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♯01 あなたは何によって覚えられたいか?


今回の一言:あなたは何によって覚えられたいか?


(この号は約1分で読めます)

「私が十三歳のとき、宗教の先生が、
 何によって憶えられたいかねと聞いた。

 誰も答えられなかった。

 すると、今答えられると思って聞いたわけではない。

 でも五〇になっても答えられなければ、
 人生を無駄に過ごしたことになるよといった」

(P.ドラッカー「非営利組織の経営」)


とても核心を突いた、そして答えに窮する問いですね。

先生が経営する院も、私が経営する近江化成も、そして私自身の生活も、誰かに何か覚えてもらおうとやっているわけではありませんよね。

でも同時に、会社の使命や、私たちがヒトとして生を受けた意味を考えると、この問いから逃れることはできません。

この問いを聞いたとき、世界的に有名な自己啓発書「7つの習慣」の、第二の習慣を思い出しました。

第二の習慣では読者に対して、「自分の葬式を思い浮かべてみて」と促します。

そして、
「誰に出席してもらいたいか?」
「どんな人だったと思われたいか?」
「どんな弔辞を言ってもらいたいか?」

と、自分のありたい、具体的な葬儀の姿を想像させます。

先生、いかがですか?

「故人は地位と栄誉を築き、贅沢な暮らしのなかで一生を終え、とても羨ましかったです。」って、弔辞で言われたらどうですか?

「んんん、それが私の目指した人生のゴールだったのかな...」と思うと、あまりうれしくはないですよね。(笑)

第二の習慣のエッセンスは、ゴールをイメージすることで、

1.自分が大切にしたい価値観
2.自分が果たすべき役割
3.これから進むべき方向性を明らかにすること


ドラッカー氏の問いも同様です。

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「xx治療院は、何によって患者さまや社会に覚えられたいか?」

ドラッカー氏はこの問いを、「自己刷新を促す問い」と呼びました。

つまり、この問いの目的は「自分の在りたい姿」を明確にし、それを目指して日々成長すること。
そして、そこから生まれる貢献や成果が、いつしか周囲の人たちの心に刻まれ、覚えて貰えるレベルまで、その姿を高めることです。

昨日と異なる自分であり続けるには、未来に思いを馳せる必要があります。
未来の人々が自分の貢献に感謝し、覚えてもらうには、今自分が成すべきことを問うことになります。

この「何で覚えられたいか?」は、「ブランディング」をすることと共通点がありますね。

次号では「ブランディング」について、皆さんと一緒に考えていきたいと思います。


~次号の「ブランドって、結局誰のもの???」を読む~


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