデメリット

          歯科技工のトレンドは【デジタル化】だけじゃないかも

          皆さんはQDT(クインテッセンス出版)や歯科技工(医歯薬出版株式会社)などの雑誌を購読されていますか?定期購読はしているけれど、まっさらのまま本棚にしまうだけ…なんてことはありませんか?すいません、私のことです(笑)。 もったいないので、ブログに投稿することで(無理やりにでも)読むことができるのではないかと思い、定期的に歯科技工についての最新情報として投稿していきたいと思います(YouTube、業界雑誌、講習会などから)。 今回は、私がとても興味のある動画の紹介させていた

          歯科技工のトレンドは【デジタル化】だけじゃないかも

          CADシステム3Dプリンター導入検討

          歯科技工所におけるデジタル化の波:小規模ラボ歯科技工所アンケート報告書によると、3人以下の技工所が全体の76%を占めているそうです。多くの歯科技工所、特に小規模な技工所にとって、CAD/CAMシステムなどの高価な機器の導入は経済的に困難であることが予想されます。私もそのうちの一人です。 最近、歯科技工におけるデジタル化の必要性が数年前と比べて格段に高まっていると感じます。もはやデジタル機器なしでは事業の先細りが避けられない状況だと感じます。 私のラボでは、数年前からストロ

          CADシステム3Dプリンター導入検討